おかみブログ

2008年9月21日

オープンアトリエ、ちら見の半日

八ケ岳のクラフト作家有志のみなさんのイベント、恒例の「オープンアトリエ」が
今日から始まりました。
3日間、アポ無しで、気軽に工房やギャラリーを見てまわれます。
オープンアトリエHP → http://open-atelier.com/
半日だけ休みをもらった今日午前中、さっそく3軒を回りました。
●工房YASUSHI●
朝一だったので、私が記念すべき今年第一号の来客とか。
やった。
お友だちに赤ちゃんが生まれたので、木のおもちゃを買いました。
YASUSHI
最近、出産祝いはいつもYASUSHIさんのおもちゃ。
服や下着はけっこうもらうので、こういう贈り物はめずらしいのかとても喜ばれます。
国産ブナなどの良質の木を使って、エゴマとミツロウの塗料で仕上げ。
舐めてもぜんぜん大丈夫なのです。
何より、お顔と形がまるくてかわいい!
●工房KOJI●
ご主人が鉄、奥さんがステンドグラスのご夫婦工房。
葉っぱをあしらった小物がKOJIさんの持ち味で、大好きです。
ペーパーホルダーやタオルかけ、階段の手すりなど、ぜーんぶこれにしたいくらい。
今回は玄関に帽子をかけるのに使うフックを5点、購入しました。
KOJI1 KOJI3
●いっぴん工房●
家具が大好きなので、もう一軒家具屋さんへ。
丸みのある、加工度の高いデザイン。
童話館などに似合いそうな、夢のある形です。
椅子はちょうど腰の位置に背もたれがきて、まるで按摩器のよう。
とてもリラックスできます。
MOOは木馬で喜んでいました。
いっぴん1 いっぴん2
残念ながらここで時間切れ。
取材仕事を離れて完全にオフだと、私の好みとしてはどうしても木と鉄にかたよってくるようです。
石作家の人が出ていないので、ウチが出ればバラエティには富むと思うのですが、
墓石仕事が多いウチは、どうしてもこのお彼岸の日程は空けられない。
そういえば、オープンアトリエのおかげか、
おらんうーたん全メンバーの入った地図を求める人もこの期間前後は増えるようで、
先週2回、「石あるく」へお電話をいただきました。
残念ながら、地図にのせている「石あるく」の場所は、今自宅のみになってしまっています。
自宅は普段留守がちで、見ていただくような時間も作品もありません。
実家の石材店のほうをご案内しておきましたが、
こういうお問い合わせをいただくと、「もう少し余裕を持てれば」と悔しくなります。

2008年9月20日

お産難民

妊娠31週に入り、まもなく9ヶ月目、いよいよハラもでかくなってきました。
お勤めを9月いっぱいまで続けるので、今が最期のガンバリどころです。
なのに、いつもより余計にいろいろ他の用事を入れてしまい、ついついムリをしてしまいがち。
年も年だし、最初の子のときはあまり感じなかったお腹の張りが
最近気になり始めました。
こういうもんなのかなぁ、と思いながら先日健診にいって、
看護士さんに体調を何気なく相談したところ、
そのあと先生からすごい話をきかされてしまいました。
「とにかくお産できるところが、もう限界なんですよ」
いつもは画面を見せながら「これが足、これが手ですよ」とか説明してくれるのに、
今回ばかりは険しい表情で唐突に昨今の医療事情について話し始めました。
「今諏訪市茅野市にお産できるところは8軒です。
総合病院3軒、個人院5軒。
これは全国的に見ても恵まれたほうです。
ただ、諏訪エリア以外のところになさすぎる。
岡谷・塩尻は近いうちになくなるでしょう。
上伊那には全くありません。
それから上諏訪郡と北杜市にもない。
山梨県でもそこそこ充実しているのは甲府だけです。
俗に家から病院まで2時間かかれば『お産難民』と言われますが
それに近い状況なんですよ。」
確かに北杜市内に産科や助産院はありません。
でも平成21年にはお隣の富士見町の総合病院に産科ができるといううわさでした。
今は婦人科だけだけど、その先生が準備をすすめていて来年には産科も再開するとか。
(富士見高原病院の産科はMOOが生まれる少し前から閉鎖になっていたのです)
その話を先生にすると
「残念ながら、富士見の産科の話は流れます。」ときっぱり。
「えっ。でも広報誌に書いてありましたよ。
北杜市には今産科はないけど、富士見にできますからぜひそちらを利用してください、って。」
「まったく、北杜市の市長さんは何考えてるんでしょうね。
自分の市ではできないけど、他の市にまわせばいいってことでしょうかね。」
先生は少々ご立腹ぎみ。
北杜市は都会からの若い家族の移住先としても人気があり、
出産率もあまり減っていません。
現に私の周りでも3人目4人目を生む人は多く、
保育園ママ友達でも今年は出産ラッシュのように感じられます。
病院選びは、北杜市最西端の小淵沢は諏訪、長坂以東は韮崎・甲府が主流。
普段から家族の月一お買い物先としてなじみのある距離のせいか
産科が市内にないことにあまり危機感を感じてはいませんでした。
先生はさらに厳しい表情で続けます。
「諏訪エリアの産科が数年後5軒になることは十分考えられます。
医師の高齢化や助産師の減少で。
そうすると残された病院に異常な負荷がかかる。
諏訪市以外の在住や里帰り出産は受け入れられない事態になるかもしれないんです。」
ええーーっ。
「市長さんは・・・っていいましたけど、市長さん一人が公約してもだめなんです。
選挙のために『出産・育児環境を・・・』なんてみんな言いますけどね。
どこまで裏がとれてるんだろうってギモンですね。
産科を立ち上げるためには設備とスタッフが相当数そろってないとできないんです。
でも全国的にそれが不足してるんだから、どこからどうやって集めるつもりなのか、
全く現実味がないですよね。」
なんだか八方ふさがりだ。
「つまり何が言いたいかっていうと、
妊婦さんにこれまで以上に自覚をもってもらいたいんです。
とにかく通常分娩ができるように。
早産なんてことになったらお互い大変なんですよ。」
そんなこと言われても・・・意思に関係なく起こることは起こるんじゃ・・・。
「お腹が張るという症状は、無理が原因のことが多いんです。
今のお母さんたち、仕事持ってますから、どうしても産休前に無理しがち。
でもお腹が張ったらとにかく安静にしてほしい。
お薬で調節することもできますけど、一番は横になることです。」
寝てばっかり、というのも性に合わないんだけど、
でもさんざんおどされて、さすがの私もちょっと危機感を持つハメに。
薬を処方してもらい、休息を心がけるように気持ちをきりかえてみました。
ところが、張り緩和のお薬『リメトラーク5mg』というヤツの処方箋を
北杜市の調剤薬局にもっていったところ、その日は在庫がないとのこと。
妊婦にはわりと一般的なお薬のはずですが、
北杜市に産科がないため求められることが少ないとか。
安心できるお産。
医療機関に過度な期待ができない以上、自分でなんとかするしかないってことか。

2008年9月10日

金色の野

武川町・柳澤集落の地名の由来ともなった、柳澤氏の屋敷跡と思われる場所に建つ観音像。
武川米5
武川米6
釜無川右岸の平野は山梨県でも有数の米どころ。
武田氏初期の頃から「武川米」と呼ばれて高く評価されていました。
昭和天皇の献上米に指定されていたことも。
武川米の田んぼ一帯が「北杜24景」に指定されたので、取材かたがた、あらためて撮影に行ってきました。
今はまさに実りの時期。
秋晴れが2日続き、久しぶりに山が全部見える、最高に絵になる日。
黄金色の田が広がって、その向こうに勇壮な南アルプスの姿が見えます。
武川米1 武川米2
武川米4 武川米8
農家のおばさんの姿がとても美しいです。
モデルになってもらって、いろいろお話させていただきました。
穂先の茎が白くなってきたら刈り取り時期。
今日はあと数日に迫った刈り取りの直前の、スズメよけのロープをはずす作業をされていました。
いよいよなんですね。
武川米7 武川米3
せっかくなのでウチの娘も近くの田んぼへお散歩。
金色の野1
金色の野2
その者青き衣をまといて 金色の野に降り立つべし
すみません。最近親子で「ナウシカ」にハマってるもので・・・

トンネルをぬけると・・・・

小淵沢駅から旅に出るならぜひお供にしてもらいたいもの。
丸政の駅弁シリーズ。
定番中の定番、地味な色合いだけど力のつく「元気甲斐」。
大河ドラマをきっかけに復刻した、彩りも鮮やかな「風林火山」。
駅弁にはそれぞれストーリーがあって、車窓と一緒に旅の気分を盛り上げてくれます。
中でもヒットだったのが、「SL弁当」。
SL弁当1 
かつての中央線のレトロな写真とダイカットパッケージ。
SL弁当2 
中身はやわらかワインビーフのスキヤキ丼。
この弁当の最大の魅力はなんと言ってもパッケージを開けたときに響く汽笛の音と「♪きしゃきしゃしゅっぽしゅっぽ」の音楽。
光センサーで反応するオルゴールモジュールがついているのです。
このモジュールはもちろん繰り返して何度でも聞けます。
そこで車のフロントボックスに置いてみることにしました。
すると。
暗いところから明るいところへ出ると「シュッポーーーーー」っと鳴り出します。
これには娘も大喜び。
たとえばトンネルをぬけたときとか
薄暗い森から急に田園に出たりしたときとか、
ガソリンスタンドの納品書ファイルを上に重ねていて、ファイルを取り出したときとか。
ありがたいのは昼間のトンネルでのことです。
トンネルの中では車のライトをつけますが、抜けても忘れてつけっぱなしにすることも多いもの。
でもこのオルゴールのおかげで、トンネルをぬけると自動的に合図をしてくれるので
忘れずにライトを消せるようになりました。
もちろん、仕事中私の車にお客さんを乗せることもあります。
森をぬけたりトンネルをぬけたりしたときに急に音が流れるので一瞬びっくり。
でも「これ、小淵沢駅で売ってるSL弁当についているんですよ」などと宣伝しておくと
話のネタにもなり、喜んでもらえました。
夏期限定かも。
まだあればラッキーですね。

2008年9月7日

インゲン豆とズッキーニがおしよせる

ほったらかし自家農園の秋物入れ替え時期が近づいてきました。
そろそろ夏物の評価を下すときです。
当初の夢もむなしく、やはり素人が中途ハンパにできるほど、農業は甘くなかった。
たった50坪程度の畑ですが、数種植えてみた結果、ほとんどが雑草と風雨に負けてしまいました。
まず観賞と種採取を目的にしたヒマワリ。
種の間隔が広すぎた上、比較的茎が細く、ちいさなかわいらしい花を咲かせる種だったためか
弱弱しい畑になってしまいました。
しかもちょうど満開の時期に台風にさらされ、あっけなく傾くはめに。
そば。
種まき時期のスズメの襲来にも負けず生えてきた芽に感動したのもつかの間。
やはり間隔が広すぎ、雑草の方が多い畑に。
それでも開花の時期は白くかわいらしい花が一瞬目を楽しませてくれましたが、
9月になってよその、黄金色の田んぼに負けじと咲き誇るふわふわのそば畑を目にすると
ウチのがいかに貧弱か思い知らされます。
カボチャ。
葉を伸ばしたものの、受粉がうまくいかず、さらに雑草の中でむれて、実が大きくなりません。
ナス。
これは毎日水やりをしなくてはいけない作物だったことをあとになって知りました。
苗が育たず、崩壊。
トウモロコシ。
間引き方法が分からず実が大きくならず。
おまけに台風の時に幹が倒れてしまいました。
そんな中3品目だけかろうじて生き残ったもの。
ミニトマト。
てきとーな支柱にもかかわらず次々と実をつけ、赤く熟しました。
でも8月後半からは赤くなると同時に割れる実が多くなり、収穫時期はかげりを見せ始めています。
ズッキーニ。
受粉をきちんとすればもっと実をつけたろうに。
でも自分の家で食べられる量を考えれば十分な育ち具合でした。
むれるのが苦手らしく、雑草を刈り取ったあとはいつのまにかぐんぐん大きくなり
まるで夕顔のようなオバケズッキーニがとれたことも。
2週間たった今もまだ手をつけられずにいます。
これはくりぬいてハロウィンのランタンにするといいかも。
そしてインゲン豆!
いんげん
これが唯一おいしく、大量に、コンスタントにとれました。
この種は1年前に青木村の出張に行った際、取材先のご家庭からいただいたもの。
種の力があったのですね。
ここのところ毎日ズッキーニとインゲンが食卓に上り、
お弁当には必ず彩りとしてミニトマトを2個。
いいかげん家族から閉口されておりますが
この3品目のできのよさと他のもののかわいそうな結末を見るにつけ、
秋に向けてきちんと勉強しようと反省する今日この頃です。
でも・・・これからハラも大きくなって、ますます畑仕事がエラくなるんだよなー。
やっぱり来年からかなぁ。

2008年9月3日

アルツハイマー予防法

今日のNHK『ためしてガッテン!』のテーマは「アルツハイマー病」でした。
結論、アルツハイマー病は加齢とともに必ずたまってしまう<βタンパク>が原因。
でも<βタンパク>がたまってきても必ず発症するわけではないのです。
ある予防法を実践していれば発症を遅らせることができるとのこと。
その予防法3原則とは。
1.有酸素運動
2.話し相手がある
3.生活習慣病になりにくい食生活
よく田舎暮らしをしたいという都会の人から「病院が近くになくて心配」とか「車に乗れなくなったら」「地元の人とのつきあいがめんどう」とか聞きますが、
そんな心配をする以前に「病院に行かなくてもいい生活」「車に頼らず自分の足で」「人との交流」をこころがけていれば
結果的に現代人の「老い」の最大不安要素「ボケ」状態にならずにすむということなのでは。
家庭菜園で野菜を作り、自然の中を散歩し、ご近所同士で井戸端会議。
無理なくアルツハイマー病を予防できる生活じゃあありませんか?!
ちょっと極論かな。でもはずれてはないと思うんだけど。
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ひぐらしの森

9月に入りました。
秋の句会開催の日が近づいています。
前回は作品4句ともいい評価をしてもらえ、最高得点者の栄誉をいただいてしまったので
今回は逆に力が入ってしまいそう。
こういうときはいい句は出ないもんです。
おまけにブログ更新の頻度の少なさからもおわかりのとおり、最近筆が停まり気味。
執筆アレルギーとでもいいましょうか。
スランプだ。
そういうときに限って、原稿書きの仕事が重なって舞い込んでくる。
ありがたいのですが、さて、この状態をいかにして脱出できますか。
心を無にし、句会のお題を復唱します。
「蜩」。
まずこの漢字の読み方を知りませんでした。
ひぐらし、です。
夏の終わり、森の中で「カナカナカナカナ・・・・」と鳴きつづける、あのセミの一種。
なんとなく哀愁を帯びて、初秋の風を感じさせるものの代名詞ですが
私にとっては哀愁を通り越して焦燥感をおこさせるのです。
湿っぽい空気にひっきりなしに響く音。
いやでも耳をかたむけてしまう主張の強さ。
ああ、宿題まだやってない、みたいな。
どこか、わさわさと心をかき乱されるような感覚に陥いってしまうのは私だけでしょうか?
毎年8月3日に行われる八ケ岳薪能でも、のっけからひぐらしが大合唱しています。
整然としたアカマツ林に響くその声は、まさに高原の早い秋を象徴しているのですが。
これを落ち着いた心で聞けるようにならない限り、仕事の束縛からは抜け出せないのかな・・・。
どうも、いつになっても落ち着きがない人間で、困りモンです。
さて、この難題をどう詠むか。
・・・って考えてたら、また焦ってきた。
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