おかみブログ

2009年2月27日

葬祭関係・・「おくりびと」

「おくりびと」の話題でもちきりです。
昨日の「クローズアップ現代」で、映画を通して生死を考える、という解説がされていました。
納棺師によって美しく装束をつけられることによって、遺族は目の前に立ちはだかる悲しい死を客観的に見ることができる。
それは故人との生を静かに見つめなおす瞬間でもあり、自分の生を実感するときでもある。
納棺の儀式に限らず、葬祭全般、それを目的に営まれるものではないでしょうか。
ひとは「カタチ=形式」を必要とする生き物。
お墓は、生と死を見つめなおす「カタチ」の集大成であるともいえます。
人が亡くなり、残された人がその人を惜しむ。
感謝したり、懐かしがったり、時に怒りを思い出し、最後には笑い。
そうしていくことで、生きている人は故人との思い出に少しずつ区切りをつけながら自分の未来を歩んでいく。
お墓とはそういう場です。
お墓、といってもいろんな意味があります。
遺骨を埋葬するところ。
墓標を建てるところ。
信心をあらわすところ。
遺族が集まるところ。
これらの目的を最も分かりやすくひとつの形にしたものが、墓石です。
墓石を建てる仕事をしている私たちは、「おくりびと」のようにいろんな人生を垣間見させていただけます。
墓石店に来る人はたいてい一連の儀式を経て心の整理がついている場合が多いですから
映画のような生々しさはないけれど
やはり、時を経たなりの生と死、そして家族のつながりを教えられます。
墓石はモノではない。心のカタチなのです。

2009年2月26日

「だいじょうぶ」の一言

Tazの哺乳瓶嫌いは相変わらず。
なんとかもっと母乳を出す法はないものか。
先日、母乳相談を目的に出産した病院に行ったときのこと。
まず赤ちゃんの体重を量り、成長曲線の範囲が微妙に下回っていると言われました。
「このままの伸びだと発育がよくないですね。どうします?」
風邪で鼻づまりがひどく、確かにこのところ飲みが悪い。
1回の授乳時間が長引く上、1度寝ると長く寝込んでしまうのでどうしても間隔があいてしまう。
かといってミルクは拒否されることが多い。
思ったように体重が増えていないだろうな、というのは覚悟の上でした。
だから初心にかえって、とにかく母乳を、という思いで相談に行ったわけです。
「どうします?」というのは「このまま母乳だけで行きますか、ミルクを足しますか」という意味でしたが
いや、母乳相談に来てるんですけど、と思いました。
「どうします」と言われても、こっちが聞きたい。
どうすれば母乳だけで満足させられるんですか。
分泌の様子をしばしチェックし、数分授乳させた後再度体重を量りました。
「出てはいます。でも細い。1回に飲ませる量が少ないので、授乳回数でかせぎましょう」という指導でした。
回数を増やす。まあ当然といえば当然かな。
そこで先日アロマ屋さん・ハーバルノートに行ったときにみつけたチラシで
「みぶ母乳育児相談室」というのがあるのを思い出しました。
茅野市玉川、新興住宅地で若い家族が多く住んでいるエリアです。
まずは電話で予約。
「そう、なんか足りてない感じがするのね。」と助産師の壬生先生。
こちらの悩みを真摯に受け止めてくれそうな、柔らかい口調でした。
初めての訪問というのは緊張するものですが、
お会いしてみると、本当に電話の印象そのままの方でした。
Tazを見ると
「あら〜、もう指しゃぶりができるのね」などとひとしきり話しかけ。
私のほうの今までの経緯もじっくり聞いてくれた上で、
蒸しタオルのあたためとマッサージが始まりました。
マッサージは全く痛くないのがびっくり。
マッサージしてくれながら
「ああ、このおっぱい全然大丈夫よ。いけるいける」と何の迷いもない調子で言ってくれました。
こういう一言がすごい魔法に感じるものです。
「哺乳瓶とおっぱいっていうのは、吸い方が全く違うからね。
混乱する赤ちゃん、多いのよ。
哺乳瓶使うとおっぱいの飲み方が下手になっちゃう。
ちょっとしたことでちゃんと出るのに、もったいない」
「母乳は約1時間半で消化するけど、ミルクは長い時間がかかる。
ミルクのときのように間隔があかないのはむしろ普通よ。
周りの人はよかれと思って『ミルク足せば』なんていうけどね」
結局指導としては、やはり「回数を増やして間隔をつめましょう」だけど
その理由をちゃんと納得して受け入れることができたのでした。

2009年2月18日

どんどん社会に入ってきます

Mooは本日4才の誕生日を迎えました。
「三つ子の魂百まで」といいますが、確かに人格形成は3才頃まで。
この子はこういう性格、というのが3才くらいまでにできてきます。
それを過ぎるとその子なりの社会適応をしていくわけで、
この1年のMooの社会化は目を見張るほどでした。
1)社会に適応するための知識の吸収。
ひらがなカタカナ簡単な漢字読み書き、数字表記、百までの数え方と数の大小、時計の読み方、日付の数え方・・・
2)生活習慣の習得
着替え、片付け、歯磨き、洗顔洗髪、排泄・・・
3)運動能力の発達
ボール遊びやかくれんぼなど対人運動・・・
もちろんどれもカンペキではないけど、どんどん得とくしてきました。
保育園のお誕生日会では、大きくなったら何になりたいか聞かれます。
いろんなものに目が向いて、それを作る人売る人はぜんぶなりたい。
加えてアニメや映画、絵本のキャラクターにもなりたい。
聞かれたらまず「いっぱいあるの」と答えて、いくつも羅列するつもりだったようです。
でもみんなの前では気後れして思ったように言えなかったと残念そうでした。
ということで、この場をお借りしてMooがなりたいと思ったものと理由を代弁させていただきます。
言い出したもの順に。
大工さん・・・「お母さん、新しいおうち、好きでしょ。」
ケーキやさん・・・「お母さん、チョコレートケーキ好きでしょ。病気になったらケーキ焼いてあげる」
石屋さん・・・「お父さんが石屋さんだからMooちゃんも」
お百姓さん・・・「ご飯が好きだから、ご飯作る人がいい。」「じゃあお百姓さんかな」「うん」
ビール屋さん・・・「お母さん、ビール好きでしょ。病気になったらビール作ってあげる」
りっぱなおさむらい・・・「よろく(『天地人』の兼続の幼名)かっこいい」
ヴァンパイア・・・最近『リトル・ヴァンパイア』を見てハマった。
お母さんが、という理由が多くて泣けるけど、その実は自分がケーキが好きだったりするんです。
なりたいものはどれだけあってもいいと思います。
聞いてるほうも楽しいですし。
そして今日は、初めて強烈な羞恥心を経験しました。
「太鼓の練習、一緒にいきたい」というので連れて行きました。
稽古場についてしばしの間は、ウォーミングアップがわりにだーっと走り回ったりしていましたが
やがて大人のまねをして地べたに座って柔軟体操を始めました。
と、ぶりぶりーっと大きなオナラが発射。
まだ太鼓をたたいている人がいなかったのでその音は稽古場中に鳴り響きました。
みんな大笑い。かわいさのあまり思いっきりひやかします。
「すごいのでたねー!」
家だと一緒になってゲラゲラ笑うくせに、今日は他人からマトモに笑われてバカにされたと思ったのでしょう。
彼女にとっては口調がキツく感じられたのかも。
真っ赤になって親にしがみついて、小さな声で「帰りたい」と泣き出してしまいました。
その豹変ぶりは少々かわいそうになるほど。まぁ、からかうほうもデリカシーなかったからね。
思えばこういう経験を機に、恥ずかしさの概念を植えつけられていくんでしょうか。
4才になった記念の、洗礼みたいなものでした。
だけど、これに懲りてもう「太鼓に行きたくない」なんて言い出したらもったいないな。

2009年2月16日

白州米と平飼い卵の卵かけご飯

白州町白須〜横手〜大坊を経由する県道614号(駒ヶ岳公園線)沿い、
ペンションアドバンテージの向かい側に、その茶屋はあります。
以前から平飼い卵や地元野菜の直売をしていたところですが
いつのまにか茶屋も始めているのを発見しました。
玉子かけご飯の店・おっぽに亭こっこ
地味で庶民的な食べ物ですが、どこかやさしさやあたたかみが感じられる一品で、Mooも大好きです。
ちょうど二人で温泉に来たところでしたが、幟を見て思わずふらふらと入って行きました。
メニューを見ると、ご飯ものはほんとうに玉子かけご飯のみ。
あとはケーキセットです。
テーブルの上には卵が入ったカゴが。
おっぽに亭1
好きにとっていいよ、ということでしょうか。
醤油は4種類、玉子かけご飯専用のもの。
おっぽに亭2
しかも関西風と関東風があったので、私は迷わず関西風を選びました。
おっぽに亭3
お味噌汁(けんちん汁もあり)とお漬物がついたご飯セット、450円。
白くて粒だった丼いっぱいのご飯は、少し固めに炊いてあり、まさに私好み。
お米は白州産、玉子はこの牧場でとれたもの。
ポストハーベストフリーの飼料で平飼いで育ったニワトリです。
「おいしい♪」Mooもパクパク。
「おっぽに食えし」というのが「たくさん食べろ」の甲州弁だとか。
夫に聞いたら「そんな言い方は知らない」だそうですから
今は忘れられてしまった昔の言い方なのでしょう。
玉子かけご飯がみごとにレストランメニューに。
素材のよさを活かした、新感覚の茶屋でした。

2009年2月15日

町のお肉屋さん

大正11年以来の、2月の夏日を観測したそうです。
標高850mの我が家周辺でも、日中上着がいらないほどの陽気。
「公園に行きたい」と言うMooに賛同し、
昼ごはんのあと、お散歩に出かけました。
地区の公園の遊具でひとしきり遊び、
またぶらぶらと田んぼの間の道を歩きます。
ついでに駅前のお肉屋さんに来ました。
白菜がたくさんあるし、今日は鍋にするか。
駅前の河西肉店さん。
食材は生協の個人宅配を利用しているので、ついついお肉も生協で頼んでしまうことが多いのですが
ここはやはりいいお肉を扱っています。
お勧めは青森産「けんこう豚」。
柔らかくて甘みがあって、香りもいい。
他にも野菜や乳製品、調味料、カンヅメ、レトルト食品などがあって、ちょっとしたスーパー並、とても重宝します。
今日のお店番はお父さん。(お店にはお父さん、婿さん、通いのおじさんが出ています)
店先でお話をするのも楽しいです。
Mooを連れてくのは久しぶりだったので「おお、もうこんなに(大きく)なっただけ)。」と声をかけてくれました。
「今日は鍋にしたいんですけど」
「おお、ほいじゃこのバラがいいわ。ちょうど今入ったとこだ。
やっぱり鍋はこれくらい脂がのってるのがいいよ」
と、横にいる仕入先担当らしき人に注文をつけながら、
前からある品ではなく、今入荷したばかりのバラ肉を勧めてくれました。
「脂身はおいしいけど、鍋に入れる前にさっと湯通しするといいよ。
健康のためにも。」とワンポイントアドバイス。
お金を払ってふと野菜コーナーに目をやると
丸々と大きくきれいな青森産ニンニクが。
ちょうどきれていたので、これも買い足し。
お父さんいわく
「このニンニクはおいしいよ。
これも今入ったほうを持ってきな。」
スーパーだと古いものから売るのが当たり前なのに対面販売はイシキが違う!
たった600円程度の買い物なのに、ほんと、キョウシュクです!
河西肉
このきれいなピンク色。
言われたとおり湯通ししてから、鍋で煮込みました。(写真は置いてみただけ)
「青森けんこう豚」のバラ肉は、湯通しするとアクだけぬけて、固くなることもなく、脂身の旨みだけが引き立ちます。
ふわふわとろけるような食感と甘みが口の中に広がりました。
買い物のとき、こういう思いをして買った食材は、ありがたみが増し
生き物の命をいただくことに、より感謝できる気がします。

2009年2月10日

雛人形

雛人形を出しました。
Mooが生まれたとき、大手の人形店に行ったことがあります。
最近のものは現代人の好みにも合うステキなお顔のものが多く、
小物や衣装もシックで、色あいを統一していて、幻想的な世界観を作り上げていました。
なかでも夜の浜辺を舞台にしたシックな青基調の衣装で動きのあるポーズをした一対は
源氏の君と明石の姫を思わせて私も夫も思わず見とれてしまいました。
「いいねぇ」と言いながらカタログだけもらってきたこともあったのですが、
何十万もする人形は我が家には高嶺の花。
その後ふとしたことから出会った人形師さんのこのお人形にすっかり心奪われてしまいました。
雛人形2 雛人形1
なんともひょうきんで、愛らしくて、単純な形なのに味わいがあって。
秋田の田沢湖を拠点とする劇団、わらび座の元団員糠谷啓三さんの作です。
糠谷さんはご主人が舞台美術などの裏方、奥さんが役者でした。
今は山梨と静岡を結ぶ富士川街道(現国道52号)沿いの鰍沢町で隠居暮らしです。
退団後、ご主人が人形づくりを始められました。
鰍沢町の古い小さな民家を買い取り、せっせとご自身で改修、屋根裏部屋を人形制作のアトリエにされています。
仕事で出会った方ですが、その人形たちの表情が忘れられず、娘の雛人形製作をお願いすることにしました。
以来、年1回の個展の案内をいただいたり、年賀状やわらび座のご案内をいただいたりして
おつきあいが続いています。
茶目っ気のある笑顔で、齢70を越えるのに少年のように目がキラキラしていて、
でも伝統を重んじる糠谷さん。
「芸能っていうのは日々の生活から生まれているんですよ。
網をひっぱる漁師の動きがソーラン節になったり。
そういう根っこをいつまでも残しておきたいですね」
夫が台を黒御影石で作りました。
人形師さんの人間味が現れた、大事な家宝です。

2009年2月2日

柱の傷は♪

「Tazちゃんの(出産)お祝いに何がいい?」
友人に聞かれてしばらく悩んでいましたが、
記念になって、Tazだけでなく上のMooも使えるもので・・・と考えてこれをリクエストしました。
高根の家具工房・我楽舎製・身長測定ボード。
身長目盛2 身長目盛1
70〜150cmまで測定できるもの。
150cmということはだいたい小学校卒業前後でしょうか。
今の女の子だからもっと早いかな。
両親とも小さいほうではないので、きっとそれ以上のびると思うし。
150cmを越えたらこの身長測定器からも卒業、大人の仲間入りということにしましょうかね。
もうすぐMooが4才の誕生日。
大黒柱につけて、家の真ん中で子どもの成長を見守ってくれそうです。

2009年2月1日

雑穀米市場

母乳育児を軌道に乗せるために、米食を推進しているせいか
やたら「雑穀米」という文字が目につくようになりました。
もともときれいな銀シャリを食べることに、もったいないような、恐れ多いような、敬遠意識があるのに加え、近年の健康ブームと自分のなんちゃってロハス感覚があいまっているのでしょう。
それにしても「やずや」の最近の販売戦略は目をみはるものがあります。
テレビ、通販、インターネット、誌面広告・・・なんだか行く先々で無料サンプル提供の宣伝を目にします。
ついにブログキャンペーンなるものに応募し、無料サンプルをもらってしまいました。
ブログで感想を書けばプレゼントに応募できるという企画。
どうかよろしくおつきあいください。
発芽十六穀。
前にも書きましたが、雑穀米は炊きあがりがとてもきれいです。
宝石をちりばめたよう。
この商品は特に色合いがとてもきれいで、ご飯だけで目にも満足感いっぱいです。
やずや1
「少し多めの水加減」と書いてありましたので、2合につき1.3倍くらいの水(てきとー)で炊きました。
絶妙のほかほかぐあい。
炊きたてをおにぎりにしてMooに食べさせたら、あっという間に2つペロリです。
やずや3 やずや2
ちょっと、ちゃんと噛んでるの〜?!
噛むともっとおいしいよ。
やずやの本商品、お徳用パックで1回100円強。
でもこういうものはあまり金額を気にして買ってません。
おいしさと安全性重視。
ただし2合炊き用というのが少々使いづらい。
ウチは大体1回につき3合炊くので。
今、我が家には先だってご紹介した「まちこぶオリジナルブレンドの五穀米」
「CO-OP普通に炊ける十種雑穀」もありますが
こうなったらいろいろ試してみて楽しむのも手か。