美しくよみがえった地域の鳥居

富士見町神戸の御射山神社は由緒ある諏訪大社上社の摂社。同じ神戸の八幡神社とともに区民に親しまれてきました。二つの神社を結ぶ線上の小高い丘に立ち、御射山神社の参道へいざなう石の鳥居。昭和3年、昭和天皇即位を記念して建てられたものですが、80年余りが経過し傷みが目立つようになりました。そこで氏子の皆さんは昨年、鳥居の大改修にのりだしました。

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使用していた石材は茨城県産の稲田石。墓石にも用いられる良質の白御影です。加工機械もない当事、職人の高度な手作業の仕上がりですばらしい出来でした。部材の数箇所が折れるなどしていたため新規に建て直すことも検討されましたが、外国産の廉価製品が大量に流通している今ではかえって貴重なもの。当店としてもなんとか今までのものを活かしたいと考えました。「せっかく当時の氏子が想いをこめて建てた。地域を守ってくれた鳥居だから直せるとわかって本当に嬉しかった」と区長の小林定博さんは振り返ります。平成22年12月、鳥居は再び命を吹き込まれ、御射山神社の入口によみがえりました。今までと変わらず、南東の八幡神社の方角を向いて。

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