お墓と供養の相談室
お墓と供養について、きちんと考え、正しく理解しましょう。
お墓ディレクター1級、終活アドバイザー上級がお答えします。
自家のお墓参りに行った際に、「ついで参りはいけないこと。」と他のお墓には寄っていかない方がいらっしゃいます。「ついで参り」とは、何かのついでにお墓に参ることで、最も優先されるべき神仏やご先祖への行いをついで事にするのはよくない、という考えから言われることです。
「遠くてお参りがたいへん」「墓地を複数管理している」「妻の実家に跡継ぎがいない」
最近、生活環境の変化や少子化によってお墓の維持管理に困っていらっしゃる方が増えています。お参りに行かれないから、古いお墓にはなじみがないから、と現在の事情だけでお墓を撤去してしまう方もいます。しかし、お墓の本当の役目は、生きている人の気持ちが落ち着いて未来への希望を持てる場所なのであり、そこにお参りする人がいてこそ意味があるのです。ですから、お参りを続けるために、お墓を守っている人の暮らしに合わせて「お墓を引っ越す」という選択もあっていいのです。
生前戒名の赤は亡くなったら抜きます。
戒名とは、仏門に入り俗人ではなくなった方が授かる名前です。一般の人は死んでから仏門に入りますが、敬虔な人は生きているうちに戒名をもらっておくことがあります。(大変すばらしいことです)この場合はまだ正式な佛弟子になっていませんよ、という意味で赤(朱)を入れておきます。訂正の意味の赤ですから、本当の戒名部である2文字だけに赤を入れます。そして、亡くなって仏道に進んだら赤を抜きます。
「撒骨」という行為は、法律に規定されていません。当然撒骨にあたってのルールもありません。世間で言われているルールなるものは、撒骨業者などが自主的に決めたものです。厚労省(旧厚生省見解)は、粉状であっても墓地以外の場所に焼骨を埋葬してはならない、として認めていないのです。
よく「娘しかいないから、自分たちの代で終わり、あとどうすればいいのだろう」という相談を受けます。お墓の承継に法的な制限はなく、誰でも継げることになっています。ただ、慣習的には血族が継ぐのがふつうです。嫁いだ娘や孫、兄弟、甥姪でも継ぐことに何も問題はありません。氏を変えたり養子になる必要もありません。少子化の時代ですから、子供が2つのお墓の管理をすることも出てくるでしょうが、負担が大きすぎればお骨だけ引き取って婚家のほうに入れるとか二家のお墓をまとめるとか、方法はいくつも考えられます。
八ヶ岳周りでもほぼ火葬が主流となった現在、新たに納骨堂をつくりたいというご相談が増えています。これまでの古いお墓は、墓石があっても納骨設備がなかったり、納骨室があっても一時収蔵的な造りだったりしたので、墓所内の土の部分に骨壺を納めていました。 しかし、最近の墓所は砂利敷きをするようになりましたから、きちんと壺をお納めする納骨堂が必要となってきたのです。
そこで施主様が心配になるのは、納骨堂のスペースは限られているのに、お骨はいくつ納められるのだろう、ということです。当店施工の基本納骨堂の大きさは約60×80cm深さ約45cmで、標準的な大きさの骨壺なら8つ入ります。
では、その納骨堂がいっぱいになったらどうしたらいいのでしょう?