お墓と供養の相談室

Q.埋葬許可証って、どこに出すの?
A.墓地管理者。共同墓地の場合は区長さんなど。

お骨をお墓に入れる際に必要となる書類が「埋葬許可証」。
この書類の手続きと意味について考えていきましょう。
 
まず書類発行までの流れはこうです。
1.医師から「死亡診断書(死体検案書)」が作成される。
2.1を持って市町村役場に死亡届を出す。
3.市町村を通して火葬の予約をし、「火葬許可証」が発行される。
4.火葬場に3を提出する。火葬場によっては「火葬施設使用許可申請書」の記入提出を求められるところもある。
5.火葬終了後、「火葬許可証」に火葬執行印が押され、その書類が「埋葬許可証」へと変わります。
6.お骨と一緒に(通常は桐箱の中に入れてもらえる)渡される。
最近は1~6をほぼ葬儀屋さんが代行してくれたりします。

ではこの「埋葬許可証」の提出先は?
それは墓地管理者です。
寺院墓地ならお寺の住職。
市営霊園なら市、または委託を受けた管理会社。

ところで、八ヶ岳で圧倒的に多い地域の共同墓地の場合はどうなのでしょう。
共同墓地の墓地管理者は、それぞれの共同体の責任者、つまり区長さんになります。
区によってはさらに「衛生長」や「環境部長」などの役員さんが担当することもあります。
知っていただきたいのは、共同墓地は必ずしも墓地専任の役員さんがいるわけではなく、
ゴミ収集の管理や道路危険個所の管理なども兼任している場合が多いということです。
そして、たいていは1~2年ごとに持ち回りで役を務めていて、
微々たる報酬か、無報酬のこともあるようです。
また、墓地の共有部分の草刈りやゴミ拾いなどの環境整備は、年に2回ほどその年の担当役員していることが多いのです。
つまり、住民による自治に任されているのが実情です。
さらにいうと、共同墓地ではお墓の使用者名簿だってきちんと管理されているところは稀なのです。
 
最近区長さんや墓地管理者さんからちょっとした苦情、というか愚痴を聞くことがあります。
「今誰がこのお墓もってるか、オレたちにはわからねんだよなー」
「おれんちの墓はここじゃないけど、草刈りだけはしなくちゃなんねんだよな」
こういうお話を石屋が聞くのも、納骨を石屋が手伝い、その方の埋葬許可証を区に提出するのも石屋が代行することが増えてきたからです。
いとう石材が区に埋葬許可証を提出しに行く際は、ご依頼人のご実家や後継ぎがいるかどうかなど埋葬許可証だけではわからない情報もできるだけお知らせします。
渡すときに、「どこの誰?」って聞かれるからです。
書類提出を石屋に頼む方は、普段地元にいらっしゃらなくて、区との付き合いも切れてしまっている人。
地元のことはよくわからないから「石屋さんやっといて」ということになるわけです。
確かにすぐ町内のよく知っている役員さんでもあることだし、提出するのに大した苦にはなりません。
でも依頼された以上はきちんとした情報をお伝えする義務と責任を伴います。
ときには役員さんの在宅を確認し、アポをとって手渡しに行きます。
そんなわけで最近は手間賃をいただいたりもします。
 
でも、と最近思うのです。
こういうことを便利だからといって「ぜんぶぜんぶお任せください」と言って受けてしまっていいものかどうか。
ふだん遠くにお住まいで、お墓のある地元とつきあいがないからこそ、
こういう時だけでもきちんと顔を合わせて、留守中お世話になってます、とあいさつしていただくべきではないのか。
「いつも通路や駐車場の草刈りしてもらっててすみません。」と言われれば、
だれでも悪い気はしないものです。
 
大切な人を看取り、葬儀、法要、納骨と、大きな行事をこなし、
さらにこの先遺品整理や相続などの後処理もしなければならない。
人一人送る、というのは本当に身も心も削られる大変な仕事です。
でも、地域の人との交流は、送った人と社会とのつながりを感じ、自然と感謝の気持ちを持つことのできる絶好の機会だと思うのです。
「気ぃ落とさんようにな・・たまにはけえってこおし。」地元の人はきっと一声かけてくれるはずです。