清らかな気持ちで思いあう

新緑の美しい5月初め、小松家の墓地が生まれ変わりました。
新しく建てた横型の碑石の正面に刻まれたのは「翠親苑」という言葉。
「翠」は透きとおったみどり色を指し、清らかで純粋な輝きをイメージします。
「親」という字には縁あった者と我執を捨て相手に気持ちになって「親しむ」という想いが込められています。
そして「苑」は全ての人が平等な立場で集える庭園のこと。
「翠親苑」は新緑の季節に完成したお墓に、小松睦示さんが特別な想いを込めてつけた言葉なのです。
 
小松家では睦示さんの叔父にあたる故三郎さん夫妻のお墓を、親族七家で当番制で管理してきました。
三郎さん夫妻には直系の子孫がいなかったからです。
しかし代が替わるにつれ三郎さんのことを知らない親族も増え、それぞれの生活や守るべき自家の墓もある中で、三郎家のお墓の維持が難しくなってきました。
墓じまいをするなら埋葬されている遺骨の行き先も決めなければならず、睦示さんは三郎さんの遺骨を合葬や合同永代供養するのは忍びなかったそうです。
何年もかけての親族間での話し合いの末、分家でまだお墓のなかった睦示さんが自分のお墓として承継していくことでまとまりました。
「小松家には教員になった者も多く私もその一人ですが、教養人だった三郎叔父のことは尊敬しています。
その叔父のお墓と志を継ぎ、ここが一族の新しい集いの場になれば嬉しいです」。

美しいみどりの苑が親族みんなの集いの場になるよう願いをこめて。

「小松家之墓」と彫ってあった白い墓石を、三郎さん夫妻専用の供養塔としてリメイク。
  


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