八ヶ岳と南アルプスがよく見える墓地に建った、淡いピンクの石のお墓
真ん中にぽっこりとした空間があり、そこにちょうど半球の花立が乗っているデザイン。
風や波が流れているようなイメージで、やわらかくてやさしい感じがあふれています。
碑石の下の基礎、生コンがまだ乾かないうちに手形をつけました。
石塔を建てれば見えなくなるけど、二人の孫の手、いつでもあるからね。
次女さんの想い。
「今まで私も仕事や趣味に忙しくして、お墓のことなんか考えたこともありませんでした。
自分は独身ですし、今はやりの撒骨とか、宇宙葬などに漠然と関心をもっていたくらいでした。
でもこうして母が亡くなってみて、母が生きていた証を形で残したい、と強く思うようになりました。
お墓を建てるにあたって、父や姉ととてもたくさんの話し合いをしました。
母の生き方について、遺骨の納め方について、お墓の守り方について・・・。
それぞれ離れて暮らしている私たち家族が、母の死をきっかけに一家団欒してお互いを思いあう気持ちが芽生えました。
そして、母をどう祀れば私たち自身が癒されるか、その方法をとことん考えました。
こんなステキな宿題を残してくれた母に感謝しています。
お墓は残された人間が考えるものなんだなぁと実感しました。」
「Always with you」と英語のメッセージを入れようと提案したのは長女さん。
「母は英語が好きでいつも勉強をしていました。お友達と英語サークルを作って教えていたりもしていました。母が亡くなったとき、私もいろんな方から『お母さんはいつもそばにいますよ』と声をかけていただいたことでとても励まされたので、英語で『いつもそばにいます』という意味のメッセージを彫りました」
「八ヶ岳は母の田舎の信州からも、私や父の住む関西からも友人の多い東京や静岡からもちょうど集いやすいところにあります。
普段は私がみますし、お墓参りがてら父や妹が孫(姪や甥)に会える機会も増えるでしょう。
お墓をつくって、家族がひとつになれる場所ができて、本当によかったと思います。」