自然石のもと大地へ還す

松林の間から富士山と南アルプスを拝む墓地に、どっしりとした自然石のお墓ができました。
「岩そのままの形で、できれば八ヶ岳の石がいい」強い思いを持ってお墓づくりにあたったKさん夫妻。
「本籍も富士見に移しました。自宅の近くにお墓を持て、本当の意味で終の棲家ができたと思います。」

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Kさん夫妻には若くしてこの世を去った息子さんがいました。
お墓を建てるにあたって、実家のお墓であずかってもらっていた息子さんの遺骨を自分たちのお墓へきちんと納めたいという思いもありました。

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「この地に住んでいて思うことがあります。それは、人が地域の一部となって暮らしているということ。この部落には神明社という神社がありますが、住民は自動的にそこの氏子なんです。個人の宗旨宗派とは関係なく、地域の慣習としてその神社にお参りする。山や川、森のすべてに神様がいる、と考える日本人の民族的なものが色濃く残っているんですね。私は今ストレスなく田畑をたがやして暮らしている。お墓もすぐ近くに持てた。今でこそ居住地の近くにお墓があるというのは全国的に少数派になりつつありますが、昔は当たり前のことでした。この地に根をおろして、何か大きなものに抱かれて守られている感じがします。」

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