お知らせ

2012年5月12日

復興支援、耐震ボンド

全優石から「復興支援・墓石用ボンド」納品されました。
地震にも強い墓石専用ボンドです。
石材店が購入し、施工に使います。
この売上の一部が東日本大震災の復興支援に回されます。
当店もこういう形で少しでも支援に協力できれば、と仕入れました。
 
当店は標準で、これと同等またはさらに強力な墓石専用ボンドを使っています。
これを使うと、石材同士の接着面は非常に強固になり、何百kg〜何tまである墓石組を上からクレーンで吊っても離れることはありません。
さらに、目地部分も丁寧にマスキングテープを貼った上でこのボンドを使って留めています。
「なんでそこまで?」って、そりゃやっぱり、ウチで建ててくれたお客さまには、お墓倒壊やくるいの切なさを味わってほしくないからです。
 
安売り屋さんの目地を見ると気の毒な施工がほとんど。
ホームセンターで売ってるような安いシリコン剤で留めてあるものは、数年のうちに劣化してブヨブヨになり、簡単にはがれてしまいます。
すごいものになると、マスキングテープすら使わず、モルタルで閉じてあったり。
もっとすごいものは、基礎工事や接着すらしてなかったりします。
燈篭、墓誌、塔婆立などを試しに手でゆすってみれば、意外と簡単に動いたりします。
女性や子どもでも動かせるようなものも多々あり、地震どころか、普段のお参りでもちょっとぶつかったら・・・なんて考えると恐くて心配になってしまいます。
どうかケガをなさらないでくださいね、とそっと祈ってきたりして。
 
当店では墓石と外柵全体ともなると目地作業だけで1日以上かかったりするのですが、
安い施工では重ねるだけですからあっというまに立ち上がってしまいますね。
もちろん、どこまでの品質で満足するかはお客さんの判断なのですが、
そういうことを説明している石屋はまずありません。
当店は施工方法を金額も含めてきちんと説明した上で、最終的にはお客さまに選んでもらっています。
 
東日本大震災では、近年の施工でしっかりしたボンドの使い方をしている墓石は、倒れているのが少ないことがわかりました。
建築の世界では、過去の震災を教訓に基準が厳しくなったり(現場主義の大工職人さんに言わせるととんちんかんな基準だったりするようですが)、免震工事耐震工事などの重要性が見直され、業界全体で地震に強い家づくりを模索する動きが活発になって、産業として発展していることを感じます。
それに対して墓石業界では、人命に直結することでないせいか、国が基準を設けたりすることはありません。
施工する側が、よりお客様のことを考えて、今回のように接着剤あっせんの動きがあることは、業界として歓迎すべきことだと思います。