おかみブログ
2006年8月16日

おかえりなさい

昨日は小淵沢駅前商店街のお祭り、「すずらん祭り」でした。
あまりの疲れで丸一日たってからのブログ執筆。
節々がガタピシ言ってます。
すずらん祭りといえば練り込み、というほど定着してきた「こぶちさわ一心練り込み囃子」に今年も参加しました。
というより、今年は事実上実行委員みたいなもの。
スケジュール表や役割分担表なども作ってみまして、自分で自分を盛り上げます。
夕方5時、西日がまともにさしこむ中練り込み開始。
なんとかお天気は持ちそう。
出始めでまだ明るいこともあり、やや固い表情のお囃子衆。
でも最初の決まりポーズの時、沿道からの拍手で一気に和やかムードに。
これ!これですよ。
お祭り囃子の醍醐味その1。沿道とのやりとり。
拍手をしてくれている時の沿道の人たちの顔って、純粋にいい。
こんな表情をしているときに暗い気分になったりするわけがない。
5時半。お天気なんとか持つと思っていたのに、ポツリポツリと雨が。
しかもだんだん強くなる。
始めたばかりだし、太鼓の皮がガビガビになるのも気になるので、ちょっとはやめの休憩。
お店の軒下で雨宿りしながらビニール袋を太鼓に巻きます。
結局通り雨かと思いきや最後まで小雨状態が続きました。
ところでお囃子衆は地元在住の有志です。
すずらん祭り出場に照準をあわせ、夏前から練習を重ねてきた一般の人。
上は80歳近い人から、下は4歳の子どもまで、単に「やりたい」という気持ちだけで集まった人たちです。
お祭り囃子の醍醐味その2、参加者層が幅広い。
たとえば大きなお祭りになるほど、「青年衆」とか「婦人衆」とか「子供連」というようにグループわけされると思うのだけど、こぶちさわくらいの規模だとみんな一緒。
で、意外と子供が盛り上げ役だったりする。
今回もシャッセ(一番激しい動きをするところ)で縦横無尽に動き回っていたのは小学生以下の子どもたちが中心だったし、夜10時の最後まで声を張り上げながら大人について練り歩いた4歳の子供もいました。彼らのパワーに参加者も観客もみんなが元気付けられたことでしょう。
7時ごろが祭りのピーク。
雨も一瞬小降りになり、今がチャンスとプロ太鼓奏者の演奏に入っていただきました。
こぶちさわ練り込み囃子の作曲者・指導者でもあり、プロ太鼓バンドの主宰でもある天野宣さん&阿羅漢の演奏です。
演奏といってもまず初めは沿道を巻き込んでの参加型楽曲。
さすが、先生。観客の心をまずガシッと引き込んだようです。
しかしいったいどこにこれだけの人がいたんだろうと思うような群集。
お祭り囃子の醍醐味その3、人口密度が異常に高い。
9時半、いよいよ雨もやむ気配なく、祭りメインイベントの抽選会もおわり、お囃子衆にも疲れの陰が。
しかしそこは自らを鼓舞しなんとか最後の仕上げにかかる。
先生たちも参加してくれ盛り上げてくれます。
ワーッと奮いたたせる声が一段と大きくなったとき、静かな篠笛の音で「蛍の光」。
その場にいた人全員におそらく何かが通り過ぎました。
控え室に戻って迅速な片付け。そして誰からともなく「お疲れ!また来年!」。
そして来年再会したときの言葉はこうです。
「おかえりなさい」
この気持ちが最大の醍醐味。