我が家の椅子物語
私は家具屋に行くのが好きですが
家具の中で一番好きなのは椅子かもしれません。
食事する椅子、勉強する椅子、くつろぐ椅子。
踏み台にしたり、ドカンと座ったり、ちょいと腰掛けたり。
いろんな生活シーンでいろんな椅子が活躍します。
実に表情豊かで個性的で、ドラマチックです。
子供の頃『ふたりのイーダ』という本を読みました。
廃屋でひとつの古びた椅子がしゃがれた声で少女の名を呼びながらひとりでに動き回る。
前半は椅子の正体がわからず少々オカルトぎみですが
戦争の思い出とともに椅子とある少女のこころが次第に解き明かされ
じんわりとせつなさが伝わってくる作品でした。
今日、新しい椅子を買って、そんなことを思い出しました。
高根の家具工房「我楽舎」。
カントリー調でもあり、昔の木造校舎的でもあり。
ちょっぴりレトロで、奇をてらわないオーソドックスなデザインが好きです。
お値段も手ごろ。雑貨感覚で手軽に手に入る価格帯が魅力です。
娘が1才を過ぎた頃、ちゃぶ台でごはんを食べたり遊んだりするのに使えるよう、
小さな四角い椅子を買ってあげました。
次に私の勉強・仕事用のテーブルとワーキングチェア。
そして今日我が家に仲間入りした、娘の踏み台兼私の歯磨き用スツール。
ちょうどお尻のかたちのように見えて、かわいいのです。
洗面所に置くと、インテリア雑誌の1ページに入ったよう。
これからどんな物語ができていくのかな。
↑我楽舎の椅子
物語、といえば・・・。
6月1日まで、大泉の詩游館ギャラリーで木工のグループ展が開催されています。
今回のテーマは「三匹のこぶた」。
3人の作家がイメージするそれぞれの「三匹のこぶた」の世界が、椅子で表現されています。
こちらもとても楽しい空間でした。
仏壇でお世話になった工房YASUSHIの清水泰さんも参加しています。