おかみブログ

2006年7月31日

立体アート展「feel」

清里フォトアートミュージアム(K・Mopa)では今、屋外無料展示スペースで立体アートの展示「feel」が開催されています。
作家は八ヶ岳を拠点に活躍する有志6人。
素材も石、金属、木工、陶芸、ガラスと多様です。
この屋外スペースがまた良い。
栗生明氏設計の建築で、無機質なコンクリートの建物と落葉樹や芝の緑が溶け合った美しい庭です。
展示場所はそれぞれの作家の希望によるものだそうで、なるほど、自分の作品をどこに置けば空間となじむか、が良く考えられていますね。
空間アートです、まさに。
出展者のひとり、kisakiこと斎藤由妃子さんのブログで、彼女に写真を提供すればkisaki作品がもらえると知ったので、バシャバシャ写真をとってきました。
そもそも「feel」のイベントとしても写真募集コーナーがあるそうで、こちらにも早々に投稿。展示作品を撮影していいなんて、さすが写真ミュージアムですね。
死者の椅子 夏空 暑い・・・

何か生まれた 乾いた大地

K・Mopaメインの室内展示室では宇宙の写真展を開催。
月明かりの下のエルサレムの風景や、NASA月面着陸、星雲の写真など。
こちらも幻想的な宇宙空間が広がります。
特にフォルバーグのエルサレムの白黒写真は、kisakiさんの作品世界ともダブり、彼女が今ここでの展示に賛同した理由の一つがわかる気がしました。
「feel」ホームページはこちら↓
http://www.kaistudio.info/feel.html
K・Mopaホームページはこちら↓
http://www.kmopa.com/

2006年7月29日

おらんうーたん展示

八ヶ岳のクラフト作家のネットワーク「おらんうーたん」に今年から仲間に入れていただくことになりました。
今日は「ギャラリーおらんうーたん」展示入れ替えの日です。
大泉のロッジ詩游館のギャラリースペース(大)は常設展、そこが「おらんうーたん」専用のギャラリーになり、すべての作家の作品をここで見られます。
陶芸、木工、ガラス、鉄、染物などなど。
石は上田快さん・亜矢子さんのKai Studioがおらんうーたんでは大御所で、とても芸術性の高いものです。個人的には亜矢子さんのトラバーチンをつかった優しい風合いの彫刻が好き。
亜矢子さんのトレイはそれ自体で主役になれる、でもひかえめな美しさ。まるで日本女性のようです。
ウチも展示スペースの大きさに合わせてちゃんと新しくつくろうと思っていたのに、やっぱりお盆前は忙しく間に合いませんでした。
しばらくしたら入れ替えるとして、とりあえずつくり貯めの中から出品。
トレイやメモホルダーなど実用品を出しています。
製作途中で中断してしまった本命の出品作品は灯り。だそうです。
私もまだ見てません。(はやく作れよ)
おらんうーたん

2006年7月27日

感情表現の進化

娘は1才5ヶ月を過ぎました。
親バカだから言うんですが、どうやらすこ〜し言葉が早いようです。
頼もしい限りです。
まあ早い遅いはどっちでもいいんですが、おもしろいのは複雑な感情表現。
いつのまにか「こわい」という感覚を言葉で表現できるようになっていました。
赤ずきんちゃんの絵本に出てくるオオカミは「コワイ」のだそうです。
それから、いつもの通園路にある古い建物を取り壊している様子またはその場所に近づくと「コワイ」。
大きい犬の散歩に出くわすと「コワイ」。
犬

少なくとも親は「コワイ」という言葉を教えたつもりはありません。
祖母か保育園はどうだかわかりませんが、あまり積極的に使ってないと思います。
でも、ちゃんと「fear」という感情を「コワイ」と表現する。
しかも、赤ずきんのオオカミなんか見たこともないのに、想像で恐がっているのです。
いや、声色かな。ちょっと脅かし気味で読んだりもするから。
とすれば、オオカミと建物取り壊しの共通点は低く鈍い大きな音、ということになります。
でも音だけが「コワイ」という言葉の原因じゃないようです。
別に体に痛い思いをしたわけじゃない。
オオカミの声を聞いたとたん、絵本を放り出して、声色発声の犯人の私のところにしがみついてくる。これは私の声に恐がっているのではなく、音をきっかけにオオカミを想像して恐がっているとしか考えられません。
建物跡地については、今はすっかり処理が終わってきれいに更地になっていますが、それでもそばを通ると「コワイ」というのです。
これは視覚で入ってきた現実からかつてのあの音を思い起こしたことから出るもののようです。
実際の犬はほえなかったし、噛まれたことはないけど、そばに寄られると「コワイ」。
あきらかに自分と違う姿をしたものが動いて遠慮なく近づいてくると逃げたほうがいいという防衛本能でしょうか。
つまり想像力と記憶力が備わって、耳や目、触感から伝わるなんとなく不快な危険そうな感覚は「コワイ」と表現するのだ、という言葉のメカニズムができているということなのでしょう。
そういう感情自体は犬やネコなどの高等哺乳類は持っているでしょう。ただ、それを繊細な発音「言葉」で表現・主張する・・・人間ってすごいなぁ、と日々感じる今日この頃です。

2006年7月26日

ホームページできました

石あるくのホームページができました。
http://www.geocities.jp/isiark/
やりたいことがありすぎて、コンテンツがまとまらず、構想足掛け4年!
これを売ってます、というのが素材としての石ですから、なんとも抽象的で。
ただ、7/21のブログにも書きましたように、3年目にしてやはりメインは「お墓」かな、ということになってきましたので、それを一番最初に置きました。
シンプルすぎる内容ですが、とりあえず。
制作にあたり、ペンションズームの市川さんに大変お世話になりました。
この場を借りてお礼申し上げます。

2006年7月23日

岡崎マイブーム

今日スーパーへ行くと「八丁味噌」コーナーができていました。
なるほど。NHKドラマの影響ですね。
ドラマのおかげで岡崎といえば今は八丁味噌ですが、実はもうひとつの地場産業として石材業も有名です。
岡崎周辺では良質な御影石が採れた上に、江戸時代の城下町整備の折に多くの腕のたつ石工が集まったことに起因。
日本には他にも茨城の真壁、四国の庵治などが石で有名ですが、岡崎は3本の指には入る石産地です。
(山梨も塩山周辺は石で有名でしたが、採石できなくなってきて石工も減ってしまいました。残念)
一口に石工といってもそれぞれの専門分野があります。石積み、石貼りなどの施工に長けた人や、燈篭、鳥居、仏像などの加工専門の人。
岡崎にはいい加工職人が多いのです。
今は加工品は中国などの外国製品が多数を占めていますが、岡崎製といえばいまだに高い評価があります。
ウチも鳥居は岡崎の取引企業から仕入れています。
夫のお気に入りの石は「宇寿石(うすいし)」という石。
目が細かく均一で、比較的粘り気があって固いので、鳥居のように長い部品があるものでも折れにくく細工がきれいに仕上がる、ということです。
一度岡崎の仏像石工さんに見積をお願いしたことがありました。
その人は仏像石工の中でも超有名で、作品集が本にもなっている人です。
一体つくるのには何ヶ月もかかり、まずお経をあげてからとりかかるそうです。
こういう方に大きさと希望金額と納期を電話ごときで伝えようとしたのが恥ずかしくなりました。
まさに仏師という芸術家です。
岡崎では毎年10月に乙川河畔で石祭りがあります。
岡崎の石屋さんが集まって作品・製品を披露します。
現代彫刻やインテリア小物なども売っていて、楽しいので今年もぜひ行って見たいと思っています。

2006年7月21日

石のある暮らし

ブログを書き始めて4ヶ月たちました。
初めは夫が代表でやっている石屋(工房名は「石あるく」)を宣伝したくて始めたものですが、書くのが妻の私一人ということで、どんどん個人的な趣味趣向に走ってきてます。
ただなんとなく一つの柱のようなものが実はあって、仰々しく言うと「次へ伝える」ということなんじゃないかと思ってます。
「石」をひとつの素材としてみた場合、「硬い」「恒久性がある」「意外とあちこちに使える優れもの」などということが言えるので、わが「石あるく」もそんな魅力を引き出したいと思っています。
工房の趣旨は「石を生活の中に取り入れる」。つまり石の魅力をすぐ身近に感じてもらいたいということです。
その最たるものが「お墓」です。
洗面所だの、台所周りだの、看板だのというモードから一気に違う世界に行ってしまうほど一言では語れないシロモノのようですが、私たちから見ればお墓ほど身近に置いてほしいものはないと思っています。
もちろんお墓仕事が石屋としては一番の稼ぎ頭だということは事実ですが、このお墓を作るという仕事に石工が携われることに誇りを持っています。
それはただ単に品物を納めるという仕事ではなく、もっとソフトの部分が絡んでくるからです。
以前は私も実家の石屋の仕事を手伝っていた時期があり、たくさんのお施主さまと出会いました。
「お墓を建てよう」という方はたいてい気持ちにも余裕があり、とても穏やかです。
おばあちゃんから孫まで3世代そろってお墓プランに目を輝かせている家族。中学生の娘さんを病気でなくし、1年泣き暮らした後ようやくお墓を建てる気持ちの整理がついたというお母さん、夫婦で長年つれそった気持ちを書にあらわしたものを墓石に彫って欲しいというおばあさん。
その家族、夫婦の思いが込められたお墓はきっと次の世代に伝わっていくことだろうと思います。
今は「お墓無用論」がひとつのはやりのように横行しています。
それを否定するのも無意味なことですが、やはり何か形があったほうが次につながりやすいということは言えると思います。
次というのは子どもである場合が多いでしょうが、友人でも同志でもいい。
石屋は「石でお墓を建てたい」という人のために仕事をします。
そしてそれはどんなに社会が変化しようと、そんなにあぶれるものでもないと信じます。
「次へ伝える」ということを私自身がそれほどできるとは思いません。
まだ伝えられるものがほとんどないのですから。
でも「何かを受けて何かを伝える」ということを実践している人や事柄を見つけることはできると思います。
今の興味は「八ヶ岳での暮らし」「自然素材」「育児・食育」なので、このあたりをテーマにこれからもネタ集めに奔走します。
ということで、ひきつづきどうぞよろしくお願いします。
墓石丸型

お田植え

2006年7月17日

本人申請の建物保存登記

7/14建物表示登記の続きです。
表示登記に対して保存登記は権利関係をはっきりさせとくために行うもの。
表示登記は名札のようなものですから、本来必ずしなければいけないものですが、保存登記はしなくてもいいのです。
ウチの場合は勉強のためというだけの理由で、一応保存登記しておくことにしました。
所有権は夫婦2分の1ずつです。
提出物は以下のとおり。
1.保存登記申請書
2.住宅用家屋証明申請書
3.住所証明書
4.収入印紙
1.保存登記申請書
フォーマットは例によって助っ人の設計士からデータでいただけました。ネットでも調べられます。
これを2部用意。
1部は申請用、もう1部は登記が済んだ後ハンコを押されて戻ってきて、登記済証となるものです。
申請書記入に際し調べることがあります。
「評価額」「登録免許税額」です。
これは当の法務局に電話で聞きました。
都道府県によって違うので所轄の法務局で聞くのが一番早いです。
評価額は延床面積(㎡)×54000円で、1000円未満切捨て。
登録免許税は原則として評価額×0.4%で、100円未満切捨て。
ですが条件によってはこの掛け率が0.15%に優遇してもらえることがあります。
その条件が次の2番です。
2.住宅用家屋証明申請書
登記しようとする住宅が新築で、次の条件に当てはまっていれば、登録免許税額が軽減されます。
(1) 自分が居住するための家屋であること
(2) 家屋の床面積(登記面積)が50㎡以上であること
(3) 家屋の新築後(取得後)1年以内の登記であること
(4) 併用住宅の場合、住居の割合が90%以上であること
ウチの場合もこれに当てはまるので、ちょっとでもお金をケチろうと証明書を出してもらうことにしました。
証明書は市町村役場で発行してもらいます。
これも自分で申請書をパソコンなどで作り、ハンコを押してもらうだけのものを用意します。
ところで、この申請書を役場にもらうのに、手数料が1300円かかります。(住民票は300円だから、けっこう高い!)
3.住所証明書
住民票のことです。
夫婦2分の1ずつの所有権持分にする場合、夫婦が同じ住所なら全部事項証明書をとれば1通ですみます。
4.収入印紙
登録免許税は収入印紙で支払います。(登記印紙ではありません)
1で算出した額の印紙を、法務局に行く前に郵便局に寄り、購入。
書類を提出する際、所定の位置に貼り、消印をしないで提出します。
書類提出後、問題なければ約1週間後で登記完了。
そして1週間後、電話で確認の上、申請用に使った認印夫婦分2本持参して登記済証を取りに行きました。
受け取ったのは自分が作った申請書に「登記済」と大きくハンコを押されたA4のコピー紙1枚。これがいわゆる不動産の権利証だそうです。
「え?これだけ?」とかなり拍子抜け。
仰々しく厚紙で表紙とかつけてくれるもんかと思っていましたが、もしそういうものがあるとすれば、それは代行する司法書士のサービスなのでしょう。
でもさすがにサビシイので、せめて少しでもかさばらせようと、登記したてのほやほやの登記簿謄本をとることにしました。隣の窓口に移動します。
謄本取得の作業は実はしておくべきことだそうです。万が一にも間違って登記されていないとも限らないからです。
登記簿謄本は手数料1000円、建物図面は500円で取れます。(この支払いは登記印紙)
実際に登記された謄本を手にすると何やら感動的なものが湧いてきました。
1年以内に保存登記をしたことで、役場への手数料を差し引いても15100円トクをしました。
さらに司法書士に頼むことを考えると10万円以上節約できたことになります。
めでたしめでたし。

2006年7月16日

「子孫」は「こまご」

文部科学省の調査によると、漢字の読み書きの正答率が極めて低いものの中に、「子孫」があり、「こまご」と誤答する例が多いことがわかったそうです。
国立教育政策研究所の調査報告↓
http://www.nier.go.jp/kaihatsu/tokutei/H16/04002010000007001.pdf
他にもいろいろ「え?」と思うような結果があるので、これだけを取り上げるのもナンセンスですが、ニュースではこの件を強調していたので、特に気になりました。
「しそん」が読めない??小学校4年生が?
いまや幼稚園児でもけっこう難しい漢字やかけ算や英語が使えるというのに。
もちろん大人だって普段なじみのない漢字がかけないことはよくあります。
だけど、「子孫」ですよ?
たぶん「先祖」のほうが、「ご先祖」とふだん使ったりするでしょうからこれよりはマシな結果だろうと信じますが。
人類が脈々と続けてきた生の営みの基本となる言葉に、なじみがない、ということ自体が、かなりアブナイ世の中になってきた証拠ではないでしょうか。
おじいちゃん・ひいおじいちゃんは先祖で、自分の子供・孫は子孫というつながりを普段考えていないということなのでは。
こういうつながりが自分の中にきちんと落としこまれていないから、親が子供を虐待する、子供が親を殴るなどの犯罪があとをたたない。
考え過ぎかもしれませんけどね。
だからお墓参りをしなさい!
(と細木数子先生みたいになったりして)

2006年7月15日

脱脂大豆コメント

7/14のブログの中で脱脂大豆について書いたら、知り合いの教授からコメントが来ました。
(ブログ上のコメントに書いてくれればいいのに、パソコンが苦手とかで、かろうじてできるメールでのコメント)
栄養学の教授で専門はソバですが、穀物やタンパク質全体にも精通している人です。教授らしいコメント&説明だったので、本人の承諾のもとそのままのせます。
大豆は、たんぱく質:35.3%、脂質:19.0%、炭水化物:28.2%という成分組成です(「五訂 日本食品成分表」より)。
これを脱脂して19%の油を取り去ったものを「脱脂大豆」という。
味噌作りに必要なものは、たんぱく質と糖質であって油は直接的には必要ない、というかむしろじゃまです。丸大豆中に脂質がどういう形で存在するか、たんぱく質とどういう関係にあるか、未知の部分が多い。
ただ、脱脂の際に有機溶媒を使うから、その脱脂の工程で、たんぱく質が変質する可能性は大いにある。
だから、脂質が直接関与しない豆腐でも脱脂大豆より丸大豆の方がいい、と業者は言ってる。
同じ理由(?)で、味噌作りでも丸大豆の方がいいんだろうけど、脱脂大豆の方が、むしろ効率がいいかもしれんよ。
それは、今後のドラマの展開如何、作者がどう考えているか、だね。
とにかく、「粕」ということばには、戦前からの日本の生活臭がにじみ出ていて、「粕=悪質」と誤解されやすい文化風土でありますな。
それなら、「悪質=粕=白米」と読み直せばいいんだけど・・・。
「一物全体」は私の提唱している「全体食」と同じ。いいことじゃ!

脱脂大豆のほうが味噌作りに効率がいいのはホントのようですね。北伊醤油『しょうゆの豆知識』にもそのように書いてあります。(醤油ですが)
ただ、丸大豆をつかったほうが味がよくなる、という強みがあるそうで。それって、「一物全体」の理論と同じこと??

2006年7月14日

一物全体

4/266/166/22のブログでもおなじみのウコギ博士の哲学論をまた拝聴してきました。
始まりは昨日のNHK朝の連続テレビ小説「純情きらり」ネタ。ドラマでは、八丁味噌の統制価格が原価割れする値に決まり、職人の一人が安い大豆を購入する契約をしたところ、ヤクザみたいなチンピラ商人の持ってきた大豆は脱脂大豆だった。「こんなもん、格調高いうちの店で使えるか!」と職人頭。当の若職人はクビになり、店はクズものを買わされて大損。「捨てるしかないか・・・」と肩を落とす大女将に主人公の若女将が提案。「これで味噌を作ってみましょうよ!あるもので工夫するって、料理や商売の基本ですよね。」
脱脂大豆とは大豆の油分をとった後のたんぱく質。油屋や味噌屋、豆腐屋などからすれば残りかす。
でもウコギ博士は残ったほうもまた宝だ、と言います。
大豆の油分をとった脱脂大豆、豆腐を作った後のおから、玄米を精白したあとの糠や胚芽、石を磨いた後の石の粉。
彼にとっては一般的に廃棄物とされるものを活用して付加価値をつけることが、研究の目標でもあり、楽しみでもあるようです。
ということで、今日のドラマはまさにツボにはまったようで、「そうそう、さくらちゃん。(主人公の名前) 脱脂大豆だって使い道あるんだよ、と言いたくなりましたよ」と嬉しそうでした。
そんなこともあって、脱脂大豆がどのように製品化されているかを調べてみました。
(便利な世の中です。ネットで基礎的な情報はすぐ入手できてしまうのですから。)
醤油などの醸造食品には今や原料に脱脂大豆を使うのは一般的なようです。
醤油ではここのページがわかりやすかった。北伊醤油・醤油の豆知識
だからわざわざ「丸大豆醤油」などととうたっているのですね。
それから今はアレルギー表示つけなくてはいけないことになっていて、「原料の一部に大豆を含みます」という一文は一見「どこに?」と思うような食品にまで広く使われていたりしていますが、その正体の多くは脱脂大豆粉です。とろみやつなぎに使われています。
一方で職人と言われる人々は、あるものからいいところだけをいかに純粋に抽出するか、の技に神経をかけています。いい例がダイヤモンドで、ダイヤの原石である炭素結晶を特殊技術で磨きに磨きをかけ、ほんの一部分だけを抽出したものがそれです。御影石もいい磨き方をすればするほど艶持ちもよくなり、特に墓石など長期にわたって存続するものについては、素材自体の質に加えてこの磨きの技術が大きく品質に左右します。そういう技術は人類の文化向上にとても大切です。が、その高度な技の過程で出る副産物については、あまり考えていられないのが現状です。
石の磨きや醤油などの加工食品とはもちろん違う次元のハナシですが、マクロビオティックで提言する「一物全体」は食物をまるごと全部いただきましょう、という考え方です。玄米も野菜の葉もねっこも皮も、アクも粕も旨みのうち。
米ぬかだけ食べろ、といわれてもなかなかキツイものがありますが、おいしい部分も一緒に食べるなら相乗効果で、いいところだけを食べるよりおいしく感じるものですよね。
さて、今回のブログ執筆はモノを分ける分けないのよしあしを決めるものではなく、いろんな観点があるよ、というウコギ博士のシメに共感したからです。「観点の転換(かんてんのてんかん)」という言葉あそびのような彼の哲学を実生活にあてはめると、意外といろんなことうまくまわるかもしれません。