おかみブログ
2009年6月25日

レモンバーム普及作戦

レモンバームはシソ科のハーブ。
レモンに似た甘酸っぱい芳香がします。
葉をせんじてハーブティーにしたり、ハーブバスにしたり、
みじん切りにして肉料理やお菓子に使ったり。
育てやすく、おいしく、用途も多く、ハーブ好きの人にはポピュラーな草です。
庭のレモンバームが今年は一気に生い茂りました。
たった一株の小さな苗が、3年目でこんなに大株になるなんて。
葉が大きくなりすぎると香りも歯ざわりも悪くなるということで、
梅雨が明ける前にいったん刈り込んでしまおうと思い立ちました。
レモンバーム1 レモンバーム5
レモンバーム2
今年初めての刈り込みなので、すごい量。
お茶にするったって、こんなの使い切れない。
冷凍やドライにするといいという話も聞きますが、ここはせっかくだからフレッシュのすがすがしさをいろんな人に味わってもらおう!
まずはご近所の老夫婦。
いつもMooに手作りのおやつをくれる、親切なおばあちゃんのいるところです。
お孫さんの声も聞こえたので、ちょうどいい。
麦茶に混ぜるとスーっとして冷却効果があり、子どもにもいいそうですから。
「こんにちはー」と呼ぶとおばさんとお孫さんたちは奥のほうで何かしていたらしく、おじさんが出てきました。
「これ、レモンバームって言って、ウチの庭で生えすぎちゃったんですけど、お茶にするとスーッとして・・・」と説明を始めるや、おじさん、わからなくて明らかに迷惑そうな顔。
しまった、おばさんに説明すればよかったと後悔しかけたとたん、
「いや、ウチはこういうのはいらんと思う」
・・・にべもなく断られてしまいました。
<レモンバーム>じゃなくて、ハッカの一種といえばよかったかな。
ドクダミとかヨモギみたいなもんなんだけど・・・。
確かにドクダミやヨモギだったらわざわざあげるほどのものじゃなくて、そのへんにやたら生えてる雑草ですが・・・。
そんなあからさまに断らなくても・・・
すごすごとひきさがってはきたものの、このままでは悔しくておさまりがつかない。
こうなったら他の人に強制的にもらってもらうぞ!
まずは天然酵母パンのセルクルへ。
今日は定休日なので、在宅かどうかの確認のためお電話しました。
セルクルの庭に生えているきれいな葉っぱの宿根草を分けてもらえるはずだったので、
そのおかえしとして。
残念ながら今日はおでかけとのことでしたが
「レモンバーム?ああ、ハーブティーにするとおいしいよね。ウチにもあったけどかれちゃったワー。
今日は居ないから、また今度ちょうだい。刈ってもすぐ生えてくるでしょ?」
そうそう、こういう反応が欲しかったのよ。
ちょっと自信がついたので、ネパールレストランのママさんに銀行で行き会ったところをつかまえます。
「お肉料理にも合うのよ」と勧めると
さすがスパイス料理店、「マリネ液につけるといいかしら」と専門用語が。
「そうそう、それ最高」
我が家の酒蔵、久保酒店へ。
若い嫁さんが店頭の黒板やポップ作成能力に長け、
地酒、地ワイン、地ウィスキーの販促がんばってます。
お母さんが昔からやってる自然食品コーナーも充実。
そのお母さんがいたので、「女性の体調を整えるのにもいいそうですよ」
「あらあ。ありがとうございます。いいんですか、こんなにたくさん」
最後は石屋の大おかみに。
孫2人も連れてってティータイム。
「そんなハイカラなもの、飲んだことないけど」といいつつ、おいしいと何倍も飲んでくれました。
花粉症にも効くので夫にも飲ませたところ、ハーブティーが苦手な夫でも
「うん、これなら飲める」
そこへ職人のカトーくん。
「ウチは森の中で日当たりが悪いので、菜園とかガーデニングとかあまりできなくて。
ヨメさんは好きなんですけど」
よしよし、そういう人にこそ。
西洋山はっかというくらいですから、八ケ岳でも育ててる人は多いし、
育てるつもりがなくてもどんどん繁殖するレモンバーム。
正直そんなにありがたみがないかもしれません。
それでも、2人目以降は期待どおりの反応で、なんとか自尊心をとりもどしたのでした。
梅雨明け、またいっぱい生えます。
こんどはどの人にもらってもらおうかしら。
レモンバーム3 レモンバーム4
↑え? いや、そこまで貪欲にもらってくれなくても・・・。