おかみブログ
2008年1月15日

冬のにおい

きっぱりと寒くなった連休後半2日間。
びゅうううと吹き降ろす乾いた風がすべてを瞬間冷凍するような。
よしよし、これくらい寒くないと八ケ岳じゃないわい。
八ケ岳の向こうからの氷のにおいがするようです。
などと言えるのも今だから。
実は先週は鼻風邪をこじらせ、頭痛・発熱に続いて、完全に嗅覚不能になりました。
かれこれ1週間「無味無臭」の世界にいるハメになったのです。
からだは症状を通して、悪いところを伝え、必要なものを求めます。
熱が出るのは早くウイルスを殺しその間に抗体を作るため。
鼻水・咳もウイルスを外部に出すためです。
それでは嗅覚不能は何を示唆するのでしょうか。
私がほぼ毎日口にするもの。
仕事前のコーヒーと朝のおめざ=甘いものです。
コーヒーと砂糖はからだを冷やし、緩めるもの。
つまり仕事モードの緊張感をほぐし、適度なリラックスを与えてくれるのです。
これがほしくなるのは、楽しく仕事をするために必要な、極めて正常な反応。
だけど風邪のときにこれらをとると、冷えたからだをますます冷やし、中庸からどんどん遠ざかります。
だからコーヒーを飲ませないよう、飲んでもおいしくないよと感じさせるよう、嗅覚を麻痺させるのでしょう。
実際、香りがわからないときに飲むコーヒーは最悪です。
なんだか変に酸味だけが舌先に残り、熱いのに飲んでもおなかがあったまらない。
不思議な違和感です。
クッキーもそうです。
噛むとほのかに甘い感触が舌に触れはするものの、なんだかボソボソとして喉がつまる。
無の嗅覚世界で感じた、独特の食べ物の感触。
ふだん何かとソースや醤油をつけてしまう私ですが、そんなものつけても味が変わらないので、そのまま食べてみました。
すると素材の持つ食感が際立って感じられました。
ふわふわたまごのやさしさ。
舌でおしつぶせるほど煮詰まったおでんの大根。
キャベツのせんぎりのアク
きんぴらの歯ごたえと匂いがなくてもわかる舌への甘み。

今日、昼近くにスーパーに入ったら、急にいろんな匂いがしてきました。
「おっ!フッカツか!」
とたんに翡翠のコーヒーが飲みたくなりました。
トラジャ。酸味の奥に深い香りを感じ、鼻腔の奥に入って行きました。
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