おかみブログ
2007年4月13日

家族お花見合コン

長坂・清春芸術村の桜が満開です。
「界隈」という表現がぴったりの、旧長坂町中丸の中の一画。
清春界隈は白樺美術館をはじめ、茅葺き屋根の和風ギャラリー「歩”ら里」や巨大な桧を携えた「藤武神社」など、風光明媚なスポットが点在します。加えて小さなアップダウンのある地形に大規模ではない畑や田んぼ、果樹園が展開されていて、里山風景としてとても表情の豊かなところなのです。。
(郷土資料館もここに移転しました。展示品や所蔵品は興味深いものばかりなのですが、外観は現代的で無機質な建物。ちょっと残念です。)
白樺芸術村の周りに植えられた桜の並木が有名。
その隣にひときわ存在感をあらわし、かつこの界隈の里山風景にも見事にマッチするのが「和食処・冬青庵」です。
ゆっくりとこの和空間に腰を下ろし、建物の風格と陶器の芸術性に触れながら、質の高い郷土料理に舌鼓を打つ。そんな別世界が繰り広げられるこの民家料理店は、お値段もそれなりによく、とてもじゃないけど「ちょっとランチ」や「子連れ食事」という格ではなく、私にはかなり敷居の高いものでした。
その場所を快く提供してくださった店主タキさんのはからいで、子連れお花見会が行われたのは今週月曜日のこと。
私はお友達のLamps Lodgeさんに誘われたもので、そのほかも友達が友達を呼び初対面同士もけっこういます。
極めて健全な家族合コン。こういう集まりが八ヶ岳に来て増えました。
それに先立って差し入れを買いに行きつけパン屋セルクルへ。
「子どもがいっぱい来るんだって。いろいろ壊したらどうしよー。」
「だいじょうぶかも。冬青庵の器は落としても割れないから」
「はあ。」
ますます恐れ多い気持ちが・・・。
花はまだまばらだったけど、薄暗くなり始めた空と庵と少し肌寒いそよ風が幻想的な雰囲気をかもし出していました。
・・・とひたる間もなく、宴会開始。
6〜7組の家族がそれぞれ子連れで来て(独身者もいたけど)、子どもはうじゃーっとかれこれ15人くらいいたんじゃないでしょうか。
ハイハイするような赤ちゃんも複数いました。
確かに飾ってある器はゴトンと重そうなものばっかりで、落としても割れないどころか逆に痛そう。
それよりも、黒光りする幅広の床板にジュースをこぼしちゃったとか、トイレにおいてある花器壺は最初から割れてたっけ・・・とか時折ヒヤヒヤしながらも、持ち寄り家庭料理で大いに楽しみました。
集まった家族はほとんどが移住し、自営や飲食店で働く人。
夫婦参加が多く、子育てに共通の方針を持っているのが特徴でした。
「子育てには、ここは最高」
そんな言葉が幾度となく繰り返されました。
ホントに最高かどうかの客観的評価はこの際そんなに重要じゃないです。
親がそう思ってて、両親が一緒にいる時間が多いことは、子どもに悪いはずがない。
すりこみで「ここは最高なんだ」と植えつけられた子どもは、一時反攻して都会ズレすることはあっても、根っこにその感覚と言葉が残ってると思います。
ウチは今回母娘だけの参加だったので、当たり前のようにこの場にそろっている家族がちょっとうらやましいひと時でした。
冬青庵1 山菜をとり、薪を集める子どもたち
冬青庵2 親より子どもの方が多い、本来の姿?!