おかみブログ
2009年5月14日

日本アルプスの少女

明野町にあるハイジの村に行ってきました。
ハイジの村1
「ハイジ」というにはかなり人工的な雰囲気はあるものの、
茅ヶ岳中腹から望む南アルプスの雄大な景色と開放的な公園は、
休日数時間を過ごすには十分です。
ブライダルも積極的に行っていて、こういうメルヘンタッチのテーマパークウェディングもいいだろうなぁと思います。
館内のおみやげ店では、アニメ「アルプスの少女ハイジ」を常時上映。
久々にはまりました。
ハイジの村2
なんといっても南アルプスの甲斐駒がアルムの山にそっくり。
さすが日本アルプスというだけのことはあります。
ハイジの村3←小淵沢より甲斐駒を望む
約130年前の話といえども、この話を見ているとことごとく八ヶ岳での山暮らしとリンクすることが多くて、おもしろい。
たとえば鉄道と村の位置関係。
ハイジの住むデルフリ村は架空のところですが、実在のマイエンフェルトの郊外らしく、
さしづめ、小淵沢と笹尾みたいな距離感かな。
それからアルムおんじは木工で生計を立てていて、簡単な大工工事や車椅子の改造などもできるところをみると、とても器用な人のよう。
半自給自足しながら人里離れたところで木工工房してる人、八ケ岳エリアにも多いです。
とにかくいいアニメです。
オープニング見ただけでワクワクしてしまう。
渓谷のデルフリ村(白州みたい)から山のアップ(甲斐駒みたい)へパンアップ、空から大きなブランコに乗ったハイジの頭に小鳥たちがとまり、また羽ばたいていく一連の動き、ペーターと輪になって踊る背景の四季の移ろい。
画面構成に宮崎駿氏。さすがです。
本編の背景画も美しい。この頃のアニメのほうが絵がきれいなんじゃないだろうか。
4才のMooも、ハイジがフランクフルトから帰ってきて、おじいさんと再開するシーンでは
涙をぽろぽろと流していました。(私もうるうるしてました)
絵が動いておもしろい、というテレビの見方とは明らかに違う、
ちゃんとお話に入り込んでいる証拠です。
子どもの頃見ていた印象では単純にハイジに感情移入していましたが、
今大人になって見ると、どちらかというと悪役だったロッテンマイヤーさんやデーテおばさんにむしろ共感している自分がいます。
ロッテンマイヤーさんは女性の身で格式ある富豪の家の執事。
キャリアウーマンであるがゆえの厳しさと粘り強さ、プライドの高さ、職務への責任感が伺えます。
デーテにしても、若いみそらで幼い姪を育てる境遇に陥り、母親の介護もかかえていたという苦労人。
身内だからハイジがかわいくないわけはないんだけど、手放さなければ就職もできない。
「しかたがない」と自分に言い聞かせながらアルムおんじのところへ連れて行ったら
「もう二度とここへは来るな」といわれて思わず涙。
ハイジと自分の両方が不憫で悔しくて流した涙だったのでしょう。
クララもいい子だなぁ。
まだ12歳なのに聞きわけがよくて、価値観の違うハイジもちゃんと受け入れて。
それぞれの登場人物が、実にきちんと描かれているのです。
これは原作の力ももちろんあるのでしょうけどね。
富士見図書館にDVDがあり、空いてるものから借りてきています。
来週の保育園の親子遠足は野辺山の滝沢牧場。
乳しぼり体験をしますが、ハイジのアニメがいい予習になりそうだ。