おかみブログ
2010年4月1日

煎り酒と赤酒

以前、たまごかけごはんのお店のことを紹介しました。
そしたらコメントに「たまごかけごはんには煎り酒があう!」と教えてくれた人がいました。
煎り酒とは日本酒に梅干やかつおを入れてにつめたもの。
江戸時代、醤油が一般的に広まるまではポピュラーな調味料だったとか。
煮詰めてあるのでアルコール分は完全にとんで、酒のほのかな甘みと梅干のやわらかい酸味が絶妙にマッチ。
・・・と言われても、今じゃそうそうそのへんのスーパーでは売ってない。
だけどそれをかければたまごかけごはんも「この世の極楽」だってんだから、いよいよほしくなる。
そうだ!「酒」というくらいだから、我が家の酒蔵・久保酒店に頼んでみよう!
久保酒店でも最初は煎り酒のことを知らなかったのですが、
酒屋の若おかみ、さっそくいろいろ調べてくれ、前述のような調味料だ、と説明してくれました。
それから半年以上もたって、こちらもすっかり忘れた頃、
「やよぶさん、こんど煎り酒仕入れられることになったんですよ!」
聞くと、信州諏訪屈指の酒「真澄」の宮坂酒造とこれまた諏訪の味噌屋・丸高蔵がコラボし、商品開発されたそう。
和歌山の梅干、焼津の鰹節、北海道の昆布など厳選された国産材料を使ったまさに逸品です。
こんなわがままな小姑みたいな客の要望をマジメに聞いてくれたことに感謝。
こちらがその「煎り酒」
0331煎り酒
薄い黄色の上品な色合い、深みのある旨みと酸味。
ヘンな甘みもなく少しの量で味わいがわかるので、減塩効果も期待できそう。
300ml入りで735円。
この日は青菜のおひたしにかけました。絶品。
白身魚の刺身にカルパッチョ風にかけてみたり、冷奴にもいいそうです。
もちろん翌朝たまごかけごはんにも試してみました。
醤油だとせっかくのたまごの色が黒っぽくなってしまうのですが、煎り酒だとうつくしい黄金色が保たれ、見た目にも鮮やか。
おいしいです。
久保酒店の若おかみ、さらにお勧め商品の紹介。
「ちょっとこれ使ってみてください」と渡されたのが50mlくらいの小瓶に入った「赤酒」でした。
0331赤酒こちらはその後気に入って買った本商品720ml。
熊本産の調味料で、紹興酒のような色合いとコクです。
こちらはしっかりアルコール分が清酒並みに含まれており、れっきとしたお酒。
熊本ではおとそなどお祝いごとなどで飲まれているとか。
なるほど、酒として味わうには甘ったるいけど、そのままでも飲めないことはないです。
甘さはカルーアくらいあるかもしれません。
若おかみは「私は炭酸と割って飲んで、ハマりました」フフフと笑っていました。
ともかく、一応一般的な用途は調味料です。
みりんほど甘くなく、酒ほどキツくない。
煮物や焼物に使うといいテリが出て、風味も増します。
ヘンに甘ったるくなるのがイヤで料理に砂糖を使いたくない私としては、ほどよい甘みと旨みが引き出されて、なんとなく料理が上手になったような気になりました。
720ml、661円。
お買い求めは小淵沢・久保酒店へ。
店頭POPもおしゃれで購買意欲が増します。
1031久保酒店
↑いつの写真だ・・・。