おかみブログ
2007年4月3日

田舎暮らしの本

・・・といっても宝島社の月刊誌のことではありませんが。
こんな本が出ました。
リタイア後は田舎で暮らそう

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田舎暮らし関係の本はいまや書店でコーナー化されるほどたくさん出ているので、またか、という印象もあるかもしれません。
ふつう、田舎暮らしをこれからしたい、という人が読むのかと思われがちですが、意外とすでに田舎暮らしを始めた人が読んでいるものらしいです。
この本もそう。
この本ではタイトルどおり、リタイア後に田舎暮らしを始めた人たちの実話をもとに、田舎暮らしの実際を事細かに記してあります。
これから田舎に住みたい、という人にはまだ見ぬ世界を知るための教科書のような存在かもしれません。
「どうして田舎暮らしを始めようと思ったのか」
「家族の同意は得られたのか」
「住居はどんなものがいいか?」
「どんな生活をしているのか」
「地域とのかかわりは?」
「一人で田舎で暮らすって?」

著者が大勢の実践者にインタビューを行い、実名を出すことを快諾の上、読みものとしてのタッチも軽快に、充実した内容でつづってあります。
しかし、これを本当におもしろい、(あるいはいい本だ)と評価するのは他ならぬ既移住者の人たちではないでしょうか。
自分自身の軌跡を思い返し、重ね合わせたり反省したり、あるいは今後の糧にしたり。
有名人じゃなくても、人それぞれにかけがえのないストーリーがある。
等身大の他人の話を読むことによって、自分自身の人生や家族を見つめなおす、そんな時間が流れるのです。
ちょっと本をほめすぎかな。
でも、同じ著者が書いた田舎暮らし指南本第1弾『田舎暮らし虎の巻』を読んだときは、ちょうど今の会社に勤めだす直前で、自分自身がこの八ヶ岳で暮らすようになって5年目の大きな変換期に来ていたせいか、自分の数年間を思い返してなんだかとても感動したのを覚えていますから。
実はこの本の著者は私の勤める会社の代表なわけですが、そのひいき目をさしひいてもこの本の評価は高いです。まあ身内の本だからわざわざ読もうという気になるので、そこまではひいき目かもしれませんが。
それはこの本の内容が、あくまで移住者の人の取材に徹しているからでしょう。
私自身も入社以来十数組の移住者の人の取材記事を書いてきて、一番おいしいのは取材者本人だ、とつくづく思うのです。
だから、この本で一番いい思いをしたのは他ならぬ著者に違いありません。
みなさんのすばらしい人生を見せていただいてありがとう、といいたいです。