おかみブログ
2011年3月25日

被災地にいるおともだちへ

被災地に本を送ろうという活動に参加しようと思い、
Mooと絵本を選ぶことにしました。
義援金ではなく、現物の本を送るときに一番大切なのは、
「読んでもらいたい」という気持ちだと思います。
廃品回収ではないのだから、ぼろぼろだったり、おもしろくない本だったりするものはかえって迷惑です。
もちろん、Aさんにとっておもしろくない本でもBさんにとってはおもしろいかもしれない。
そのあたりはせめぎあいです。
我が家で要らない本といえば、毎月配本されてきた「●●何月号」というようなムック的なものです。
これは自分の思いいれが低い。
内容もたいして濃いものもない。
こういうものは毎月自分あてに来るから楽しみなのであって、じっぱひとからげ的に送られても、どうかな、と首を傾げてしまいます。
第一いかにも廃品回収的で心がこもってない。
もしかしたらそれなりに喜んでくれるかもしれないけど、一応こういうものははずしました。
こういうものは、版元や販売店の役目で、それこそ企業ボランティアの一環としてどさっと新品を送ってあげればいい。
Mooがもう読まなくなった本でも、TazやKuhに読んであげたい本も多いのですが、
そこはすっぱり自分も身を切る思いで、エイヤっと手放してしまおう。
「あなたがおもしろいと思ったもので、もうあげてもいい、と思うものを選ぼうか」
Mooが選んできたのは
「すてきなあまやどり」でした。

「どうしてこれを送ってあげようと思ったの?」
「だっておもしろいじゃん。」
「どこがおもしろかった?」
「ぶたちゃん、ちゃんとあまやどりできたのに、びしょぬれなの」
「おもしろいけど、あげちゃっていいの?」
「うん、もういっぱいよんだから」
マザーグースのかぞえうたのようなナンセンスなおもしろさの裏に、
ブタとヤギの友情、生活感が感じられる、
ちょっとファンタジックな数の本。
パステル調の絵もあたたかみがあります。