おかみブログ
2011年12月27日

「まちんと」再び

いまさらながら、夏休みに出したMooの読書感想文「まちんと」を読み返してみました。
http://blog.livedoor.jp/mootaehon/
まあ、1年生の夏にしてはよく書けているほうかな。
このときの段階では、絵日記程度、3行かければ合格、だそうですから。
とりあえず、なんでもいいからいっぱい書いて、と下書きさせ、
そこから文章の順番を一緒に考えて、並べ替えながら清書させました。
だから、この文章はとりあえず全部Mooの言葉です。
戦争、原爆=こわい というステレオタイプな図式が最初に刷り込まれてしまったのは、親の指導の反省でした。
この本を読んで、戦争とか原爆が何かを知る前に、まず何かを感じたはずで、そこをきちんと書かせればよかったのです。
感想文の冒頭にもあるように、なんだかわからないけど、悲しい話だ、もうよみたくない、という印象が残った。
それが何かを自分で考えるようにすれば、もっと説得力のある感想文になったかもしれません。
この本を、今Tazが気に入って(?)、寝る前の読み聞かせによく選んできます。
もうすぐ3才になる少女が出てくる話。そこに共感したのか、
言葉が少ないから、そのひとつひとつが印象的なのか。
「くろいあめはそのうえにふりそそぎ、ふりそそぎ」とか
「まっててねぇ、トマトをさがしてくるからねぇ」などを よく暗唱しています。
2〜3才児って、自分の希望がかなえられるまで、いつまででも同じ言葉でねだります。
「もっとパン、もっとパン、もっとパン、もっとパン!」
足をふみならしたり、手でテーブルをたたいたり。
ウチの子の場合はまったくイメージどおりでないとダメで、
たとえばパンのおかわりがほしいときでも、食パンの厚さひとつ、マーガリンとはちみつのかけかたひとつとっても希望に添わないと受け取りません。
1枚全部ほしいときは、ちぎったものをあわせて1枚分、とかでもダメです。
そんなウチのわがまま娘と、えほんの少女が一緒とはいわないけど、
「まちんと、まちんと(もうちょっと)」といい続けて死んでいった3才前の子どもの描写は、とてもリアリティがあると思いました。
それから、
この本の最後、池袋サンシャインの最上階から見た東京の町並みの絵のクールな感じと
Mooの感想文の最後「きょうこぶちさわはきれいなあめがふりました。うちのはたけのトマトもよろこんでます。あしたははれるといいな」
この余韻は、けっこう好きです。