ふたつの卒園式
Mooが在園児として最高学年の卒園式。
3連休1日目と2日目、普段通っている市の保育園と、森のようちえんのふたつがありました。
保育園のほうは何週間も前から毎日、「在園児からの贈る言葉」を練習していました。
残念ながら在園児の親は式には参加できないので、本番のがんばりぶりを確認することはできませんでしたが、
先生によると「トップバッターなので声のよく通る子にお願いしました」とのこと。
「はしるのが はやい Aくん Rくん・・・」の1文のセリフをもう一人のお友だちと口をそろえて言うのです。
模範的な言葉づかいを知るのと同時に、棒読みのしかたまで教わってしまう・・・
言うセリフも発言担当者も、先生が決めてくれ、
管理された集団生活はこの年から培われている・・と感じました。
一方、対照的な「森のようちえん・ピッコロ」。
こちらも在園児としての参加ですが、Mooは週1回しか通っていないので練習に参加することもなく、見てるだけ。
ただ、こちらは言うタイミング、誰にどんなことを言うか、という課題は与えた上で
卒園児や在園児が言う言葉はあくまで本人が考えます。
その結果、何を言っていいかわからず3分くらい沈黙の時間があったりもしますが。
(列席者はみんなその子が発言するまでじっと見守っています)
Mooは来年どんなことを言うのかなぁ。
市の保育園では、「自分の名前と好きな食べ物を言ってごらん」と順番に発言させると
必ず前の子と同じものを言う子が続きます。
早く順番を次に渡さなきゃ、という意識がどこまであるのかわかりませんが
次から次へとクローンのように繰り出される発言が、親としては(社会から逸脱してないという意味で)ほっとする一方、物足りない気もします。
ピッコロの方針は「子どもは自ら考え、行動し、大人はそれを見守って待つ」。
時間がかかってもいいから、その子が自発的に行動することを一番に尊重するのです。
ただこれにはとても時間と経験が必要です。
週1回の参加のMooはまだ慣れていない様子。
ちょっと酷かな、というときもあったけど
おおむねとてもいい顔をして、森の中の卒園式に参加していました。
卒園式のあとは野外ランチ。
炊き出し班の保護者の方たちが作ってくれたお赤飯に、各家庭からの持ち寄り野菜を煮込んだすまし汁、
持ち寄り料理の数々が並びます。
晴れている割には気温の低い日だったけど、気持ちよく外でみんなで食べました。
ピッコロはしばらく春休み。
4月の入園式にはちょっと大人の顔をして新園児を迎えられるかも。