オリオン・ボーイ
9日夜、オリオン座が低く東の空に輝きだした頃、出発。
弱いけど定期的なおなかの収縮が感じられたので、一応連絡して検査のつもりで産院に行きましたが、
夜半過ぎ、にわかに痛みが強くなったと思ったら、夜中の2時頃あっという間に生まれちゃいました!
オリオン座の強さに導かれた、男の子!
前の2人が丸一日と、長くかかったことを思えば、異例の早さです。
経産婦ということもあるけど、これはやはり助産院指導の骨盤ケアが効いたんじゃないでしょうか。
骨盤に歪みがなく、上手に産道を降りてこれれば安産になるとのこと。
それにしても陣痛って不思議なもの。
痛くないときはほんとになんでもなくて先生からのさし入れのおにぎり2個だってぺろっと食べられちゃうんだから。
「そうだよ、赤ちゃんがこのホルモンをつくるの。これつくらせないで、促進剤で産まれた赤ちゃんは成長してからどっか安定しないんだよ」確かこんな説明だったような。
「それにしても、あんた、体調管理は満点の妊婦さんだったね。その調子でなりふりかまわず食べときな。お産は体力使うだから」
出産後まる一日は誰とも会わずとにかく横になってろ、との指令。疲れたけど気分爽快、フルマラソンを完走した気分ってこんな感じなのでしょうか
三度の食事がなにより楽しみ。
ボリューム満点の古典的なスタミナ食を一粒残さずきれいに食べ切ります。
これで乳ださなきゃただの食い逃げだ。
だけど先生、「心配しなんでも、あんた、出るよ。だけどミルクをやるのを罪悪感感じちゃだめだよ。忙しい時は便利な道具だから。上の子たちの相手もしてやんなきゃいけないしね。」この言葉には救われます。
2日目の夜はショウガの足湯とお灸をしてもらいました。
夜中、何度目かのおむつがえと授乳のあと、ようやく母子ともうとうとしかかったとき、突然先生のマイペースな大声が。
「ボタモチ食うけ。あたしが作っただ。おっぱいやってるとおなかすくだよ。」夜食と呼ぶには少々夜更けすぎる午前3時。この先生、いったいいつ寝てるんだろう。
でもすごく嬉しい。確かに7時の夕食から 8時の朝食まで何もなくて、その間ゆっくり寝てられないんだからお腹がすきます。
明日は夜食用のパンでもお父さんに買ってきてもらおうと思ってたところ。
手づくりのほんのり甘いボタモチがどれだけありがたいか。しかも梅干しとおすまし付き。
「どうでも食わせようっつうだから、迷惑な話だよねぇ、ガハハ。けどうめぇぞ、食っとけし。(赤ちゃんに)おい、うるさくしなんで、おりこうでいろし」
こんな調子で助産院でのつかの間の休息と赤ちゃんとの蜜月を楽しみます。