おかみブログ
2006年11月14日

1歳児の給食

今日は保育園の試食会の日でした。
ガラス工芸作家のてるちゃん(1才5ヶ月)ママと、ひなちゃん(11ヶ月)ママの3人で参加。
最初に全園児たち(100人くらい?)の前でごあいさつさせられ、ドキドキ。
「おかあさんたちに何か質問はありますか?」と先生が言うと「はーい」と大きな子たちはほぼ全員手を上げて質問体勢。
年長組の女の子からの質問。「すきなたべものはなんですか?」
なるほど、試食会に来たおかあさんへの質問としてはぴったり。
こういうの、先生があらかじめ教えておくんでしょうか。
おかあさんたちは順番に答えます。
「お豆腐です」(てるちゃんママ)→無反応。子どもたちにはジミな印象だったよう。
「お鍋です」(ひなちゃんママ)→一瞬きょとん。食べ物かどうかわからなかったよう。その後大ウケ。
私はちょっとイジワルに「やさいはぜんぶすきですが、いちばんすきなのはにんじんです」と答えてやりました。
きっときらいな子がけっこういるだろうな、と思って。
案の定、「やー」とか「わー」という大きなリアクションで、おもしろい。
先生が「にんじんはよーくかむとあまくなっておいしいよね」と教えているのもほほえましく見えました。
こういうときの大人は、無意識か意識してか、こどもにはこれを好きになって欲しいという食べ物を発言するもののようですね。
さて、30分ほどこどもたちと遊んだあと、いよいよ試食。
今日の献立は
 ・レバー酢豚
 ・ナムル
 ・もろきゅう
 ・わかめとエノキダケのスープ
 ・りんご

でした。(写真を撮れなかったのが残念!)
これは北杜市の全保育園で同じ献立で、しかも年齢関係なくどのこどもたちも同じものだそうです。
1才から1才半くらいというと、離乳食はほぼ完了しているものの、まだ自分できれいに食べるのは下手で、味覚も固まっていない頃。
その月齢の子たちにとってはかなり過酷なメニューでした。
1)味が濃い
酢豚もわかめスープも大人が食べても満足してしまうくらいのしっかりした味付けです。さすがにコンビニやファミレスよりは薄味で、一応手作り風の味がしたので、ちょっとほっとしましたが、いくら手作りとはいえ、ケチャップだの中華スープだのといった味を1才児から覚えさせる必要があるのでしょうか。おまけにきゅうりにはもろみが大さじ0.5杯分、どっぷりかかっており、さすがにしょっぱいです。ウチのMOOにはほとんど落としてやりました。
それぞれ、それ自体が悪いわけではないんですが、もっと素材本来の甘みを知ってもらいたい年頃なのになー。
これじゃあ、ニンジンはかめばかむほど甘くなる、なんて実感しにくいじゃないでしょうか。
2)大きさ
いくらかじればいいって言ったって、大人の人差し指2本分くらいもあるレバー揚げや、普通に乱切りしたニンジンは、1歳半児たちにとってはかなり食べにくそうなものでした。
どうしたって一人では食べられないから、飽きてしまって遊びだす。
ご飯にしても、左手でお椀を持って右手ですくって食べるなんて芸当はできないから、大人が食べさせてあげることになる。
もう少しべっとりしたご飯を安定性のよい器に入れてくれるなら自分で食べられるのに。
3)素材
マクロビオティックを期待していたわけではありませんが、やはりメインは肉という考え方は、あまり賛成できませんでした。
てるちゃんママも、イマドキの移住者らしく、ロハスです。
さっきの全園児の前でも好きな食べ物は「豆腐」と答えたくらいですから、ヘルシーな素材を期待していたよう。
唐揚げやら市販のハムやら、白とピンクの着色のかまぼこを、どうしてわざわざ1才児に与える必要があるのでしょう。
それより芋や豆がなかったよね、と帰り際に3人で感想を言い合いました。
献立を考えるのは栄養士さん。
北杜市内で1人だけしかいません。
最近の子供の嗜好をとりいれながら、なるべく多くの食品を、炭水化物・たんぱく質・ビタミンなどバランス良く与える。とても難しい仕事だと思います。
でももっとシンプルに考えてもいいんじゃないかな。
せめて、自宅でたべさせる食事のジャマにならないようなもの。
こんなおごっそう(甲信州弁・ご馳走の意)が給食ででるようじゃ、家の粗食を食べなくなりそうで不安です。
理想は3才以上児と未満児の食事を変えてくれればいいのですが、きっとそんなことまでしてられないんでしょうね。
でも離乳食期の乳児まで、この食事じゃちょっとかわいそうだなぁ。
アンケートはびっしり書こうね、と口うるさいおかあさんたち3人でした。