おかみブログ

2019年4月30日

平成最後の仕事、お引渡し。

平成最後の仕事 お引渡し。
新しくなったお墓で、新しい時代に、ますますご家族が繁栄されますように。
 
災害補償の付く、寒冷地完全対応の堅牢な工事を選んでいただきました。
お骨を空ける場所も石製、ふるさとの土に還れます。
外柵できれいに囲い、足場もよくなってお参りしやすくなりました。
 

 
 
 
 

2019年4月7日

わがままハウス「山吹」にて

ころころ通信31号の取材をかねて、わがままハウス「山吹」を訪ねました。
 
わがままハウス 山吹
2019年4月にオープンした、支援付多機能型シェアハウス。
日中は寄り添いスタッフが常駐。
短期の入居の他、定期的なお茶のみの一日利用も可能。
超高齢、要介護、終末期、と様々な段階の方が利用でき、我が家と同じように自然に暮らせることを目的としています。
その中でお互いに助け合ったりともに楽しむ場所を目指しているそうです。
 
元ペンションを高齢者施設向けに大規模改修したものです。
3月末ある日の午前中、オープン直前に地域住民向けに内覧会が行われました。
私もちょっと見学させてもらおうと伺いましたが、
既に大勢の人が訪れていて、施設の清潔さや目的の多様性に、みなさんとても興味深く見て回っていました。
移住者、地元民に限らず本当にたくさんの人がいて、注目度の高さがうかがえました。
 
その日の午後は施設を運営する一般社団法人だんだん会理事長の宮崎和加子さん主催による講演会が、町内のホテルで行われました。
内容は「自宅での最期を可能にするために」。
講師は在宅ホスピス医の川越厚氏。
「人生の最期をその人らしく自宅で迎えることは、絶対できる!」と
力説されていたのがとても印象的です。
厚先生の、ユーモアたっぷりの熱い口調で、会場中が元気な気持ちになれました。
 
私の母も晩年がん患者さん支援のボランティアを主宰する中で、
ホスピスや終活について勉強したり考えたりすることが多かったようです。
講演会が終わって高森文庫でふと書棚を見てみると、
川越厚先生の著作!
「草野郁子さんへ」と母を宛名のサイン入り。
さすが、母はチェック済みだったか。
しかも15年も前に。なかなか超えられませんなぁ。

 
ころころ通信では、宮崎さんとの対談を通して、父の在宅介護の体験などを交え
自宅での最期を考えます。
お楽しみに。
 

 
 
 
 
 
 

2019年3月27日

高森文庫始めました。

このたび、富士見町高森にいとう石材境事務所兼「民家図書室 高森文庫」を開きました。
地域のみなさんが気軽に立ち寄って、読書やお話し合いの場にしていただける無料空間です。
もちろんお墓や供養のご相談もお受けします。
 

  
もともと若おかみの父が住んでいた家で、
たくさんある蔵書を地域の方々にも見ていただけるような場所があるといいなぁ、と生前話していたのです。
絵本、英語の本、ホスピスやがんの本、文芸、美術、栄養学、そして石の本など…。
 
オープン初日には区長さんや図書館の職員さんはじめ地域の方々が大勢訪れてくださいました。
また、春休みには子どもたちもたくさん来てくれました。
「本が好きなので、こういう場所ができてうれしい。また勉強しにきていいですか?」とお友達を誘ってくれたのもとてもうれしかったです。
 
今のところ石屋の業務をしながらの運営なので、週1回(水曜日)のみのオープンですが、
少しずつみなさんの暮らしに溶け込みながら、
ここが地域の笑顔の集まる場所のひとつになることを願っています。
 
今後は読みきかせ会や、終活などのセミナー、各種サークルの集まりなどにも使う予定です。
 
民家図書室 高森文庫
富士見町境8205(高森諏訪神社ななめ前)
開館:毎週水曜日 13:00~17:00
facebook ページ https://www.facebook.com/takamoribunko/
 

 
 
 
  height=
 
 

2018年12月6日

石や・ころころ通信 記念すべき30号発刊!

「石や・ころころ通信」、記念すべき第30号、発刊しました!
 
◆地域のいい材料、いい文化を紹介しています。
・馬のまち小淵沢を広めよう。「馬のまち祭り」の様子
・木組みの家の良さを知ろう。「くむんだー~国産の木でジャングルジムを組もう!」
・4代目の老舗製材所を訪ねる「清水製材所」

◆お墓を建てた人の想い
・「南無釈迦牟尼仏」とわすれな草の花に込めた想い
・お疲れさま!がんばった馬たちの最後のやすらぎの場

◆気になる終活特集、今回はいよいよ「墓じまい」について。
イラストでわかりやすく説明しています。

◆八ヶ岳は縄文王国!
富士見駅前商店街の初の試み「縄文ハロウィン」に行ってきました。
トーハクにだってまけないぞ(笑)

これから八ヶ岳のあちこちのお店様に配りに行きます。
定期購読のお申し込みは無料!
メッセンジャーでお知らせください。
 

 

 

 

2018年11月9日

山日新聞「お墓どうする?」特集について

山日新聞の特集ページ「お墓、どうする?」について。


  
まずは単純に訂正。
今日の山梨日日新聞に、「お墓、どうする?」特集が載っています。
当店が販売代理で関わっている「ガーデニング型樹木葬フラワージュ」のことも先日取材され、
墓じまいや従来型の墓にとらわれないニーズの受け皿として、紹介していただきました。
 
一点、「13回忌が済んだ後は合祀して土に返す」というところは「最後の登録者が埋葬されてから13年後に合祀する」の間違いですので、ご了承ください。
 
また、当店はじめ専門家や業界では「遺骨を土にかえす」というときの「かえす」の漢字は「返」より「還」を意識的に使っています。
 
一般的な石のお墓では遺骨は壺に入ったままで土に還らない、と誤解している人もいますが、
土葬がほぼなくなった現在では、石の納骨堂の中は下の土とつながる設計になっていることがふつうですので、
一般のお墓もちゃんと土に還ります。
 
 
実は、この記事に「フラワージュ」を載せることには最初抵抗がありました。
「いとう石屋は墓じまい石屋になったのか?!」と誤解されるような気がしたからです。
今まで堅牢な工事、美しい文字、宗旨宗派に沿った正しい建て方ができる石屋、という看板を全面に出していた老舗店のプライドは?!
 
でも「フラワージュ」がどんなに小さくても一つの立派なお墓であること、入る人本人はもちろんお参りする人がいることが前程でつくられたプランであることは、今までの当店の方針と何もブレていないし、
何より、「墓じまい」はちゃんと親族で話し合うべきことだということを、少なくとも記者の方には十分お伝えしたつもりでいるので、一企業としての目先の利益より社会全体に問題提起することに協力させていただきました。
 
「墓じまい」。
言葉が昨今一人歩きしているように感じます。
今まで慣習的に行ってきた墓守りに疑問を感じる世代が増えてきた。
これは明らかに社会問題です。
少子化、非婚化、高齢化。
大都市集中と地方衰退。
無宗教、個人主義。
そんな社会から自然発生的に浮かび上がってきたのがお墓の問題です。

一方。
都会生活に別れを告げて田舎の商売屋の嫁になった身としては
田舎の可能性に賭けることで自分の存在を肯定してきました。
駅前活性化、なんて十何年も言い続けてる小淵沢駅前だって、関わる人も変わりながら、どこかへ向かおうとしています。
田舎の高齢者の老人力はすごいものがあるし
生産現場を求める若い世代の力も入ってきています。

八ヶ岳は特に、都心部からアクセスがいいこともあって、こうしたいろんな力がみなぎっていると感じます。
昔ながらのお墓を守ることが地域を元気にするカギになると信じて、新しい建墓の仕事は少なくなってはいるけど、私たちは「石屋のコンビニ」として頑張ろうと思っています。
一方で、八ヶ岳が好きでこの地の土に還りたいという新住民のニーズはいままで整っていませんでした。
お墓参りがあることで、八ヶ岳に人が来る、墓参りの文化も守れる。
「フラワージュ」も一般お墓作りも、まったく同じ気持ちでお仕事しています。

「墓じまい」は今お墓を守っている人が、自分たちがもっと頻繁にお墓参りができることを前提に行うのが原則であって、決して次の世代の墓参りの権利を奪うものであってはならないと思います。
次の世代・・・だいたい今の40代前後でしょうが、そんなに薄情な世代でもないです。
むしろ、今のうちにお墓参りの文化を、そのさらに下の世代(10代)にきちんと教育する責任のある世代であり、その場として、お墓は今現在はあるべきなのです。片づけなければいけないなら、その後です。

「墓じまい」は離婚以上に大きなエネルギーを費やすことも、覚悟しておかれたほうがいいです。
遺骨の身元を調べることやお寺からの離檀、地元の親戚との関係・・・墓じまいにはやっかいで労力がかかることがたくさんあります。
今はクリック一つで手続きから解体までやってくれる便利な墓じまい業者もいるようですが、
ウチは基本ご自身の手足でやっていただいています。
それくらい責任をもつべきだし、行った後後悔してほしくないからです。

正直(ぶっちゃけ)、今のお墓を少しずつメンテしながら守っていくのが、万民にラク・・・な場合も多いです。

・・・なんだか言いたいことが山ほどあって、とりとめがない文章になってしまいましたが
この記事をきっかけに、ご家族でお墓のことを考える機会になればいいなと思います。

2018年10月30日

縄文語るなら、やっぱり八ヶ岳!

国立博物館「縄文展」に行ってきました。
大行列でしたー。
 

  
全国から縄文土器、土偶が集まっていました。
美術史的な見地からみた展覧会。

 
漆の朱塗りの土面、
幾何学模様の壺、
まじないの道具。
今頃もののけ姫にはまっているMooには好奇心を満足させる
1日となったようです。

八ヶ岳が縄文中期に最大の人口を誇っていたというけれど、
今回の展示では、当たり前だけど、八ヶ岳での縄文文化の位置づけは全く触れられていませんでした。
外からの目で見たいところではあったのですが。
 
北杜市では毎年「21世紀の縄文人展」が開催されます。
「縄文」ときいてイメージするものを、八ヶ岳で活躍するクラフト作家が表現します。
ウチの親方も毎年出展しています。
「縄文の祈り2018」 いにしえの人たちも大切な人を偲ぶ想いがあったと想像して。

  
富士見町では秋の収穫時期に合わせて、縄文スタイルでお祝いを。
井戸尻遺跡のそばで行われる「縄文収穫祭」、
今年から始まった、富士見駅前ハロウィンは「縄文ハロウィン」へ進化。

 
 
 

 
縄文土器は美しいですが、人々の営みあってのもの。
現代の八ヶ岳の、普通の暮らしの中で身近に触れる文化こそ、愛おしいと思います。

2018年10月1日

馬たちの安らぎの場所

養老馬、休養馬のための預託牧場「八ヶ岳ホースケア牧場」さんに
馬の慰霊碑を兼ねたシンボル石碑を納めました。

 
きれいな厩舎。床には柔らかなチップを敷いてあります。

 
標高1000m超の冷涼な空気。

 
愛情たっぷりの牧場主さん。

  
こんなところで休める馬は本当に幸せです。
 
蹄鉄の形の石碑が、がんばってきた姿を象徴しています。
馬の顔の形をした窓枠がかわいい!

八ヶ岳ホースケア牧場HPはこちら

2018年9月24日

くむんだーで、いろんなものを組んできた

小淵沢で木組みのジャングルジムを作る子供向けイベントに、
TazとCooを参加させてきました。
日本の伝統的な家づくりである木組み。
それを子どもたちに体感してもらおうという取り組みです。
ウチの家を建ててくれた大工さんやHPを制作してくれているデザインやさんたちが主催しているので、これはまちがいなくおもしろい!と確信していました。

  
「ジャングルジムつくりにいくよ」とわけもわからず連れ出された子どもら。
やり始めたらあっという間に目つきがかわりました。
特にTaz、すばらしい仕事ぶり。
全体をさりげなく目の端にいれながら、どんどん他の子が入っていかない細かいところに先回りして、仕事を見つけてくる。ましてや年下の子の安全に気づかいながら指示出したりなんかしてる。

 
Cooは、というと、花形道具のトンカチが出払っちゃって使えなかったから、「くさびやさん」に。とにかく貫の間にくさびをセットしていくアシスタント役に徹している。


 


  
「組む」っていろんな意味あるよね、と広報係のヨハナさん。
家は継いでいくもの、とダイスケさん。
そう。形を組んだり継いだりするなかで、心もつながっていく。
縦に。横に。
柱、柱、柱。梁、梁、梁。
親子。仲間。


 

Cooが自主勉で「くむんだー」の日記を書いた。
「くむんだーのいいところ。1、あんがいじょうぶ(案外って(^^;) まぁ確かに最初は自立すらしなかった柱が、最後はびくともしなくなったもんね)
2.てつぼうできる(?窓が大きくとれる、とはおっしゃっていたけど。あ、途中の梁で鉄棒うんどうができる、ってことか。これは窓が大きくとれることにつながる・・・かな?!)
3.すぐばらせる。(そこかいっ!!でも、確かにすぐばらせることで災害の仮設住宅として再利用しているケースもあるんだって!)
よしよし、ちゃんと伝わってるね。
 
主催者の皆さまありがとうございました。

2018年7月7日

七夕の日のすずらん祭り

すずらん祭り、大盛況のうちに終わりました!
例年お盆に行われていたお祭り。
支える人も少しずつ変わって、ふるさとの祭もかたちを変えていきます。
今年は「小淵沢の七夕祭」として子どもたちが楽しく過ごせるふるさとを演出しました。
 
お天気が心配されましたが、雨はなく、ギラギラ照りつけることもなく、ある意味ベストコンディション。
若おかみも太鼓演奏で出演。太鼓にもこれくらいの天候がちょうどいいです。
バルーンアート大人気!ひっきりなしに子供達が並び、自分で作る、という子も。
中学生男子はひたすら皿回しに挑戦、仲間と円陣をくんで、皿を回しながらパスしていく、という新しい遊びも発明してました。゚(゚´ω`゚)゚。

いろんな世代の町の人が集える。
これこそ地元のお祭りです。
 
太鼓を片付けた後の生ビール🍺が至福のご褒美でした〜💕
 
 


 

 

2018年6月6日

「偲ぶ時間」展第二弾 in 静岡

「偲ぶ時間」展第二弾。
芸術空間あおき にて。

前回出られなかった、「偲ぶ時間」展示会名 名付け親の斉藤由妃子さんも加わり、
八ヶ岳の作家5人で、今求められる新しい仏壇仏具を考えます。

期せずしてか、参加する作家全員が最近親を送った経験あり。
(そういう年齢になった、ということかもしれませんが)
自分がこの世に生きている前提だった人を偲ぶとき、初めて真剣に、向き合う場や対象の必要性を考えたと、打ち合わせで話し合いました。
大切な人を偲ぶ時間のありかたは、一人一人違います。
どう、その時間を過ごすのか、受け止めるのか。

初日の講演会ではそんなことを提起しながら、
会場の皆さんと一緒に座談会形式でお話しました。

八ヶ岳からはちょっと遠いですが、ギャラリーはとても素敵な空間でした。
 
展示会後は、当店でも引き続きコーナー展開します。

 
「あおき」での写真は、斉藤由妃子さん撮影。
やわらかい光の感じをすてきに写してくれました。