2013年5月22日
お墓の撤去
今年に入ってから、お墓の撤去の依頼が続出しています。
昨年までも年に2〜3件はありましたが、今年はこの5ヶ月で、既に5件来ています。
まさに月1ペースです。
撤去の理由はほとんど同じ。
仕事などでふるさとから離れた別の場所が拠点になり、今後もふるさとへ帰る予定はなく、墓の管理ができないから。
人間の行動範囲がどんどんグローバルになって、ひとつの土地に縛られなくなったことから起こる現象の、最も象徴的なことかもしれません。
撤去するにはまずお寺さんなどにお墓の魂抜き(抜魂)の法要をしてもらい、からっぽの墓石にします。
お骨をとりあげる場合は市町村に「改葬許可書」をもらいます。
今年に入って撤去依頼のあったもののほとんどは、古いお墓で骨ももう残っていない、石だけの撤去ですが、
1件だけ納骨堂に1つお骨壺があるお宅がありました。
このお宅については、小淵沢町や居住区(墓地が共同墓地なため区が管理者となる)との書類のやりとりも代行します。
好んで移住してくる人の多い八ヶ岳ですが、もともとの地元の人が離れていく例が多いのも現状。
お墓が無縁にならないように、とそのお宅なりの熟慮の結果のお墓改葬です。
新しいところでまたいい供養を続けられるのは喜ばしいことだと思います。
それでも、やっぱり「さびしい」仕事、と感じざるをえないのは、石屋の人情なんですよね。