おかみブログ
2009年8月4日

ピアノのお医者さんがきた

ピアノの調律の日。
Mooがピアノを習いだしてから初めての調律です。
ピアノは弾けば音が出る、とても便利な楽器ですが、
普段はそのしくみは黒い箱に隠されミステリアスな姿で鎮座しています。
88本の鍵盤はそれぞれ長さや太さや本数の違う弦を叩き、
さらに間に布をはさんだり、クッションを開放したりして、こもった音や響く音を奏でたりします。
見れば見るほど不思議で、計算されつくした、まさに何でもできる楽器の王様。
ピアノの先生のところはグランドピアノですから、そのしくみをつぶさに見ることができるはずなのですが、レッスンのときはそんな時間はありません。
一度自宅のアップライトピアノの上部の蓋を開けてみせてやったことがありました。
「すごい・・・」
娘はしばしとりつかれたように見入っていました。
そりゃそうでしょう。こんなおもしろいおもちゃはありません。
ただあまり癖になって、しょっちゅう開けたり閉めたりされるのも困りもの。
中にものを落としたり、直に弦に触れて傷めたりしないとも限らない。
ふだんは親の居ないところで開けない、と言い聞かせた上で、
こんどピアノのお医者さんが来たときじっくり見せてもらおう、と約束しました。
そしてその日。
いつも調律をお願いしているケーコさんは、たまたま隣組も同じ、ご近所さん。
身近にピアノドクターが居てくれて、心強いのです。
鮮やかな手つきで次々とピアノを分解していきます。
Mooにも積極的にさわらせてくれ、さっそく鍵盤のはずし方をおぼえてしまいました。
鍵盤ってはずせるんだ・・・。
そういえば、映画「ピアノレッスン」で、鍵盤が1本ずつはずされ、それを返して欲しくてピアノのレッスンを引き受ける、というエピソードがでていたっけ。
ケーコさんは、子どもにとってピアノはおもちゃでいい、と言います。
弾かないときでも蓋をあけておけばいい、と。
楽譜にとらわれず、むちゃくちゃ弾いていい。
たまには上の蓋もとって、開放された音の中で練習すればいい。
(さすがに異物を落としちゃいけないけど)
だから、ピアノカバーをかけたり、物を置いたりしないこと。
ピアノは収納家具でもなければ飾りでもない。
「とにかく、弾いてなんぼよ。」
ピアノ調律
和音を共鳴させながら微妙にレバーを動かし、弦を調節していきます。
耳一つでやっちゃうんだからすごい。
約2時間のピアノの健康診断。
「よく弾きこなれてきてるよ。」
Mooがピアノを習うようになって、毎日弾くようになったせいでしょうか。
まんなかあたりはよくこなれてきたので、指の練習がてら最高音部と最低音部を使うように、との指導。(いつも言われてしまう〜)
「Mooちゃん、いっぱいいっぱい弾いてあげてね。弾いてもらうとピアノもうれしくていい音になるんだよ。」
おもしろくてやさしいピアノドクターは、秋の発表会にも来てくれるそうです。
我が家のピアノも新築の家にうつって3年。
ウチに合った音を、ドクターと一緒につくっていけそうです。