親子で検定<漢字検定編>
次はMooの漢字検定の番です。
こっちははっきり言ってナメてかかってました。
なにしろ2年生修了程度の9級。
もうすぐ2年生が終わるMooにとって、勉強せずともとれてあたりまえ、くらいの感覚。
漢字の成績は悪いほうではないし、楽勝でしょう、とたいした試験勉強もせずに1月中旬を迎えました。
まあ、でも一応、ネットから問題を無料ダウンロードして、ちょっと模擬試験してみるか。
・・・と思ってやらせてみたら、意外にも全然だめ。
読めない、書けない、字は汚い。
学校のドリルをまじめにやってるわりには、意外と応用をきかせられないのです。
これはいけない!とあわてて問題集の一番安いやつを買って1週間前に猛勉強を始めました。
まず、試験ってものをわかってない。
40分の間は、しゃべらない、きょろきょろしない、ストーブに手をかざさない、鉛筆をけずらない、親に答えを聞かない!
消しゴムを使ったら完全にきれいにけして書き直さないと、下の線とかが残って正しい字にみえなくなるよ。
同じ画を上から書き直しちゃだめー!線が一本多くなるでしょ。
ひらがなもちゃんと!「つうがく」が「こつがく」に見えるよ〜。
あ!ここ丸々問題やってないじゃないか!
そんなこんなで、やっと前の日くらいに試験慣れしてくれて、準備を整わせました。
試験当日。
普通に一般申し込みをしたので、公開会場にて。
甲府の山梨大学が会場です。
そういえば、ひとつ心配なことがありました。
自分の名前は書けるんだろうか。
でも調べてみたら、受験番号と名前の漢字はすでに用紙に印字してあって、本人はふりがなと性別を書けばいいだけだとわかりました。
よかった。Mooの名前の漢字は難しいから。
予定時刻より少し早く会場に到着。
受付を済ませてトイレにいく余裕もあり、Moo、いいかんじで落ち着いているようです。
控え室になっていた教室の黒板が、スライド式になっているのがめずらしく、
「あんな高いところ、書くのに届かないよねぇ」と言うので
私が上の黒板を下にスライドしてみせると「おお〜!」と感動。
試験教室に連れて行くとまもなく「つきそいの方は退出してください」。
大丈夫かなぁ、なにか落とし穴がありそうだなぁ。
ヒヤヒヤしながら試験官の説明を部屋の外で聞きました。
受験生のほとんどは低学年なので、試験官の人もわかりやすく、ゆっくり説明してくれていました。
これをちゃんときいていれば大丈夫だろう。でもちゃんと聞けてるかなぁ。
「では問題をはじめてください」という合図で紙をめくる音とカリカリ書く音が聞こえてきました。
40分はあっという間です。
控え室でiPadを見ながら心配して待ってました。
終了時刻。
受験生の子どもたちがわらわらと降りてきて「おなかすいたー」と親のところに来たりするのを見ながら、Mooの出てくるのを待っていましたが、なかなか出てきません。
もしかして大失敗をして親に顔を合わせられなくて、教室でメソメソ泣いてるんじゃないだろうか。
他の子たちがほぼ全員出てきたところで、教室に迎えにいこうと階段を上がり始めたとき、Mooが出てきました。
「カンペキ!」明るく誇らしげな顔。
出るのが遅くなったのは消しゴムを探していたからだそうです。
試験中消しゴムを落としたんだけど、きょろきょろしちゃいけないといわれていたので、そのときは拾おうとせず、もうひとつ持っていってた消しゴムを使ったとか。
いつのまにか試験官がひろってくれてたのには気づかず、終わってから下を探したら、ない。
しばらくさがしてみたが、試験官にきいてみようと思い立ち、「あのー、消しゴムをおとしたんですけど」というと「これですか?」と3つくらい拾われた消しゴムの中に自分のがあった、というわけでした。
後で探すことにしたのも、予備の消しゴムを出したのも、終わってから忘れずに探したのも、試験官に尋ねたのも、すべて正しい行動で、親の心配は無用だったのでした。
「漢検楽しかった」と駅までの歩きではしゃぐMoo。
来年はお友達もさそって受けたいとのこと。
「よし、じゃあ今日は二人で優雅にランチに行こう。」
ふだんは下の二人がガチャガチャするのでおちおち外食も楽しめないのですが、今日は違います。
駅ビルで中華ランチを食べ、おみやげにロールケーキを買いました。
さて、私はこの日、東京で旧友と会うことになっており、Mooを小淵沢行きの電車に乗せるのを見届けたら自分は新宿へ向かう予定でした。
ここでまさかのアクシデント。
まずスカートのすそがほつれていました。
そこで駅のコンビニで安全ピンを購入。
次に、友人たちに甲州のおみやげをもっていってやろうと、和菓子コーナーへ。
ところが運悪く2〜3人も並んでいて、クレジット支払いやら包装やら遠方発送やらの手続きで店員さんの手が空かない。
小淵沢行きの電車の時間は迫っている。
ようやくおみやげが買えたときには出発時刻2分前を切っていました。
「急ごう、切符あるね?」
切符はあわてないよう前もって買ってありましたが、この期に及んでMoo、
「あれ、どこしまったっけ」。
しまったー、Mooに渡しとくんじゃなかった、と後悔しても後の祭り。
すぐ出てこないので仕方がないからもう1枚大慌てで購入し、
「早くホームに行って!」とどやします。
「えっえっ?どこのホーム?どの電車に乗るの?」半泣きになりそうなMooを1番ホームへ駆け下りさせました。
出発ベルが鳴ります。
「まってー」とMooを飛び乗らせた瞬間、ドアがしまりました。
まるで都会の通勤客だ。
ほっと息をついて笑顔で手を振って見送った、その私の手には、Mooのかばんとおみやげのロールケーキが。
切符を探すときに持ってやっていたのを返し忘れていたのでした。
えー!私これ、東京まで持ってくのー?!(しかも今日のおやつに子どもとお父さん、バーバが食べられないじゃん)
切符以外てぶらのMooは、それでも気持ちを切り替えて外の景色を見ながら40分の初めての一人電車旅を終え、無事家にもどりましたとさ。
さて、来週はそろばんの大会があるとか。
こっちはノータッチだけど、やっぱり韮崎の大きい会場に行って、試験を受けます。
こんどはどんなアドベンチャーが待っているのか!乞うご期待。