おかみブログ

2011年12月9日

最高の音響

いつも「ころころ通信」を送っているお客さまが何度目かに今日また立ち寄ってくれました。
今日はまず彫刻の話。イサム・ノグチを大絶賛。
香川のイサム・ノグチ美術館を3度も訪れたという愛好家です。
私たちも一度行ってみたいのですが、前回「庵治ストーンフェア」に訪れたときには時間がなくて行けませんでした。
そう、その「庵治石」についてもよくご存知でした。
なにしろ、世界で一番高級な石材です。
中国白御影の尺寸墓石が15万円だとすれば、上質庵治石の同じサイズの墓石が1500万円、だったりします。
まぁ、これは余談。
生活の中に石を取り入れるこだわりも話してくださいました。
今検討しているのはバーベキューコンロに大谷石を使いたいとのこと。
大谷石は他の石より直火に強く、そばでぼうぼう薪を燃やしていても割れたりすることが少ないのです。
(衝撃には弱いですから、もちろん落とせば割れます。)
それからこの方は音楽がとてもお好きとのこと。
中でもクラッシックの生演奏にはこだわりがあります。
スピーカーの下に石の板を敷くといい、ということもご存知でした。
増田珈琲館4
これは清里の増田珈琲館のものですが、我が家にももっと小さいのがあります。
スピーカーが安くて小さいやつ(安いって言ってもCDラジカセで十分な人には、びっくりするような額ですが)
なので石も45cm角と小さいですが、夫にいわせると余分な機械ノイズがなくなって、音が落ち着いて聞こえるそうです。
「ご主人、どんな音楽聞くの?」
「まあ、なんでも聞きますね。クラッシックも好きですよ。バロックや宗教音楽とか。
交響楽、民俗音楽、ヒーリング音楽、ジャズ・・・。あ、そういえばロックはあまり聴かないかな。
私も音楽の趣味だけは夫と近くて、彼の選ぶCDは文句なく一緒に聞けます。」
「もっとも、音の微妙な違いって私はよくわかりませんけどね。
オーディオも高いとか安いとか、実はよくわからないんです。
もっとも今は子どもがうるさくて、ゆっくり音楽鑑賞などしてる余裕はないですねー」
私が自嘲気味に言うと、その老紳士はいきごんで、
「いけませんね。子どもの声は最高の音楽なんですよ。
天使の声ですから。そのつもりでお聞きなさい」
そんな老紳士のやさしさが伝わったのか、
最近ひとみしりの激しいKuhが、彼があやしてくれるとケラケラと笑って、だっこも享受していました。
またもや、子育てへのモチベーションを持ち直させてくれる一瞬でした。

大谷石、おそるべき調湿効果

我が家の窓辺の写真です。
大谷石1
大谷石2
リビングの窓は東南に大きくはめ殺しのガラスを入れていて出窓になっています。
出窓の台に石板のかけらを立てかけて、ディスプレイしてあります。
今日、掃除のため立てかけてあった石板を倒したら、びっくり。
ペアガラスにもかかわらず窓ガラスがかなり結露しているのですが、
大谷石のあった部分だけ結露がないのです!
これはすごい!
結露シートもまっさおの便利グッズ!
とりあえず今たてかけてある御影板をぜんぶ大谷石に変えよう!と決心しました。

2011年8月4日

ハーブを飾る

庭にはびこっているハーブ。
今日は大胆に刈り取って、少し庭整備してみました。
群生していると、時に憎たらしくなるくらい多すぎるんですが、
1本切って、よーく見ると、とても可憐な姿。
素朴な石の花器に生けてみます。
ハーブ1
ハーブ2

2011年6月24日

オヤジたちと薔薇の花

工場の前の紅のミニバラが満開です。
ほていバラ
石の布袋さまと、全優石イメージのぼりの吉村作治先生。
2人のバックに華やかに咲き誇ります…。

2011年6月14日

八ヶ岳の石で婚礼料理

リゾートホテル「リゾナーレ」から石の注文をいただきました。
八ヶ岳の地石でつくった、調理用の石です。
なんでも資材仕入担当の人の話によると、その石をそのまま鍋の中に敷き、魚や香草を入れて直火加熱するとのこと。
できた料理はそのまま食卓へドン!
石や鍋の豪快さと食材の繊細さのコントラストがおもしろく、
また自然の旨みがぎゅっと凝縮された、なんとも目を引くメイン料理だそうです。
シェフは「八ヶ岳の石」にあえてこだわったそう。
石は長形の六角形に指定されました。
安山岩本来のもつ繊細な灰色の石目。
リゾナーレ石
主張しすぎない素朴さが婚礼のお料理を引き立ててくれることでしょう。
チラシを拝借。
この写真では石は見えないけど、鍋の底にあるんでしょうね・・・。
りぞなーれなべ

2011年6月11日

石のある暮らしポストカード

石小物を使って暮らしを演出したポストカードができました。
ポストカード1
写真(上)和風の玄関の前のウェルカムプレート。
撮影場所:民宿「泉園」 
3階建ての古民家母屋がすばらしく、料理も一流。定期的に久保酒店さんとのコラボで酒会を開催してます。
いい酒と贅沢な肴が味わえる大人の酒会です。
写真(左下)コーヒーミル用石臼、喫茶カウンターにて。
撮影場所:珈琲館翡翠
シックな土色の陶器で味わう、本格自家焙煎コーヒーの専門店。
重厚なログハウスの店内にマスターのつくる能面の展示もあります。
写真(右下) きのこのおうちオブジェ
ウチの花壇の野の花に囲まれた小さなおうちオブジェ。
川原石を加工して作りました。
ちょっとしたお礼状やご連絡に使ったり、知り合いのお店においてもらってショップカードがわりにします。
生活のいろんなシーンで石をとりいれてもらえるとうれしいです。

2011年5月30日

ランプシェードに石

小淵沢のカジュアルレディースのお店「ジーン・ナッソーズ」恒例のお裁縫ワークショップに参加してきました。
今回はティアードスカート風ランプシェード。
好きなはぎれ2種を選び、ミシンをかけ、2時間あっという間に完成。
ホームセンターなどでソケットを買ってくればできあがり。
かわいいので、裾に天然石ビーズをつけてみました。
ピンクカルサイトとスノークォーツ。
淡い色で、クラッシュ感のある石を選びました。
ランプシェード3
この大きさ、形、何かに使いまわせる・・・
と思ったらKuhの頭にぴったりでした。
ランプシェード4 ランプシェード5
あら〜♪ ナイチンゲールみたい。
男の子なのに、遊ばれてるなぁ・・。

2011年3月19日

みやぎへ・・・祈り

心配していた宮城の石彫刻家のご家族、ご無事でした。
よかった!
内陸のほうだから大丈夫だとは信じていましたが、昨日ブログが更新されてました。
たくわえの野菜を食べながら、川で洗濯、発電機のガソリンを節約しながら、いつ復旧するかもわからない停電に5日間耐えていらっしゃいました。
そしてもう制作も始められていました。
直接の被災地ではないから平気、と力強い言葉。
スーパーには食料はほとんどないけど、畑には大根があるからしばらくは大丈夫!ともおっしゃっていました。
地に根をおろすってどれだけ大切なことか。
当店でもこの人の彫刻を買えます。
かわいい石のおじぞうさまや道祖神さま。
にっこりと微笑みながら手をあわせているその姿は、こころ豊かな日本への祈りです。
石んこ1
石んこ2

2011年3月17日

暗闇の中で

21日開催予定のチャリティバザー、八ヶ岳ジャーナルウェブ版やふるさと情報館ブログでも取り上げていただきました。
カフェピアニッシモさんはプロらしい手作りクッキーを提供してくださいました。
他にも「出品するよ!行くよ!」と言ってくれてる友人多数。
少しでも多くのパワーと気持ちが被災地に届きますように。
今日、初めての計画停電が実施されました。
暗くなってからの6時半頃から9時まで。
たった2時間でしたが、暗闇の中、携帯蛍光灯とランプの光の中で夕食を食べました。
めずらしく夫も時間通りに帰ってきて、家族そろっての夕食。
子どもたちはめずらしいのでお父さんに甘えまくっていましたが、
地震や停電のことはいまいちわかっていないようです。
暗いのも普通に受け止めて、ふざけたりわらったりけんかしたり、いつもどおりすごしていました。
停電ごはん
私のほうが正直、非常事態に緊張していました。
ランプの光の中で、灯油ストーブひとつで肌寒い中、少し冷めてきたご飯を電子レンジで温めることもできず。
いつもと勝手が違うことだけで、こんなにも不安になるものなんだ。
でもMooとあやとりやったり、ストーブのそばで絵本を読み聞かせたりしているうちに、
いかにこういう時間を普段とれてないかを実感したのでした。
2時間半の停電。
終わってみればあっというま、ぜんぜんたいしたことじゃない。
被災地の苦労に比べればなんでもないです。

2011年3月9日

鳥居がよみがえった!

富士見町神戸(ごうど)区の御射山神社(みさやまじんじゃ)には、中世にその端を発する古いお祭りがあります。
御射山祭。
諏訪大社上社の摂社(直轄の神社)である御射山神社に上社からご神体が出張してくるというもの。
8月26日、27日にかけて1泊します。
数え年で2才になる子どもがご神体の神輿の下をくぐる厄除け行事があります。
また、どじょうを川に放流してその子の健やかな成長を願う行事も有名。
その御射山神社の石の鳥居の改修工事をしました。
昭和3年、天皇即位の記念に建てられた鳥居ですが、80年あまり経過して部材も数箇所折れるなど傷みが目立ち始めました。
神戸区の役員さんたちが地元でのウチの仕事ぶりを評価してくれて、工事を依頼。
新しいのを建てなきゃいけないかと思われたそうですが、見れば茨城県稲田の白御影(いなばのしろうさぎじゃないですよぅ)で作った、当時の職人の匠の技がしのばれる作品。
改修を引き受けました。(予算の関係もあるということだったので)
鳥居ビフォー。
みさやま改修1
改修工事中。
足場をつくり、クレーンと手作業でていねいに解体し、新しい部材を入れる穴を加工。
沓石は基礎部分から掘りはがす。
強固な基礎を設置。
みさやま改修2 みさやま改修3 みさやま改修4 
みさやま改修5 みさやま改修6 みさやま改修7 
みさやま改修9 みさやま改修10 みさやま改修8
改修が完成した鳥居です。
みさやま神社1
大きい!御射山神社の入り口にあたる小高い丘に立っています。
鳥居から南アルプス方向を望んだ景色。
みさやま神社3
山に挟まれた低地を走る甲州街道と田園を見下ろします。
この鳥居は御射山神社と地元の八幡神社を結ぶ線上にあり、方向も八幡神社のほうを向いています。
改修にあたっても同じ位置に建てなおしました。
鳥居の後に続く山道。
みさやま神社2
30年ほど前大手メーカーのエプソンが諏訪に工場を設置してから、「すずらんの里」駅ができ、舗装道路が開通し、地域のインフラも整ってきましたが、
かつてはこの鳥居の後にある山道が神社の参道でした。
ご神体は上諏訪の上社から一日がかりで人力で運んでこられ、この鳥居をくぐって参道を抜け、神社までたどりついたのです。
そしてこちらが御射山神社境内。
みさやま神社4
いまではすぐそばに諏訪南インターができ、数軒の精密関連工場が建ち、周辺はかつてのような山の中のような姿はないといいます。
でも松林に守られた鎮守の杜は静寂と威厳に包まれていました。
8月の御射山祭り(地元では地名から原山祭りなどともいうそうです)ではここで神事が行われ、出店も出て、参拝者でにぎわうそうです。
今年の8月、Kuhはまだ満8ヶ月ですが、数えでは2才。
ぜひどじょう流しに参加してみたいものです。
Tazも満2才だけど、どさくさにまぎれて参加できるかな。
今年は神戸集落ができて400年だとか。
歴史の節目の年に、神様にささげるものの仕事にかかわれて、ありがたいことです。