おかみブログ

2012年8月26日

マレットゴルフ、デビュー

隣組の親睦を図るレクリエーションで、マレットゴルフに行ってきました。
昨年に引き続き、今年も我が家が回り番の組長で、イベントの幹事をすることになっています。
昨年はパターゴルフでしたが、今年は「マレットゴルフをしてみよう」という意見があり、挑戦することにしました。
マレットゴルフ。
ちょっと耳慣れない競技かもしれませんが、八ヶ岳南麓、特に富士見町では盛んです。
ゴルフとゲートボールが合わさったようなもの。
森の中で、ゲートボールと同じようなスティックとボールを使い、ゴルフのようなホールに入れるゲーム。
力はいりませんが、自然の中でのコースの特徴を読むという頭脳と正確さが必要です。
マレット1
マレット4
これがまた、むずかしい!
木の幹や地面に出ている根っこ、天然の草や土の起伏が、ボールを思いもかけないほうに転がしてしまうのです。
グリーンは自然のままではなく、少し土俵のように盛り上げてあったりするのですが、
それでもまずグリーンに乗せるまでが、ひと苦労。
自然の起伏の障害に悩まされたりするのですが、初心者同士のプレイの中ではショットのうまさなどはあまり関係なく、ほとんど運の世界だったりします。
コロコロと同じようなラインで坂を転がっていって、結局みんな同じような位置にボールがある、というのは面白かった。
はじめのほうのホールでは慣れなくて、大の大人が「きゃー、もどってこないでぇ」などと騒ぎながら、苦労して進めていました。
でも、8月の炎天下でパターなどするより、林の木陰の下でホールを回るのはとても気持ちのいいものです。
このあたりでは富士見に町営のコースがあり、無料でプレイできます。(スティックやボールは持参かレンタル)
石屋の先先代の義弟で、石積みの天才ともいわれた親方・スエさんが、マレットの全国大会で2位になったことがあるほどの腕前。
なるほど、自然石の形や表情を瞬時に読み取り、なるべく加工を加えないで最後には天場をしっかりあわせてしまうスエおじさんなら、コースの起伏でボールがどう転がるかを読み取るのも上手そう。
パチンコ玉が悲しいところに入ってしまうような思いを幾度となく繰り返した私でしたが、
まあ、全体の中では真ん中より少し上くらいの成績でした。
子供も連れて行きましたが、森の中で子供同士遊んでくれ、こちらも楽しんでいたようでした。
マレット3
男女、年齢を問わず楽しめるマレットゴルフ。
次の機会、狙ってます。

2012年8月22日

夏休み、最後の1週間

夏休みの最後は世間一般に宿題が終わってなくて・・・とあせりますが、
我が家も読書感想文とお盆の絵を描くという大作が残りました。
しかし、それもしかたのないくらい充実した夏休みでした。
ふくしゅうのチャレンジ、ピアノ、お手伝い・・・と毎日やることに加え、
プール、太鼓の練習、ピアノレッスンなど1週間に1回やることが加わり、
おはなし会やサーカス、音楽会など、行きたいところもいっぱいあります。
そんな忙しい夏休みを過ごした最後の1週間のある日のこと。
知り合いが畑に呼んでくれました。
野菜畑4
野菜畑1
野菜畑2
野菜畑3
神奈川から富士見に移住してきた人の家庭菜園。
家庭菜園というにはあまりにも本格的で、八百屋さんが開けるほどたくさんの種類の果物や野菜が育っています。
しかも、どれもすばらしいできばえ。
これだけの品質を無農薬で管理するなんて、いったいどれほど手間がかかっているんだろう。
そんな大切な大切な畑の恵みをたっぷりいただいてきました。
ウチの畑はこのお宅の1/10くらいの大きさしかないのになぁ。
でもインゲンのひみつきちだけは、期待通り立派に育ちました。
おまけにサクライザー(甲州ご当地ヒーロー)のマネまでできる遊び場に!
野菜畑5
野菜畑6
短い小淵沢の夏休み。
明日からいよいよ2学期がはじまります。 

2012年8月16日

我が家の練り込み2012

今年は7月から8月前半にかけて、それこそ息つくひまもなく忙しくて、
ブログもぜんぜんかけませんでしたが、
お盆が終わって、やっと一息。
午前中の雨にも関わらず、強行した「すずらん祭り」。
でも午後には晴れ間も出て、夕方のオープニングは心地よい夕風の吹く中、和太鼓の演奏で華々しく開幕しました。
駅前のお祭り「すずらん祭り」には我が家からは今年もMooと二人で参加しました。
私はもともと太鼓のメンバーですが、娘と一緒というのはちょっと違う意味で緊張します。
他にも親子参加の人たちが何組かありますが、大人も子供もない、みんなでひとつのものを作り上げる、という中に親子で参加するというのは、きっとみんな格別の思いがあるものじゃないでしょうか。
小淵沢駅前商店街でのお盆祭り。
狭い沿道に、いつもの100倍くらい人が集まって、ひしめき合ってます。
顔見知りばかり。
「おかえり」。
そんな言葉を誰にでも言いたくなる、小さな町の大きな思い出です。
お父さんが写真をとってくれました。
でも、下の子二人を追いかけながらの撮影なので、イマイチベストショットがない・・・。
ま、今年はこんな雰囲気でした、ってところで。
篠笛を担当しました。
練り込み2012-1 
大勢でパレードします。
練り込み2012-2 
子供も大人と同じ扱い。
練り込み2012-3 
えらい、年季の入ったヤンキーや。
練り込み2012-4 
我が家の娘たち。
練り込み2012-6 練り込み2012-7 
キミが一番りりしいぞ、Kuh。(なぜか高根の法被)
練り込み2012-5

2012年8月2日

いろんな甲斐駒

二日間、すばらしいお天気でした。
久しぶりに山がくっきり。
富士山がこの時期に見えると、すごく得した気分です。
0731-5.jpg インゲンのひみつきちにて
配り物ついでに、いろんな甲斐駒を撮ってみました。
0731-2.jpg ウェスタン牧場
0731-3.jpg 小淵沢カントリークラブ
0731-4.jpg 八ヶ岳リゾートアウトレット
雪がなくなるとなんだか甲斐駒じゃないみたい。
富士山もしかり。
Mooが1才半の頃はもう「かいこま」「ふじしゃん」「やつらかけ(やつがたけ)」が言えてたなぁ。
Kuhはちょうど今そのくらいの年ですが、まだなんにもいえません・・。
0731-1.jpg

2012年7月30日

暑さのしのぎ方

小淵沢の夏って、こんなに暑かったっけ。
15年ほど前に初めて経験したときは、その涼しさ(夜は寒いくらい)に感動してました。
夜は薄手の羽根布団にくるまって寝ないと風邪ひいちゃうし、
「おふとんがサラサラして気持ちいいー」なんて下界(失礼!)の友人に自慢したものでした。
夜は確かに今年も、お風呂のあと汗かくということはないので、助かります。
でも、日中の暑さは異常。
日差しが強いのは仕方ないとして、蒸し暑いので長袖も着ていられません。
夫は夏でも長袖派で、かたくなに長袖で通していますが、さすがに腕まくってます。
私はシミのことを心配するのもあきらめて、すっかり半そで。運転やけで真っ黒になってしまいました。
そんな状態ですから、あちこちに熱中症の人が出てるようです。
今朝も近所の人が緊張した声で我が家の玄関の戸をたたきました。
「やよぶさん、ちょっと手伝って。そこでおじさんがうずくまってるの」
急いで行ってみると、よく近所で歩いているのをみかける70代くらいの男性が座り込んでいます。
「さっき犬の散歩で通りかかったとき、しゃがんでたので気になってたのよ。
今来たらまだいるじゃない、あれから1時間も経つのに。汗びっしょりで・・・」
男性は足がふらついてまともに歩けない状態でしたが、幸いなことにふつうにお話ができました。
「これ、救急車呼んだほうがいいですよね」
救急車が来ると、近所の人もワヤワヤと家から出てきます。
熱中症らしいとわかると、「ウチもひとごとじゃない」などとつぶやく人も何人かいました。
そんなせわしい思いをした日。
涼しげな、小さきものをみつけました。
tonbo.jpg
インゲンひみつきちのてっぺんにとまるトンボ。
富士山がうっすら見えていて、気持ちよさそうな展望台。
hachi.jpg
カマツカの葉の裏に巣をつくるミツバチ。
大きな葉の影で、最高の日よけパラソル。
ohirune.jpg
無垢の木の床でお気に入りの毛布を枕にしてお昼寝。
takuh0714-2.jpg
夕方は「奇跡の人」ごっこで水遊びだ〜!

2012年7月22日

ピノ、いつまでも・・・

今日からMooは夏休み。
夏休みの直前に、小学校で飼っているウサギのピノが死んでしまいました。
もうだいぶ年だったそうで、海の日前後の暑さに耐え切れなかったのだろうということです。
2年生のみんなでピノのお墓を作りました。
校庭のかたすみに穴を掘り、ピノを入れ、こんもりと土をもり、花を飾りました。
そのとき、誰かが町たんけんのことを思い出し、「Mooちゃんちでピノのお墓を作ってもらおう」と言い出しました。
学校から帰ったMooがそのことを親に報告。
それはいい、お母さんも大賛成だよ。字はお父さんに彫ってもらおう。
そこで、ピノのお墓建立計画をMooに書くようにいいました。
pino1.jpg
<ピノのおはかづくりのてじゅん>( )内は大人の言い方であらわしたもの。
1.おはかにいって、どれくらいの石がいいか、かんがえる。(土葬の山にあわせ、大きさの見当をつける)
2.石をひろいにいく。(学校のそばの深沢川に丸い川原石があるので、適当な大きさの石を探す)
3.石を石やにもちこむ。(材料となる石を工場に運ぶ)
4.石にほる文字を考えて、書く。(彫刻文字の原稿を渡す。この場合、施主である子供たちが書いた文字をそのままをトレースし、彫る。)
5.石をおはかにすえる(彫りあがった墓石を現場に運び、建て上げを行う)

もちろん、子供のやることですから、そのへんの石をドンっと乗せるだけでいいと思うのですが、
そこはせっかく町たんけんで石屋見学をした際に、石へ文字を彫る方法を体験したので、
ちょっと専門家の技術も加えていいかと思いました。
大きさの見当をつけるところなんか、習ったばかりの「cm」の単位や定規・メジャーの使い方が復習できて、いい学習になりそう。
夏休みのいい自由研究になりそうだなぁ、と親としては期待大。
2年生全員じゃなくても、希望する子何人かで、参加すればいい。
石拾いには同伴する腹づもりもあります。
画用紙に絵日記風にプレゼン資料を用意しました。
もう明日は1学期最終日。よびかけや先生の許可を得る勇気を出してみよう!
ですが、結果は却下でした。
「あのね、学校にはほかにも金魚やウサギが死んでて、あちこちにうめてあるんだって。
ぜんぶに石のおはかたててたら学校がおはかだらけになっちゃうでしょ。
だから石のおはかはだめだって」
そおかぁ。残念だけど一理ある。
「じゃあ、『動物祖霊供養塔』にして、合同墓石つくればいいじゃん(いきなり専門用語)」
「は?(わからない)」
pino2.jpg
残念ながらピノの石のお墓は実現しませんでしたが、
子供たちが自発的にお墓をつくろう、といいだしたことは歓迎すべきことだと思いました。
「気持ちだけはピノに伝わると思います」と連絡帳に先生のメッセージが書かれていました。
ピノ、やすらかに。

2012年7月14日

ひみつきち、建設中

昨年の全国課題図書低学年の部に選ばれた「エディのやさいばたけ」
特に絵が魅力的とか、話がいいとかじゃないけど、とにかくいっぱい読み返した本のひとつです。
家庭菜園初心者が子供と畑づくりをするときにおおいに役立つ一冊。
我が家の今年の菜園は、まさにこれを参考にして作りました。
その中のひとつがこれ。
eddy.jpg
インゲンのひみつきち。
背の高い支柱を円錐に組んで、インゲンをからませて、パオみたいにします。
みごとつるが茂ると、日よけや雨よけのシェルターになる、というわけ。
他の野菜の育て方も参考になるけど、この「ひみつきち」は子供たちのあこがれの的。
今年はぜったいつくろう、と約束していたのでした。
7月に入ってから支柱を組んでマメの種を植えました。
hatake1.jpg
この時期にはもう茂っていてもらいたかったけど、ちょっと遅くなってしまいました。
でも6月は気温も上がったり下がったりで不安定だったから、発芽の目安20度を超える日が続く7月に入ってからでも、このへんの地域はいいかもしれない。
夏の盛りにどこまで茂るか、期待して見守ります。
でもまぁ、もうすでに遊び場と化しているから、半分は目的が果たせたかな。
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早く大きくなぁれ。
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2012年7月10日

よし!今年も太鼓モードだ。

和太鼓の夏。
今年もやってきました。
7月1週目より始まった練り込み囃子の練習風景です。
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昨年までのお祭り当日風景。
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これMoo?ちっちゃーい。
練り込み囃子はフライパンくらいの大きさの枝付太鼓を持って、リズムをたたきながら通りを練り歩くもの。
小淵沢駅前商店街で行われるお盆祭りで一番の花形、といってもいいかもしれません。
にぎやかで勇壮なお囃子隊は祭りを見に来る人を笑顔にし、お店の人を活気付けます。
何より、やってる本人たちが一番盛り上がる。
5時半頃から始めるのですが、休憩時間中に酒なども振舞われながら、日が落ちて暗くなる頃にはすっかりできあがって、ノリノリになってきます。
子供たちもがんばります。
子供だからって甘くありません。
大人と同じ振り付けで、休憩時間も同じで、沿道の人へのホスピタリティも同様に求められます。
こういう経験が、単なる習い事とは違う、社会性とか協調性とかが自然に身についていくんだと思います。 
Mooは今年でなんと5回目。
他の子も、一度参加したらやみつきになるみたいで、リピーターが多いです。
次代の地域文化の担い手として期待されてます。
練り込み囃子の出番の前に、大きな太鼓をたたく「淵の音太鼓」の演奏もあります。
こちらも本格的な和太鼓演奏。
今、練り込みの練習が終わった後、出演メンバーであわせています。
これもだんだん人数がそろってきて、集中して演奏連想しています。
お祭り本番は8月14日(火)17:00くらいから20:00まで。
お囃子隊の練習は祭りが始まるまで毎週火曜日夜7時半から

2012年7月5日

うんどうと ことば の能力

しばらくおかみブログをさぼっていたら、自宅パソコンでは開きっぱなしにしてあるはずの管理者画面に入る前にログイン画面が出てきた。
「あら、とんとおみかぎりだったじゃないの」と、へそまげられてるみたいで、さびしかった。
絵本の棚を入れ替えて、夏バージョンにしました。
おばけ、植物の成長、科学の本を中心に。
でも物語も好きなので、「としょかんライオン」と「ないしょのおともだち」をいれました。
ehonsummer.jpg
3人の子供たちは毎日毎日にぎやかで、せっかく片付けたと思ってる間もなくまたちらかってます。
こういうときにめくじらをたてると想像力が育たない、と言われるけど、私は家では静かにゆっくり過ごしたいので、ついついすぐ「片付けて〜!」と言ってしまいます。
「カタヅケテ、カタヅケテ」のおうむを飼おうか、と半分本気でMooと話していました。
ところで、3人はそれぞれやっぱり持ってる能力が違うみたい。
Mooはとにかく言葉を発するのが早い子で、文字を覚えるのが早くて、本の暗誦が得意。
3才のお誕生日に「ラチとらいおん」を買ってあげたのですが、その前に図書館で借りてきてとても気に入ってほとんど覚えてしまっていたから。
今は「だってだってのおばあさん」(小1の教科書にもでていた)と「おっぱい星人あらわる」。
ほっとくと一人で暗誦してます。しかも感情の入れ方と抑え方が絶妙。さすが私の娘だ。
Tazはそれに比べると遅いほうで、まだ文字も数字もよめませんが、この間自分の名前を書こうとしたのか「た」の鏡文字らしきものを書いているのを見つけました。
彼女が歌をうたうとき、調子ははずれるわリズムはくるうわ、めちゃくちゃなのですが、
これには笑えると同時に感心したことがあります。
サザエさんのうた「はだしでかけてく」を「はだしでにげてく」と歌っていました。
いやいや、にげるのはネコだろ。と突っ込みたくなるところですが
彼女の頭の中ではきっと、必死の顔して走っているサザエさんが浮かんだんじゃないでしょうか。
まさに歌詞をいったんビジュアル化して、それを言葉でアウトプットしてる、ということなのかも。
こういうとき、Mooがまちがえるとすれば「はだしでタケテク」とか、音だけにてる意味のないことばになるところだったと思います。
そのMooは運動神経がちょっとにぶいみたい。
体力はあるし、体が軽いので、「かえるとうりつ」みたいなのはきっちり長くできるのですが、
なわとびとか、さかだちとか、たけうまとか、動きのあるものは苦手です。
こういうのはイメージと体がうまく伝わるといいんだろうけど。
このあたり、私にそっくりだなぁ。私もマラソンとか体力勝負のもの以外は、体育苦手だった。
おとうさんはイメトレができる人なので、持久力はないけどそこそこなんでもできちゃう器用な人。
よし、イメージトレーニングだ!
Moo、家でも体操の練習をしています。
今日の宿題はブリッジと足上げブリッジ。
あれあれ?Kuhくん、それはもしやおねえちゃんのマネ?
ちょっとラクチンなブリッジだけど、いい線いってるぞ。
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2012年6月21日

「南無釈迦牟尼佛」に込めた想い

次の「ころころ通信」の取材のため、甲府のお客様のところへ行ってきました。
甲府在住の方で、墓地も甲府。
八ヶ岳周辺が圧倒的な施工エリアの最近のウチの仕事としてはめずらしいことです。
しかも、この方はわざわざいろいろ調べて、甲府の業者さんではなく、当店を指定して来てくれた人。
そのわけは建て方のこだわりにありました。
奥さんが亡くなって1周忌を迎えるにあたり、墓石の開眼をめざしたKさん。
建てるにあたっては、宗派の教義に沿ったお墓を研究なさいました。
調べているときに娘さんとネットでみつけたのが「仏教墓塔研究会」。
仏教の各宗派の教義を正しく習得し、それに沿った形での墓塔の建立を考える研究会で、
福原堂礎さんが主催をしています。
あやしい宗教団体でも占い系の墓相屋でもなく、宗教学を通して本来のお墓の意味を考えるという、至極まじめな会です。
毎年1月頃、石材店や寺院向けの研修会が開かれていて、ウチの夫も数回(毎回はちょっと金銭的余裕がないので・・・)参加しました。
やたら飲むだけの名目上の研修会ではなく、朝から晩までずーっと講義やお寺の見学があって、へとへとになるそうです。
そんな研究会のことを知り共感されたKさんは、本来の意味をきちんと表したお墓を建てたいと希望されました。
さぞ、以前から研究熱心で、読書家で、(もしかしたらちょっと気難しいのかしら・・・)と想像していたのとはまるっきり違う、ほんわかと癒し系のタクシー運転手さん。
なくなった奥さんとは、高原の教会で友人だけを招いて結婚式をあげ、小さな喫茶店を経営していたという、ロマンチックで素敵な人です。
お話をしていると、60代になってまもなく乳がんで亡くなった奥様への想いが切実に伝わってきます。
「あいつが・・・」と奥様のことをいうのもすごく愛情が感じられます。
生前いろいろしてあげられなかった代わりにせめて供養をちゃんとしたい。
奥様は、お花好きで明るい性格の反面、信心深いところもあり、そんな奥様の願いをかなえたいというのが、お墓へのこだわりでした。
タクシーを利用する人は、お墓参りの人もとても多いそうです。
お客さんをお墓に連れて行って、墓参の間待機し、また駅まで送り届ける。
来たときと帰るときでは、お客さんの表情がぜんぜん違う。「ほっとした」という声をよく聞くそうです。
墓石建立を考え始めた頃から、お客さんを待っている間、墓石を注意して見るようになりました。
「曹洞宗のお墓は、甲府の場合は黒やグレイが多いですね。日蓮宗は白が多いですよ。
お地蔵様を建てるのは日蓮宗が多いね。」そんな調査報告(?)も話してくれたりしました。
(確かに甲府市は禅宗と日蓮宗のお墓が多いです)
Kさん、八ヶ岳でコーヒー屋さんやってくれないかなぁ。