おかみブログ

2008年9月10日

金色の野

武川町・柳澤集落の地名の由来ともなった、柳澤氏の屋敷跡と思われる場所に建つ観音像。
武川米5
武川米6
釜無川右岸の平野は山梨県でも有数の米どころ。
武田氏初期の頃から「武川米」と呼ばれて高く評価されていました。
昭和天皇の献上米に指定されていたことも。
武川米の田んぼ一帯が「北杜24景」に指定されたので、取材かたがた、あらためて撮影に行ってきました。
今はまさに実りの時期。
秋晴れが2日続き、久しぶりに山が全部見える、最高に絵になる日。
黄金色の田が広がって、その向こうに勇壮な南アルプスの姿が見えます。
武川米1 武川米2
武川米4 武川米8
農家のおばさんの姿がとても美しいです。
モデルになってもらって、いろいろお話させていただきました。
穂先の茎が白くなってきたら刈り取り時期。
今日はあと数日に迫った刈り取りの直前の、スズメよけのロープをはずす作業をされていました。
いよいよなんですね。
武川米7 武川米3
せっかくなのでウチの娘も近くの田んぼへお散歩。
金色の野1
金色の野2
その者青き衣をまといて 金色の野に降り立つべし
すみません。最近親子で「ナウシカ」にハマってるもので・・・

トンネルをぬけると・・・・

小淵沢駅から旅に出るならぜひお供にしてもらいたいもの。
丸政の駅弁シリーズ。
定番中の定番、地味な色合いだけど力のつく「元気甲斐」。
大河ドラマをきっかけに復刻した、彩りも鮮やかな「風林火山」。
駅弁にはそれぞれストーリーがあって、車窓と一緒に旅の気分を盛り上げてくれます。
中でもヒットだったのが、「SL弁当」。
SL弁当1 
かつての中央線のレトロな写真とダイカットパッケージ。
SL弁当2 
中身はやわらかワインビーフのスキヤキ丼。
この弁当の最大の魅力はなんと言ってもパッケージを開けたときに響く汽笛の音と「♪きしゃきしゃしゅっぽしゅっぽ」の音楽。
光センサーで反応するオルゴールモジュールがついているのです。
このモジュールはもちろん繰り返して何度でも聞けます。
そこで車のフロントボックスに置いてみることにしました。
すると。
暗いところから明るいところへ出ると「シュッポーーーーー」っと鳴り出します。
これには娘も大喜び。
たとえばトンネルをぬけたときとか
薄暗い森から急に田園に出たりしたときとか、
ガソリンスタンドの納品書ファイルを上に重ねていて、ファイルを取り出したときとか。
ありがたいのは昼間のトンネルでのことです。
トンネルの中では車のライトをつけますが、抜けても忘れてつけっぱなしにすることも多いもの。
でもこのオルゴールのおかげで、トンネルをぬけると自動的に合図をしてくれるので
忘れずにライトを消せるようになりました。
もちろん、仕事中私の車にお客さんを乗せることもあります。
森をぬけたりトンネルをぬけたりしたときに急に音が流れるので一瞬びっくり。
でも「これ、小淵沢駅で売ってるSL弁当についているんですよ」などと宣伝しておくと
話のネタにもなり、喜んでもらえました。
夏期限定かも。
まだあればラッキーですね。

2008年9月7日

インゲン豆とズッキーニがおしよせる

ほったらかし自家農園の秋物入れ替え時期が近づいてきました。
そろそろ夏物の評価を下すときです。
当初の夢もむなしく、やはり素人が中途ハンパにできるほど、農業は甘くなかった。
たった50坪程度の畑ですが、数種植えてみた結果、ほとんどが雑草と風雨に負けてしまいました。
まず観賞と種採取を目的にしたヒマワリ。
種の間隔が広すぎた上、比較的茎が細く、ちいさなかわいらしい花を咲かせる種だったためか
弱弱しい畑になってしまいました。
しかもちょうど満開の時期に台風にさらされ、あっけなく傾くはめに。
そば。
種まき時期のスズメの襲来にも負けず生えてきた芽に感動したのもつかの間。
やはり間隔が広すぎ、雑草の方が多い畑に。
それでも開花の時期は白くかわいらしい花が一瞬目を楽しませてくれましたが、
9月になってよその、黄金色の田んぼに負けじと咲き誇るふわふわのそば畑を目にすると
ウチのがいかに貧弱か思い知らされます。
カボチャ。
葉を伸ばしたものの、受粉がうまくいかず、さらに雑草の中でむれて、実が大きくなりません。
ナス。
これは毎日水やりをしなくてはいけない作物だったことをあとになって知りました。
苗が育たず、崩壊。
トウモロコシ。
間引き方法が分からず実が大きくならず。
おまけに台風の時に幹が倒れてしまいました。
そんな中3品目だけかろうじて生き残ったもの。
ミニトマト。
てきとーな支柱にもかかわらず次々と実をつけ、赤く熟しました。
でも8月後半からは赤くなると同時に割れる実が多くなり、収穫時期はかげりを見せ始めています。
ズッキーニ。
受粉をきちんとすればもっと実をつけたろうに。
でも自分の家で食べられる量を考えれば十分な育ち具合でした。
むれるのが苦手らしく、雑草を刈り取ったあとはいつのまにかぐんぐん大きくなり
まるで夕顔のようなオバケズッキーニがとれたことも。
2週間たった今もまだ手をつけられずにいます。
これはくりぬいてハロウィンのランタンにするといいかも。
そしてインゲン豆!
いんげん
これが唯一おいしく、大量に、コンスタントにとれました。
この種は1年前に青木村の出張に行った際、取材先のご家庭からいただいたもの。
種の力があったのですね。
ここのところ毎日ズッキーニとインゲンが食卓に上り、
お弁当には必ず彩りとしてミニトマトを2個。
いいかげん家族から閉口されておりますが
この3品目のできのよさと他のもののかわいそうな結末を見るにつけ、
秋に向けてきちんと勉強しようと反省する今日この頃です。
でも・・・これからハラも大きくなって、ますます畑仕事がエラくなるんだよなー。
やっぱり来年からかなぁ。

2008年9月3日

アルツハイマー予防法

今日のNHK『ためしてガッテン!』のテーマは「アルツハイマー病」でした。
結論、アルツハイマー病は加齢とともに必ずたまってしまう<βタンパク>が原因。
でも<βタンパク>がたまってきても必ず発症するわけではないのです。
ある予防法を実践していれば発症を遅らせることができるとのこと。
その予防法3原則とは。
1.有酸素運動
2.話し相手がある
3.生活習慣病になりにくい食生活
よく田舎暮らしをしたいという都会の人から「病院が近くになくて心配」とか「車に乗れなくなったら」「地元の人とのつきあいがめんどう」とか聞きますが、
そんな心配をする以前に「病院に行かなくてもいい生活」「車に頼らず自分の足で」「人との交流」をこころがけていれば
結果的に現代人の「老い」の最大不安要素「ボケ」状態にならずにすむということなのでは。
家庭菜園で野菜を作り、自然の中を散歩し、ご近所同士で井戸端会議。
無理なくアルツハイマー病を予防できる生活じゃあありませんか?!
ちょっと極論かな。でもはずれてはないと思うんだけど。
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ひぐらしの森

9月に入りました。
秋の句会開催の日が近づいています。
前回は作品4句ともいい評価をしてもらえ、最高得点者の栄誉をいただいてしまったので
今回は逆に力が入ってしまいそう。
こういうときはいい句は出ないもんです。
おまけにブログ更新の頻度の少なさからもおわかりのとおり、最近筆が停まり気味。
執筆アレルギーとでもいいましょうか。
スランプだ。
そういうときに限って、原稿書きの仕事が重なって舞い込んでくる。
ありがたいのですが、さて、この状態をいかにして脱出できますか。
心を無にし、句会のお題を復唱します。
「蜩」。
まずこの漢字の読み方を知りませんでした。
ひぐらし、です。
夏の終わり、森の中で「カナカナカナカナ・・・・」と鳴きつづける、あのセミの一種。
なんとなく哀愁を帯びて、初秋の風を感じさせるものの代名詞ですが
私にとっては哀愁を通り越して焦燥感をおこさせるのです。
湿っぽい空気にひっきりなしに響く音。
いやでも耳をかたむけてしまう主張の強さ。
ああ、宿題まだやってない、みたいな。
どこか、わさわさと心をかき乱されるような感覚に陥いってしまうのは私だけでしょうか?
毎年8月3日に行われる八ケ岳薪能でも、のっけからひぐらしが大合唱しています。
整然としたアカマツ林に響くその声は、まさに高原の早い秋を象徴しているのですが。
これを落ち着いた心で聞けるようにならない限り、仕事の束縛からは抜け出せないのかな・・・。
どうも、いつになっても落ち着きがない人間で、困りモンです。
さて、この難題をどう詠むか。
・・・って考えてたら、また焦ってきた。
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2008年8月29日

えほんとアニメ三昧

祭りが終わってからサボりまくってました。
一度離れてしまうとなかなかパソコンに向かうズクが出ないものですね。
この2週間何をしていたかというと、娘と一緒に物語にハマってました。
夏休みの読書感想文を課された子供よろしく、夏の終わりのこの時期に憑かれたように。
古本屋、図書館、アートブックショップ、レンタルビデオ屋、レコード屋、インターネット、映画館。
いろんな店に無数の物語があり、それぞれの世界へ広がっています。
入手した本6冊、DVD4本。
貴重な夏の外遊びもそこそこに、帰るなりテレビと本の嵐です。
夜しか一緒にいられない親だから、しょうがないか。
子供と一緒に本を読み、DVDを見、一緒になって寝てしまう毎日でした。
中でも『こぞうさんとおばけ』『としょかんライオン』『ハッピーフィート』がお気に入り。
『こぞうさんとおばけ』   大日本図書
こぞう1> こぞう2
まんが日本むかしばなしみたいな絵。
「むかし、たいそうこわがりなこぞうさんがいた」から始まる語りを、市原悦子さんのモノマネで。
その口調が娘に気に入ってもらえ、出だしから笑いがとれました。
おばけの一人、猫おばけのセリフはお江戸姐さん風の声色で。
「ちょいとこぞうさん、太鼓で景気よくやっとくれよ」
娘もこのセリフが大好きで、同じように声色かえてマネします。
太鼓、おばけ、こぞう、念仏。 好きなエッセンスがいっぱい入った和物のお話です。
初版平成20年7月の新刊。
『としょかんライオン』  岩崎書店
としょかんライオン1 としょかんライオン2
映画にもなりそうな、ストーリー性と情緒性豊かなお話。
ある日図書館にライオンがやってきます。
「走らない」「大声を出さない」という図書館のきまりに厳しい女性図書館長とライオンの心温まる交流の物語。ライオンの表情の豊かさを描いた挿絵も見逃せません。
娘はここでも、貸し出しカウンター係のマクビーさんが「かんちょう!ライオンがきまりをまもってません!」と館長のメリウェザーさんにいいつけるくだりのやりとりが大のお気に入り。
絵本によくある「・・・と言いました」などのト書きを読むことも待てず、どんどんセリフだけつっぱしってしゃべります。
あちこちの本屋さんや図書館、ネットのブックレビューで見かける評価の高い人気作品ですが、
ラッキーなことにウチはBOOKOFFでみつけました。
『ハッピーフィート』 Warner Bros.
ハッピーフィート
全CGアニメのアメリカ映画。
ロックをミュージカルにしたて、タップで見せるあたり、いかにもアメリカらしい映画です。
コウテイペンギンやアデリーペンギンの体長や習性を知っていれば、よりなるほどと思わせる巧みなキャラクター設定。
環境問題にも結びついて、後半になるにしたがって次第にシュールな話になっていきます。
特に主人公が水族館に捕獲されたくだりは、先月水族館で楽しんできたばかりの私にとっては笑うに笑えないシーンでした。
子供にはちょっとシニカルすぎるんではないだろうか、と思いましたが
娘はあまり気にせず純粋にタップのシーンを楽しんでいた様子。
その後ペンギンのサンダルを買ってやったら、さっそく「こんなかんじ?(主人公のセリフ)」とバタバタタップモドキを始める始末です。
気に入った話は飽きることを知らず、何度も何度も繰り返し見たがります。
どの子供も同じだそうですけどね。
セリフもしっかり覚え、親とのロールプレイングをせがみ、親もセリフ暗記に必死。
「ここは怒って言うの!」と演技指導も入ったり。
他にも『崖の上のポニョ』『美女と野獣』『千と千尋の神隠し』『月のぼうや』『ラチとらいおん』『どんなにきみがすきかあててごらん』『もったいないばあさん』etc.
読み聞かせ&映画鑑賞で疲れはて、ブログ更新どころじゃない、秋の夜長です。
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2008年8月15日

小淵沢練り込み囃子2008本番

今年も勇壮な姿が見られました。
本番1 本番2
本番4 本番5
本番3 本番6
うーん。役得。

2008年8月13日

おかえりなさい 08練り込み!

父の実家の村へ墓参りに行くと、地元の人に「おかえり」と言われました。
住んでるわけでもないのに、大人になってからは一度しか行ってないのに、夫は初対面なのに
「こんにちは」ではなく「おかえり」です。
会ったときは「ようおかえり」
別れるときは「またおかえり」
関西では「こんにちは」なんてあいさつはあまり使わないというのもあるけど
(「おはようさん」はよく使う)
「おかえり」と言われると、若干の違和感は感じるものの自分のルーツを再確認するようで、
なんとなく嬉しかったのを覚えています。
ということで、都会からの帰郷者を小淵沢に迎えるときは
ちょっと意識して「おかえり」と言ってみたりします。
この言葉を使うと自分が小淵沢の人間になれたような感覚になります。
町をあげての「おかえりなさい」祭り。
小淵沢駅前商店街名物・すずらん祭りはいよいよあさって。
今日は祭りの盛り上げ役としてかかせない「練り込み囃子」の最後の練習でした。
お囃子曲「一心練込囃子〜小淵沢バージョン〜」を作曲した天野宣先生&阿羅漢の皆さんのご指導をいただきます。
本番直前1
先生のお話より。
合併で小さな町のお祭りの存続自体が危ぶまれているのに、
この小淵沢練り込み囃子は確固たるスタイルが伝承されていて
「また今年もやろう!」という皆さんのエネルギーが伝わってきます。
これを見る沿道の人もきっと町への愛着を持ち続けると思います。
本番直前2
練り込み囃子は完全な自由参加です。
義理やオツキアイでのいやいや参加はまったくありません。
淵の音太鼓はまあ半強制的に?指導役にまわってきましたが、
それだって実は根本的には祭りが楽しみなのです。
大人も子供も。どんな職業の人も。
ただ「練り込み」のキーワードでつながる縁。
このメンバーで町の祭りを盛り上げ、帰郷者を喜ばせ、自らも陶酔しながら
高原の短い夏の一夜を飾る。
本番直前3
今年は新しい振り付けがない分、より熟成されたお囃子が見られることでしょう。
8月14日(木) 小淵沢駅前商店街にて
午後5時より 駅前ロータリーで淵の音太鼓の演奏、祭りのスタート
午後5時半より 練り込み囃子スタート

どうぞお楽しみに。

2008年8月5日

ドクダミの山!

「やよぶさん、ドクダミいる?」
よく行く和食屋のおかみさんが分けてくれたのは、枝付ドクダミの乾燥葉。
大きなブーケになって、よくよく考えるとすごい量になりそうです。
ドクダミ1 
↑枝付の状態。もう一束あり、細かく切りました。
ドクダミ。
あの、家の裏にはびこっている、独特のにおいを放つ、異常なまでの繁殖力を持つ雑草・・・
いや、薬草。
大昔、父の生家の近くに行ったとき、竹やぶの中に打ち捨てられたようになった古い民家のまわりにびっしりと生えていたのがドクダミでした。
滋賀県はただでさえ湿気が多いのに加え、踏み込むたびにドクダミの匂いが充満して、なんともおどろおどろしい雰囲気でした。。
以来、ドクダミの匂いをかぐとそのときのことを思い出します。
八ケ岳は全体的に乾燥しているので、ドクダミは少ないほうだと思いますが、
やはり古い民家物件などを見ると建物の裏側にびっしりはえていたりします。
正直言ってあまり得意なものではないなぁ。
でもとても体にいいらしい。
利尿作用があって、体の中の老廃物を排出し、水分バランスを適度な状態に保ってくれる。
便秘、高血圧、自律神経失調症に効果的。
カフェインがなく、妊婦や子供でも安心して飲める。
アトピーにも効くらしく、妊婦が飲めば赤ちゃんがアレルギーになる心配も少なくなるとか。
せっかくいただいたので、娘にもばらすのを手伝わせ、さっそく煮出してみました。
ドクダミ2 小さめに切る
ドクダミ3 煎じたもの
薄めにしたので、お茶としてはまあまあ飲める。
でもやっぱりこの匂い・・・苦手だなぁ。
ただ今さらに飲みやすいブレンドの方法を調査中です。
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2008年8月4日

夏の薪能

8月3日、恒例の身曾岐神社での薪能に、今年も行ってきました。
薪能1
お能に興味を持つようになったのは、八ケ岳に来てから。
発端は珈琲館翡翠(長坂町)のマスターが、能面打師だったことで、能面から入ったお能でした。
身曾岐神社のすばらしい能楽殿のほかにも、
大泉町に笛の一曽流の道場(?)があって、以前能楽ワークショップなども開催していたりして
八ケ岳ではお能に親しむ場にも恵まれています。
もともと和の雰囲気が好きなので、まだまだ知識不足ながらすぐハマりました。
着物なんぞ着て、ヒグラシの響くアカマツ林の中のお能見物。
なんとも粋な夏のイベントです。
なんだかんだ毎年行っていたのですが、今年は忙しかったり体調不安定だったりして一時あきらめかけていたところ、とあるルートからチケットをまわしていただけることになりました。
今日の番組は能2つとも「源氏物語」が原作。
ひとつは「葵上」という、大好きな作品です。
六条御息所の怨恨が葵上を呪うという内容で、
前半は静かに抑えた調子で、後半は怒り狂った般若の形相で
女の二面性や複雑さ、せつなさを描いたお話。
能の演技は形式的かつ比ゆ的で、観客の側に豊かな想像力が要されるのですが、
この演目はわりと動きや謡もハデで分かりやすく、情念が伝わってきます。
今年の観賞は自分が着物を着るのはあきらめましたが、
VIP席に近いせいか、お着物のご婦人もちらほらいらっしゃり、
涼しげな絽の着物にうなじもすっきりと、きゅっとアップにした後姿を拝ませていただいたりして♪
すてきですねぇ。
欧米の上流社会で、オペラに行くときの雰囲気ってこんな感じなのでは。
社交界ってやつですね。
もちろんそんな風習は今の日本にはほとんどみられないので、今日のお能だってカジュアルスタイルで来ている人がほとんどなのですが、
ちょっとこういう風に身支度して、お連れの方にも少々の礼節と緊張感を持ちながら
上質な芸術に触れるという場も貴重だと思いました。
薪能2 上演前の神事
娘が中学生になったら、こんな「社交界デビュー」をさせてみたいものです。
お着物きせてやって、事前にその日の番組を予習させて、立ち居振る舞いも優雅に清楚に。
いかにも娘を持つ母らしい夢じゃあありません?
おっと、その前に自分のほうを磨いとかなきゃ。