おかみブログ

2011年11月17日

小淵沢小2年生町たんけん、ようこそ石屋さんへ

小淵沢小学校の授業の一環として、社会科見学「町たんけん」が行われ、ウチの石屋にも来てくれました。
2年生5人と、つきそいの保護者の方。
普段子どもたちにとってあまりなじみがない、石屋という職場を見てもらえることは、とてもうれしいです。
事前に子どもたちから寄せられた質問をもとに、はりきってプリントも作りました。
説明はほとんど夫が行いました。
某サ○リオで培った、子ども向けの説明。
なかなか堂に入ってます。
町たんけん01
まず工場内の見学。
石を加工する大きな機械や石材のかけらや製品などを見てもらいました。
2年生、ということでまだまだあどけなさたっぷりの、遊び盛り。
機械の大きさに興奮し、ただの砂利石を触っては喜び、ぴかぴかのお墓に顔を映してみたり。
元気な姿に思わずこちらの顔もゆるみます。
町たんけん02 町たんけん03
町たんけん04 町たんけん05
事務所に入って、質問タイム。
町たんけん06
事前にいただいた質問はこんなかんじ。
 1)石はへいきんどのくらいのねだんですか?
 2)1週間どのくらいの石をつくっているんですか?
 3)一日どのくらいの人がくるんですか?
 4)どのくらいの人がはたらいているんですか?
 5)一週間どのくらいのお金をかせいでいるんですか?
なかなかいいとこ、ついてます。
プリントや口頭でこんな風に答えました。
 1)ねだん
石といってもいろいろあるけど、ここはお墓の仕事が多いからお墓について答えます。
石は質(いいかわるか)や採石量(とれる量)によって値段に大きな差があります。
お墓の形にしたときには加工のしかたによってもまた大きな差がでます。
いとう石材であつかうふつうのお墓は50万円から150万円くらいです。
石って高いと思ってるでしょ?でも100g10円しないんだよ。
100g3000円の牛肉は一口で食べちゃいます。
500万の車を買っても10年くらいで乗り換えちゃいます。
でも500万円かけてお墓を建てれば100年でも500年でもずーっと拝むことができます。
それを1日に割り算したら、ぜんぜん安いんですよ。
 2)つくる
やっぱりお墓で話をします。
一軒のお宅のお墓を仕上げるのには何日も何週間もかかります。
通常は百万単位の大きい仕事は月に2〜3軒です。
ちいさな仕事も大きな仕事も一つ一つていねいに進めていきます。
3)来客
石屋は一般のお店と違って、ものを買いにくるお客様はあまりいません。
でもこれからおはかをたのんでくれるお客様や、問屋さん、仲間の石屋さんなど、いろんな人が毎日出入りしています。
でもお店にはかわいい石のふくろうやお地蔵様、きれいなパワーストーンを売っているし、石に関する本もたくさんあるので、もっとたくさんの人が気軽に来てほしいなぁと思っています。
4)働く人
8人で仕事しています。みんなの同級生のお父さんや、1年生のお母さんもいるよ。
5)かせぎ
お墓を頼みに来てくれてから出来上がるまで何ヶ月もかかるので、1週間ぜんぜんお金をもらえないときもあれば、いっぺんに何百万ももらえることもあります。
これからもいい仕事をしていろんな人によろこんでもらって、たくさんかせげるようにがんばります。
店内の販売品や道具展示を見てもらったり、図書コーナーでいろんな本を手に取ってもらったり。
町たんけん10 町たんけん07 町たんけん09
最後に「お墓って何のためにあるの?」という話をしました。
お墓は亡くなった人を埋めるだけのものではありません。
手を合わせてご先祖に感謝するうちに、自分のすすむべき道やするべき行動を見直すことができます。
そういう役割を持った、「心のよりどころ」。
それがお墓です。
みなさんもなるべくたくさんお墓参りしてください。
趣旨はこんな感じで、もっと平易なことばづかいをしたつもりです。
おみやげにパワーストーンのタンブル、好きなものを1個選んでもらいました。
町たんけん08
石やお墓に興味をもってくれればうれしいです。

2011年11月12日

山寺で写経

諏訪エリアで体験プログラム集を企画している「ズーラ」のひとつ、
「信州の山寺で写経にいそしむ」に参加してきました。
富士見町立沢の高榮寺。真言宗智山派。
もう、タイトルだけで惹かれます。
わさわさしてるばっかりの今日この頃。
こういうたぐいでのゆっくりすごすことも心の栄養になるのではないでしょうか。
都合で、TazとKuhも連れて行くことになってしまって、
ご住職さんの説明や法楽などに参加できなかったけど
肝心の写経の間はおとなしくしてくれたので、集中して書くことができました。
写経の前、Tazを落ち着かせるために本堂を出てしばらく境内を散歩していましたが、
その時間が思いがけなくゆとりを生むものでした。
ひなびた山あいの集落。その斜面地域にたたずむ山寺。
おりしも紅葉まっさかり。自然の中のいい空気をすって、写経に備えました。
写経。
印刷技術のない時代に僧侶が教えを学ぶために必要な経典を師僧より借りて書き写したのが始まり。
日本においても天武天皇即位のときが記録に残る最初の写経。
その後平安時代には写経して祈願すると疫病が治まった例もあり、広まっていきました。
印刷技術が進歩した今は、単に勉学の手段というより、願いを込めて功徳を得る修行のひとつとしてなじんでいます。
・・・と「ズーラ」の配布してくれた説明書にありました。
私は写経は今まで何度か経験がありますが、ここまで丁寧に指導してもらうのは初めてでした。
ただ写し取ればいいのではなく、そこに気持ちが入ることが本当の目的です。
写経のしかたや意味の説明、実際に書き始めるまでの準備所作、奉納するときの所作など、
細かくご指導いただきました。
ゆっくり、そういったことをふまえていくうちに、心が落ち着いてきて、
より集中して写経にのぞめます。
写経は座禅修行のひとつでもあるとのことです。
最後にお願いごとを書いて奉納します。
お願いごとといっても、こういう時間を経て書きたくなる願い事というのは
個人的で即物的なものにはなりえません。
やっぱり家族の健康とか、そういう思いやりの心がわいてくるお願いになります。
我が家は般若心経に出てくる漢字の中に子どもの名前が入っているので、
よけいにこころして、あたたかい気持ちで写すことができました。
写経、奉納のあとはくだけた茶席タイム。
お抹茶のほかに、「カフェ利休」なるものがあり、どちらか選べます。
「カフェ利休」・・・エスプレッソのようなものでしょうか。
とにかく濃いコーヒー液が抹茶茶碗に盛られています。
これが不思議。初めに飲んだときには渋くてたまらなかったのが、
お茶菓子を2ついただいた後にのむと、なんともまろやかな甘みがひきたつのです。
この甘みはコーヒーなのかお茶菓子なのか・・・。
2つが絶妙に融合して、ひとつの世界をつくっていました。
写経1
ご住職の奥さんは臨床美術士の資格をお持ちだそうで、臨床美術「てらーと」の教室を開いています。
造形を通じて脳を活性化したり、認知症予防に役立てたりするセラピーのことです。
写経2
さしあたって直近の予定は
 11月27日(日)
 「かぼちゃを造形する」

いいお寺でした。石屋でも時々お世話になっています。
また体験プログラムでもご縁をつくりたいものです。
石屋でも写経セット販売しています。
これからの季節は特におすすめ。
雑念をとりはらって、いい新年を迎えましょう。

2011年9月21日

お墓参り代行ビジネス

昨日のNHK「あさイチ」の冒頭で、お墓参り代行ビジネスのことを紹介していました。
遠方や高齢が理由でなかなかお墓参りにいけない人のために、お参りをして、お墓を掃除して草刈をして約12000円とか。
都会のお墓はこのあたりのものと比べて広さが1/3くらいだったりしますから
件数が多いとそれなりにひとつのビジネスとして成り立つのかもしれません。
ウチも今、2件ほど年間契約しているお宅がありますが、はっきり言って2件ではそれだけのスタッフを用意するわけにもいかないので、大おかみ自らお掃除してさしあげています。
お墓参り代行や掃除だけではなく、専門的なお墓クリーニングもお請けできるのですが、
営業が足りないのか、頼まれることはほとんどありません。
都会ではもうビジネスとしてメジャー化しているものですが、
田舎では「お墓を人任せにするなんて」という意識がまだ根強いのかもしれません。
それならそれで、とてもいいことだと思います。
やっぱりご当家にお参りしていただくのが一番の先祖供養ですから。
でもやむを得ない事情でできない場合は、人に頼むのも全然恥ずかしいことじゃないと思います。
それだけちゃんとご先祖のことを考えてるってことですから。
草ぼうぼうだったりお供え物や花が腐ってお墓にこびりついていたりする姿を見ると、ちょっと悲しくなります。
ちなみにこのあたりは寒冷地なので、そもそも最初から基礎でしっかり固め、防草シートをしたりして、土が極力化粧砂利と混ざらないような工事をするのが標準です。
土の部分があると、冬凍結したときにいわゆる「凍みあがる」という現象が起き、墓石や外柵が傾く原因になるのです。
年1回でもお墓参りしたついでにちょっと生えてしまった草とりをしていれば、草が生えすぎて足の踏み場がないという状況にはなりません。
なってるとすれば、昔建てたものか、業者の工事の甘さかと思われます。
あさイチの一番の功労はこういうネタをとりあげてくれたことで、一般の人がお墓に関心を持ってくれるようになったことですね。
今日来てくれたお客様が、「そういえばあさイチでこんなこと放送してたね」とお話してくれました。
意識が高まって、ありがたい限りです。

2011年8月21日

「まちんと」を一緒に読む

えほんブログ更新しました。
「まちんと」
広島で原爆にあった女の子の話。
・・・というと大人はたいてい内容の想像がつきます。
私世代は関わりたくなさそうに目をそむける人が多いし、私の親世代は悲しそうな顔をしたり、妙に使命感に駆られる人もいます。
ましてやこどもは。
小1Mooの初めての夏休みの宿題で「まちんと」感想文を書いてくることというのがありました。
あたらしい本というと、喜んで飛びつくMooが、一度開いたっきり寄り付きもしません。
その理由は「悲しくなるから」。
そう、なんでわざわざ悲しい思いをするために本読まなきゃいけないの。
でもなぜイヤなのか、悲しいのか、そして先生や親が読んでごらん、といった理由を
正直に感想文にかけばいい、と思いました。

2011年7月21日

カエルの坊さま

上野原市の西光寺というお寺の住職さんが時々石屋を訪れてくださいます。
八ケ岳が好きでよくいらっしゃるそう。
店の商品の売り方や石・ころころ通信についてアドバイスもくださいます。
天然石コーナーを見て住職さんいわく。
「石っていうのはな、自分の意思で(シャレ?)選ぶもんじゃないんだ。
何気なく手に取った時点で、もうその石におめーさんが選ばれてるんだよ。
だからご利益があるだ」
なるほど〜。
さらに。
「ここにある天然石、だれか坊さんに拝んでもらえ。
そうすればただの石じゃなくて、仏心のこもった石になるで。」
パワーストーンはいろいろ効用があるというけど、
心理的な要素がとても大きいと私は思ってます。
石を見て感じる一番わかりやすいのは色だけど、他にも重みや感触、匂い(敏感な人は石にも香りを感じるそうです)・・・そんな五感を刺激する自然界のもの。
そういうものに触れて自分の願いや気持ちを強く念じれば、自分自身の解決する力とか治癒力だとかが増してくると思う。
パワーストーンでブレスレットを作ったときも、最初に「なりたい自分」「こうしたい未来」を書き出すと効果的です。
石をよく見ながらきれいな布で拭いたりセージで浄化したり、思いをこめて糸を通していったりするうちに、なんだかそういうことができそうな気がしてくる。
心理学的にもそういう過程って条理にあってるんじゃないでしょうか。
住職さんの好きなものはカエルと祭りうちわ。
この日もご持参の祭りうちわをおもむろに取り出し、さらさらっと書を書いてカエルのイラストもそえてくださいました。
そして天然石コーナーのところにディスプレイしなさい、と置いていってくれました。
かえるうちわ1
かえるうちわ2 かえるうちわ3

2011年7月3日

その道のプロが考える先祖祀り

石・ころ通信7号の編集作業に入りました。
今回から新しいコーナー誕生。
「対談・職人気質」。いろんな「その道のプロ」にご自身の仕事へのこだわりとご先祖参りについてのお考えを聞きます。
第1回目は大工の鈴木直彦さん。
おじいさん、お父さんの代からの鈴木工務店をベースに、地域材で建てる伝統構法の家造り集団「木の香」を立ち上げた人です。
(この場合の「こうほう」は「工法」ではなく「構法」を使うそうです)
・県産材で家をたてること
・社寺や民家で用いられた「伝統構法」で建てること
・「使う」のではなく「活かす」家造り
そういう点にこだわる鈴木さんが共感して選んだ、当店でのお墓づくりとは。
ご先祖祀りはどうあるべきか。
「飲むといくらでも話せるんだけどなぁ」などと笑いながら、
それでも熱く語ってくれた鈴木さんの話は
取材も楽しく、考えさせられるものになりました。
これから原稿まとめます。
うまく伝えられるといいけど。

2011年6月6日

良寛さんのおはなし

隣県に住む伯父が亡くなり、お葬式に行ってきました。
葬儀の最後、住職さんの語ったお話が心に残りました。
お寺付属の保育園の園長先生でもある方です。
以下、そのご住職の語り口で。
江戸後期のお坊さんで歌人としても有名な良寛さん。
時世の句とも言われる「散る桜 残る桜も 散る桜」の意味を、ある子供の言葉をきっかけに改めて考え直してみました。
保育園の園児が春、桜を見ながらこういいました。
「先生、桜はどうしてきれいなの?」
答えに詰まっていると、その子はさらに無邪気に続けました。
「桜って、つぼみから花になるときがきれいだね」
私ははっとしました。
今ある桜がきれいなのはもちろんですが、その子は花が変化していく様子をみごとに言い当てたのです。
子供の感性のすばらしさに感心しました。
と同時にふと、良寛さんの句を思い出しました。
一般的に「散る桜・・・・」の句は世の無常を説いたものと言われていますが、
その子の言葉を聞いて、別の解釈もあるのではと思い始めました。
つまり、去り行く者が残る者へ託す思い。
「私は散っていくけど、おまえたちは残る。
しっかり自分の人生を最後までまっとうするんだぞ。
やりたいことがあればしっかりやっておくんだぞ」

今日の葬儀の席にぴったりのステキなおはなしでした。

2011年4月26日

言葉のキャッチボール

言葉を誰かに届けるやり方はいろいろある。
文字を使わない、会話の場合でも千差万別。
相手の目を見て言う。
耳元でささやく。
そっぽを向いてはき捨てる。
あたまごなしにどなる。
抱きしめながら背中越しに語る。
昔、お芝居をかじっていたとき、言葉のキャッチボールを練習した。
なにかを言いながら、実際にボールを相手に渡してみる。
言い方によって、ボールの投げ方も変わる。
忙しくて、もしかしたら忙しがってるだけで、
言葉のボールをちゃんと相手の手の中に手渡すことが少ないかもしれない。
ボールを投げて、拾わせる、取りに来させる行かせる、投げておいてそのままになってる・・・。
相手のボールもちゃんと受けてあげない、拾ってあげない・・・。
メールや掲示板やつぶやきや、時間差返事がOKなツールが増えて、
自分の都合のいいときだけ受けたり発したりできる世の中になってきてるけど、
子供との会話までそんな風になっちゃいけない。
話をきいてほしいときに「今忙しいからあとで」
遊びに夢中になってるときに「今日どうだった?」
そんなんじゃグレちゃうよなぁ。
・・・と反省するのも、都合のいい時間だけだったりして・・・(汗)
ところでツイッターって、特定の相手へのつぶやきも自分のタイムラインに出るようになってるのね。
もちろんつぶやいたことは相手に通知が行くけど。
これってキャッチボールどころか、ハンカチおとしのよう。

2011年2月27日

おひなさま見学

ご近所のお宅に雛人形を見に伺いました。
うららかな日。もうすぐ春だなぁ。
ひなにんぎょう7
姉妹2人暮らしのお宅で、大きなおうちのあちこちにおひなさまが飾ってあります。
特にリビング横の和室はおひなさま専用ギャラリーのようになっていて、女の子ならみんなうっとりするはず。
Mooは喜ぶのはわかっていましたが、2才のTazもベタベタ触ったりいたずらしたりするようなこともなく、じーっとめずらしそうに見ていました。
ひなにんぎょう1
ひなにんぎょう2
ひなにんぎょう3
ひなにんぎょう4
ひなにんぎょう5
手作りしたり、骨董屋さんでみつけたりして少しずつ集めてこられたおひなさまたち。
ひとつひとつに思い出や思い入れがあって、お話を伺うのも楽しいです。
「ウチも段々にしたい〜」とMoo。
確かに三人官女や五人囃子やいろんなお道具も楽しい。
今は大手の人形店で一式いっぺんに買ってしまうこともできますが、
本来はお嫁入りまでに少しずつ集めていくもの。
お人形を大切にする心をはぐくみながら、そろえていきたいものです。

2011年1月16日

「間」、「無」、「空」

久しぶりにえほんブログにレビューを3つ公開しました。
むうた♪えほんの部屋
Kuhのお宮参りは身曽岐神社へ。
いつもお願いしている祀官さんはとてもいいお話をしてくれます。
「みそぎ(禊)とはけがれをきれいにすることです。
赤ちゃんはまさに穢れのない状態で生まれてきますが、年を重ねるごとに人は穢れを背負っていきます。
さきほどのような深い呼吸をすることで、皆さんの穢れが清められ、新しい人に生まれ変わったと考えられます。」
今回は厄払いの人と一緒のお参りだったので、こんなお話がまず出ました。
そして、Kuhの名前にちなんだ話も。
『空』とは何もない、実体のない、という意味ですが、実体に執着しないことで本質がわかる、ということでもあります。
神事でも太鼓を打ちますが、太鼓のドンと打って完全に音が消えた無音の状態を感じた後また次の音を打ちます。
この、音が何もない状態「間」が実はとても大事です。
日本文化は「間」の文化といえるでしょう。

そういえば以前、作曲家池辺晋一郎さんもトークショーでそんなことを言ってました。
世界各国に弦楽器があって、その発祥は中東と言われます。
インドのシタール、モンゴルの馬頭琴、中国の二胡、西洋ではギター、そして日本に伝わると琵琶。
文化は大河で生まれ、東へ西へと伝わっていく。
伝わった先でその地の文化と交じり合い、独特のものが生まれていく。
でも日本の先は伝えるところがない、その先は海だから。
だから日本人は次に伝えるエネルギーを別の方面に使った。
つまり、深める。
深めれば深めるほど、緻密になっていき、一見何もないと見えるところにも意味を持たせようとする。
余韻を楽しむ、狭い空間を意識する。

中学時代の国語の教科書でもこんな話があったと記憶しています。
ししおどし。
斜めに設置した竹筒に水を溜め、いっぱいになったら傾いて水を流す、その際竹と石がぶつかり合う音が「コーン」と鳴る。
音がない間があることで、音がしたときにその音をより印象的に聞くことができる。
日本人のわびさび。

Kuhの名前は夫がこだわってつけたものですが、私自身はなかなかうまい説明ができませんでした。
お宮参りをきっかけにあらためてその意味を考えることとなったのでした。