おかみブログ

2008年5月30日

我が家の椅子物語

私は家具屋に行くのが好きですが
家具の中で一番好きなのは椅子かもしれません。
食事する椅子、勉強する椅子、くつろぐ椅子。
踏み台にしたり、ドカンと座ったり、ちょいと腰掛けたり。
いろんな生活シーンでいろんな椅子が活躍します。
実に表情豊かで個性的で、ドラマチックです。
子供の頃『ふたりのイーダ』という本を読みました。
廃屋でひとつの古びた椅子がしゃがれた声で少女の名を呼びながらひとりでに動き回る。
前半は椅子の正体がわからず少々オカルトぎみですが
戦争の思い出とともに椅子とある少女のこころが次第に解き明かされ
じんわりとせつなさが伝わってくる作品でした。
今日、新しい椅子を買って、そんなことを思い出しました。
高根の家具工房「我楽舎」。
カントリー調でもあり、昔の木造校舎的でもあり。
ちょっぴりレトロで、奇をてらわないオーソドックスなデザインが好きです。
お値段も手ごろ。雑貨感覚で手軽に手に入る価格帯が魅力です。
娘が1才を過ぎた頃、ちゃぶ台でごはんを食べたり遊んだりするのに使えるよう、
小さな四角い椅子を買ってあげました。
次に私の勉強・仕事用のテーブルとワーキングチェア。
そして今日我が家に仲間入りした、娘の踏み台兼私の歯磨き用スツール。
ちょうどお尻のかたちのように見えて、かわいいのです。
洗面所に置くと、インテリア雑誌の1ページに入ったよう。
これからどんな物語ができていくのかな。
椅子2 椅子1 
↑我楽舎の椅子
物語、といえば・・・。
6月1日まで、大泉の詩游館ギャラリーで木工のグループ展が開催されています。
今回のテーマは「三匹のこぶた」。
3人の作家がイメージするそれぞれの「三匹のこぶた」の世界が、椅子で表現されています。
こちらもとても楽しい空間でした。
仏壇でお世話になった工房YASUSHIの清水泰さんも参加しています。

2008年5月4日

畑あそび始めました

念願だった、畑を借りることにしました。
畑なんぞ、人がやってるのを見て感心して、できた作物だけ「もってく?」の言葉にしっぽをふっていただいてくるばかり。
農機具の使い方はおろか、名前すら知らないものが多い、ド初心者。
それがいきなり50坪もの畑を借りることにしてしまったのですから、怖いものしらずというしかありません。
借りた畑は自宅のすぐ向かい側のところ。
畑遊び1
眼下に棚田をみおろし、富士山の美しいお姿を拝める、とても気持ちのいいところです。
東向き、日当たり抜群。
地主さんは雑種地として売りに出したいそうで、売れるまでの期間限定の借地です。
私たちが買えばいいんだろうけど、お金もないし・・・。
数年つかっていなかったらしく、雑草がびっしり生えていました。
聞きかじりでは、こういう土地のほうが安全な作物が作れるはず。
といっても、植えるのはまずヒマワリです。
BDF(バイオディーゼルフューエル)の会から北杜市の花であるヒマワリを広めようと種を配られました。
自宅の前がヒマワリ畑になるなんて♪
ヒマワリなら少々雑草があろうが、小石が多かろうが、育ってくれると期待。
さらにその種を集めてBDFの会に提供し、油を燃料にしてもらえれば環境保護にも一役買えたことに。
夢はふくらみます。
ところが。
もちろん現実はそう簡単なものではありませんでした。
まず、びっしりはえた雑草の除去。
スコップや草刈釜で根を掘り起こそうとしましたが、その根の強いこと。
奥へ奥へ、縦横無尽にはりめぐらされた根っこに、まず最初の10分で降参してしまいました。
とほうにくれてしゃがみこんでいる私をかわいそうに思った地主さん。
三種の神器のひとつ・トラクターに乗ってきて、畑を全体的にかき回してくれました。
すごいなあ。このときほど、トラクターが輝いて見えたことはありません。
かきまわした草をくまででよけるのも一苦労。
さらに、トラクターをもってしてもとりきれないがんこな根っこも多数あり。
おまけに中途半端に工事用の砂利が撒かれているところも(幸い端のほうだけでしたが)。
こんど助けを求めたのは商店街の金物屋さんです。
4本鍬を買いに行ったついでに、雑草をどうすればいいのか聞きました。
「そりゃまず、石灰まかなきゃ。それをすきこんで、しばらく置いたら草が枯れてくるから、こんどは窒素だ。」
よく聞くけど、聞き流していた土作りの材料。土が酸性だからどうとかこうとか。
ヒマワリでも必要なのか?
教えてもらっといてワルイけど、今回はいろいろ足さず、ある程度の雑草除去と耕すだけにし、
そのままヒマワリの種を植えてしまいました。
さて、結果はどうなるか。
道具も買ってやる気になっているところなので、欲もでてきました。
支柱のいらない(めんどうだから)野菜類も植えてみようかな。
トウモロコシとかズッキーニとか。
まだまだ遊び感覚の、初・畑仕事です。

2008年4月21日

今年もツバメ

縁側にワラや泥が落ちているなぁと思ったら、案の定ツバメが今年も巣を作り始めました。
去年は同じ巣で1回失敗。
風か大きい鳥のせいか巣を落とされ、私と娘が気がついたときには5羽の雛のうち3羽は死んでいて、あとの2羽も瀕死の状態でした。
かわいそうだけどどうすることもできず、ほっておくしかありませんでした。
でもその後たくましく2回繁殖し、無事巣立っていきました。
シーズンが終わると巣は一応きれいに掃除しておいたのですが、今年また同じところに作り始めています。
しかし、今年の親鳥はなかなか度胸があるかも。
今日私たちが帰宅したのは7時。
暗くなっていたとはいえ、人間にとってはまだ宵の口。
でもツバメのつがいは私たちが出入りするのもおかまいなしに、ぐーぐー寝ている様子。
フラッシュをたいてもこのとおり。
ツバメ1
なかなかずぶといヤツラです。
作りかけの巣にしがみついて、けなげというかマヌケというか。
がんばってね。
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2008年3月26日

春だ、風だ、ほこりだ。

1週間ぶりの休日。
午後から晴れてきたので空気を入れ替えようと窓をあけました。
するとなにやら綿のかたまりがひらひらひら・・・。
!!でっかいほこりです。
我が家は柱と梁がむき出しの、木組みの家です。
柱と梁1

そのせいか通常・・・(何を通常というのかは、ウチの家づくりをした人たちに言わせるとまた一談義あるのですが)・・・の住宅より柱と梁が多いのが特徴。
しかもそれぞれ太い。
おまけに照明も丸い吊りぼんぼり。
それらの上に積もるホコリの量もハンパではありません。
飲食店ではこういう梁は本来はご法度だそう。
保健所から許可が下りないそうです。
我が家のスペースの割りには無骨なほど太く大きな梁。
高根に自生していたアカマツを分けてもらったもので、まさに地産地消の理想的な家づくりですが、
このホコリだけは、主婦としては閉口します。
気がついてしまったのが運の尽き。
こうなったら徹底的に掃除です。
とはいえ、一箇所ごとに脚立を動かしては降り、登っては掃除機で吸い・・・の作業は決してラクではありません。
結局今日はリビングだけで力尽きました。
柱と梁2

体が宙に浮けば、もっとラクなんだろうけどなぁ。
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2007年12月27日

備えあれば憂い無し?

夫の入院先へ通うようになって2週間が過ぎました。
重態のときは心配だから毎日、手術が終わって落ち着いた今も1日おきには行っています。
小淵沢から甲府市中心部の病院まで、高速を使えば約40分から1時間。
この機会にと、ETCをとりつけましたが、
往復2時間の道のりをほぼ毎日通うのはけっこうハードです。
八ケ岳に移住希望者の半数以上が必ず心配するのが公共交通機関と病院。
確かにこういう事態になってみると、私が車を運転できなければどうしてただろう、というギモンはわいてきます。
だからといって
手術・リハビリ可能な大きな病院が歩いて行ける距離にある。
バスや電車が不自由なく使える。

という必要が果たしてどのくらいあるのでしょう。
そりゃ、ないよりはあったほうがいいに決まってます。
保険と一緒です。
こういう事態になって、「やっぱり1日目から出るのがよかった」「1日1万円出るのがよかった」といっても後の祭りです。
だけどどんどん補償額を増やせば、その分保険料もあがって、どこまで想定してもキリがない。
生活だって、すぐ近くに総合病院があって、各種専門医院があって、大型スーパーがあって、駅や学校、銀行、塾、エステ・・・。
普段の生活にどこまでどれだけ近ければいいんだろう。
あるいは、これらがそろっている場所が、果たして住みたい場所なのだろうか。
都市のベッドタウンの新興住宅地を通ると、おしゃれな造りの「○○クリニック」をよくみかけます。
こういうのを見てると、「そういえば私、大丈夫かしら、行って見なきゃ」という気分になってしまいます。
エステ感覚で病院に行きたくなる・・・。
病院を見ると病気、スーパーを見ると飢餓状態。
「将来車が運転できなくなったら」。
将来必ず車が運転できなくなるかどうかは誰にも分かりません。
もしかしたら昨日まで元気であるひぽっくり死ぬかもしれないし、
自分で車を運転しなくても生活手段は他にもあるかもしれないし、
少なくとも今現在元気な人がそれ中心でモノゴト考えることはない、と思う。
それ以前に、車で消費財を買いに行ったり病院漬けになるような生活に、なるべくならないように工夫することのほうが、今の時代には大事なんじゃないかと。
ウチも今のような状況になってみて、毎日2時間の移動時間は正直キツイ。
でも、家に帰って満月に照らされた山並みを見るとほっとします。
第一、2時間程度で弱音をはいていては、都会の通勤ラッシュにもまれるお父さんたちやキャリアウーマンたちに怒られてしまいますね。
月夜
満月は茅ヶ岳から昇る
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2007年10月26日

ゆかりの地

縁もゆかりもないけど、なぜか何度も訪れる、そんな場所を持っているって、いいもんだろうなぁ。
最近そんなことを考えています。
先日楽しい出会いがありました。
清里のカンティフェアには毎年訪れている私と同世代の「カセットコンロと旅に出る」家族。
山梨県に親戚がいるわけでも仕事があるわけでも何でもないのに、八ケ岳が気に入って小淵沢・清里を拠点に年々旅の思い出を重ねているのです。
ふとしたことから私のブログをみつけ、時折訪問してくださるようになりました。
「また今年もカンティフェアに行くので、一度会いませんか?」とのお誘い。
ネット上で知り合った人と実際に会う、というよくドラマであるような劇的な状況にも心躍りました。
B&Bランプスロッジのバーで感動のごたいめーん。
不思議と初めて会う気がしなくて、短い時間でしたが雑談に花が咲いた一夜でした。
自分の住んでいるところから離れて、毎年同じところを訪れる。
両親や親戚のいるところへの里帰りに加え、自分で「いなか」を選ぶ時代に来ているのかなぁと思います。
作家などは昔からよくなじみの温泉に「逗留」なんていうこと、してましたけどね。
何度も訪れるうちにこの人のようにその地になじむ。
「旅」とは「他火」が語源だとする説もあるそうですが、日常から少し離れて家族が同じ思いで旅先の人と親しむ。
そういう思い出っていいものですよね。
私も旅は好きです。特に計画を立てるのが。
計画好きはえてして新しい場所に行きたくなるもので、これまで夫婦や家族でいろんな場所に行きましたが2回以上行ったところは意外と少ないことに気づきました。
例の家族を見ていると、同じところに何度も、少しずつ角度を変えた旅をするのがうらやましくなりました。
「定宿」って言葉もステキですね。
訪問1回目はどうしても通り一遍、情報の耳年間に陥って、「くつろぐ」「なじむ」「人情にふれる」というところまではいきません。
先日2回目の岡崎に行ってきました。
過去に那須にも2回。
そして来月、私にとっては3回目の宮城にいきます。
こんどの宮城旅行は蔵王・川崎町周辺。
やはりブログ友達の石屋さんを訪ねます。
↓第3の田舎をみつけよう
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2007年10月10日

お仏壇をお迎え

今年は義父の十三回忌です。
親戚が集まっての法事は去年の暮れに済ませましたが、長男の家族である我が家ではひそかに或るものを準備していました。
お仏壇です。
仏壇はその家の宗派の本尊を祀るところです。
核家族化が進む現代で、その家にホトケさまが出たわけでもないのに仏壇を備えるのは奇異に思われるかもしれませんが、本来故人を拝むものではなく、仏を拝むものですから、いつ置いてもいいのです。
ということで、家を新築したときから、早めに置こうと考えていました。
回忌法要には間に合いませんでしたが、(というか法事のとき、初めて真剣に考え始めた。)一応回忌の年にできて、満足です。
製作者は長坂の家具職人・工房YASUSHIの清水泰さん。
仏壇というと、黒檀や紫檀で、金箔がキラキラ入っていて、華美な装飾がついていて・・・というのが従来のイメージですが、さすがにこの家と我々のような世代には合わないと思っていました。
あるとき、大泉の詩游館ギャラリーで行われていた清水さんの「抽斗(ひきだし)展」を見に行ったとき、仏壇を作るなら絶対この人にお願いしようと心に決めたのでした。
清水さんの作る家具はとにかく緻密で、細やかで、繊細でありながら安定感と落ち着きが感じられるものです。
「抽斗」は彼の持ち味を最大限に活かしたものでした。
相談してみたら、清水さん自身も仏壇を作ってみたいと考えて、作り方だけでなく、仏壇の各部の意味や用途、現代仏壇の傾向や価格相場なども調べたことがあるということでした。
大きさと色調の好みを伝え、基本的にはデザインは清水さんにお任せすることにしました。
ただ、清水さんの持ち味である<蟻組み>と<浮かし>は取り入れてほしいとお願いしました。
抽斗b2 蟻組み 
コンソール 天板浮かし(工房YASUSHIのHPより画像拝借)
足と天板の間に小さな支え部品を入れることで、天板が浮いているかのようなデザインにし、軽やかにみせている。自称「浮わついた人間なので・・・・」だそうですが、イヤイヤ、緻密な重量計算と丁寧な手作業の成せる技、マジメな人じゃなきゃできませんよ。

そして完成した我が家のオーダー仏壇です。
仏壇2

仏壇1

材料:本体・・・タモ、取っ手・須弥段など・・・ブラックウォールナット
仕上げ:天然オイル及び蜜蝋ワックス
すべて無垢材なので、部屋の温度湿度によって伸縮します。
1年間は様子を見て、ムリに抽斗を開け閉めしないことなどの注意がありました。
少しずつその家になじんでいくとのこと。
なんか、生まれたての子供みたいですね。
ようこそ、我が家へ。
今後はご本尊・仏具の設置と魂入れの作業があります。
そちらはまたおいおい。
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2007年9月1日

オーシャンブルーとブルー・オーシャン

八ケ岳にウコギ博士という人がいます。
もちろん本名ではありません。私が勝手につけたあだ名です。
ウコギ科の植物(タラノキ、ウド、コシアブラなど)をはじめ草木全般が大好きなよわい70を越えてシングル田舎暮らしを始めたオトモダチです。
この人からはいろんなことを教わりました。「杣」のこともそうです。
話の9割は専門的すぎてよくわからないのですが、その中の1割に「おっ!」って思うことがあるので、聞き逃せません。いませんか?そういう人。
今回はお花の苗をいただきました。
いただくにあたってもいろいろとレクチャー(ウンチク)があります。
「オーシャンブルーです。今年はこの時期だからもう花は咲かないかもしれないけど、宿根だから来年伸びて咲きます。わきからどんどん葉っぱが分かれてきて、ふさふさになります。挿し木で増やして、あちこちに分けてあげたら大根もらったり、じゃがいももらったりしました。」
私が聞き取ったのはこのくらいで、あと9倍くらいいろいろ話してくれました。
そんなに丁寧なレクチャーを受けていて、しかも他ではお礼の野菜をお渡ししていたとなるとタダで帰すわけにもいきません。
いただきものの豊水をさしあげました。
よくわからないままに置いていかれた2つの花の鉢。
悔しいのでネットで調べてみました。
<オーシャンブルー>
ヒルガオ科の多年草。蔓性の植物で、夏に青い花をたくさん咲かせる。種はできず、挿し木で株を増やせる。亜熱帯原産。イリオモテヒルガオの別名、ケープタウンブルーなどの類似種も。
標高が高くて暑くない八ケ岳でも育つのかしら・・・
でもそういわれてみればこのへんでもよく見る・・・公民館に咲いてたきれいな青い花はそれかな。
オーシャンブルー4

2株、家の前に植えました。
オーシャンブルー1

植え方はウコギ博士がお手本を見せてくれたのを真似しました。
オーシャンブルー2

左巻き。蔓がどんどん枝分かれして伸びていくそうなので、楽しみ。
オーシャンブルー3

ところで、ネットで調べてたらおもしろいものをみつけました。
バリ島ヌサドゥアのリゾートホテルのほか、いかがわしいホテルの名前にも。・・・やばいやばい。
そして、間違えて検索した「ブルーオーシャン」。
経済市場で、既存の商品を改良しながら「血みどろ」の争いを繰り広げるのが「レッド・オーシャン」、対して競争相手のいない新規参入の、無限の可能性をもった市場を「ブルー・オーシャン」と呼ぶそうです。
オーシャンブルー、ガーデニング初心者の我が家のブルー・オーシャンとなりうるか??
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2007年8月29日

森づくりから家づくり

今日は北杜市役所の林政課の人たちが来ました。
我が家を建てた職人集団の代表の人の案内で、家の材料や工法の視察のためです。
森林が全面積の76%の北杜市で、森を守るために何をすればいいか、かなり綿密な実態調査や計画が出ていますが、まず一般の人に意識と知識を高めてもらうため、セミナー&体験&見学会を企画しようと動き出したことの一環が今回の視察。
森を守り、育て、その地元材で家を建てる。
そんな当たり前の、でもいまや「夢」の域に入ってしまった理想を形にしようと、市が動き出したのです。
ウチの家は別に市内の樹で建てたものではないですが、一応全部国産材で、農村民家の伝統的な建て方木組み(伝統)工法を大部分に取り入れたものなので、一般市民が一番林業を身近に感じられる「家」のサンプルとしては、まあ「可」でしょう。
「こんな家を市産材で建てられるといいよね」という方向に持ってくんですね。
おりしも先日NHKの「世界の里山紀行」でフィンランドの林業を見たばかりなので、雰囲気が似ている八ケ岳も、そんなふうにできればいいのに、と思っていた矢先だったこともあったし、私自身市の森林事情を知る機会になるかも、と協力した次第です。
フィンランドは手付かずの原生林がほとんどないそうです。
人が手を加えて整備しながら育ててる。
このブログの初期の頃に「杣」の話を書いたことがありますが、ほんとに、ただヒトコトで「森」って言ってもていねいに手を加えられた森と、荒れ放題になってる森では居心地のよさが全然違います。仕事でさびれた別荘地などに行ったりすることもありますが、いかにもグリム童話のようにオオカミが出そうで不気味です。
「おじいさんは山へ芝刈りに」って、日本では昔からちゃんと森林整備してきたのに。
美しいと感じる「自然」は実は人工で、人の労力がかかってはじめて生まれるものなのですね。
北杜市の森のうち約4割が私有地ですが、それぞれ細切れに所有者が違うためなかなか全体的に整備できないのが悩みだそうです。
所有者としては「しなきゃ」という意識は多かれ少なかれあるけど、高齢化してたり、しても利益につながらないので「やってられない」というのがホンネ。
NPOや市民グループの間伐活動もあるけど、ココはやっぱり市がある程度トップダウンで動いてくれないと。
ある人いわく「北杜市は林業と農業を基幹産業にすべきだ」。
観光ったって、大関級の温泉や古い城下町があるわけでなく、遊園地やショッピングモールを誘致する時代じゃないしね。
基幹産業あっての観光。
じゃあ北杜市の基幹産業って?
子供たちの夢で、サッカーが好きだからサッカー選手になりたい、SFが好きだから宇宙飛行士になりたい、パンが好きだからパン屋さんになりたい、というのと同じように、ごはんが好きだからお百姓さんになりたい、カブトムシが好きだから木こりになりたい(ちょっとムリヤリか・・・)という子がいたっていいと思うんです。実際いると思うんですが、それでちゃんと生活がなりたてるようにするのが社会の責任。
北杜市は林業に適した地形だそうです。
山の傾斜が少なく、比較的道も整備され重機などが入りやすい。
樹の種類も比較的なんでも育つ気候。
百年後、数百年後。そこまで住民の意識が保てるか・・・。
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2007年6月1日

田舎のネット環境

最近、夜になると、このブログのサーバーへの接続が遅いのです。
他のサイトには瞬時に行くのに、fc2だけ行きません。
私のブログだけでなくfc2の他の人のブログやランキングサイトにも行きにくい。
昼間は大丈夫なので、夜、アクセス数が増えてfc2側のサーバーが混乱してるせいかも、と夫が教えてくれました。
そんなこともあって、自分のブログを更新するのがめんどっちくなって、別のサイトを見たりあきらめて寝ちゃったりしてます。
仕事で使っているわけではないので、この程度の執着で問題ありません。
でも、仕事でネットを使っている人はやはり瞬時に画面が変わらないと不都合だそうで、都会からの移住希望者の中でもインターネット環境を気にする人が増えています。
ウチは基地局からの距離420m、伝送損失20dB、通信速度約14Mb・・・で、つまり田舎にしてはかなり速いほうなのだそうです。
おかげで動画も見れるし検索も早いし。(でもfc2だけ遅いんだけど)
それでも50Mbの契約で14〜15Mbだから損した感じは否めませんが。
でも広い北杜市内、もっともっと遅いところもたくさんあり、既に暮らしている人は不便を感じ、これから物件を探そうという人は気に入った物件でもあきらめたり、ということが頻繁にあるようです。
我が家は1年前にブロードバンドにしましたが、今考えるとよくあんな普通電話のアナログ回線でちんたらネットしてたなぁと思います。
便利さに慣れてしまえば、昔には戻れないのです。
晴耕雨読、おてんとさまと腹時計がたよりの悠々自適な暮らし、はここにいてもやっぱり夢憧れです。